サングラス

 中学生の頃、連合国軍最高司令官ダグラス・マッカーサーの写真を教科書で見ました。

 飛行機のタラップを降りる姿は、コーンパイプにサングラス。白黒写真でしたが、子供ながら「カッコイイ」と思いました。特にサングラス。大人になったら絶対あれだな、と思っていたのです。

 大学生になり、それがパイロット用に開発された、レイバンのティアドロップと知りました。車を運転する時に愛用していましたが、そのフォルムに、何というか潔い美しさを感じたのです。似合っていたかは全く別問題ですが……

 それが壊れたのが、25歳の頃。その頃、サングラスはレンズの小さい、フォルムの鋭いものが流行っていました。私は、2代目をそのタイプに変えたのです。

 それはそれで気に入っていました。しかし数年後。あのファションにうるさい中田英寿が帰国した映像を見かけました。首には、床に擦る程長いマフラーを巻き、足元はサンダル。サングラスはレンズの大きなティアドロップ。レイバンかどうかは知りません。

 何となく時流に流された自分が……。流行の問題でなく、本心からそれが良いと思っていなかったのです。

 先週の日曜日。レイバンのコックピット(RB3362)を買いました。マッカーサー愛用のティアドロップとは少し違いますが、凄く気に入っています。
 
 物を選ぶ時、一生に一緒に居られるかを基準にするようにしました。今はサングラスを掛ける時、ちょっと気分がいいのです。

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