土曜の5時

 先週土曜日、和歌山へ現場視察に行っていました。

 和歌山駅まで、天王寺から1時間強。

 紀勢本線に乗り換えさらに20分。

 和歌山市内を過ぎると、海沿いを走りはじめます。

 海が見え始めると、得をした気分になるのです。

 出来るだけ電車移動にしているのですが、最近は車移動も増えました。

 5月中旬の土曜日、スタッフと移動していました。

 時計を見ると夕方の5時。あの番組が始まるなと、FM大阪に合わせたのですが、違う番組が。

 「サントリー サタデーウェイティングバー アバンティー♪」
  
 東京、元麻布にあるレストランのウェイティングバー。常連客がおしゃべりするのを大学教授とバーテンダーが盗み聞きするという設定。そのお店は実在すると言っていますが本当かどうかは知りません。

 「東京一の日常会話」に聞き耳を立て続けて、この春で20年目。とFM東京のサイトにありますが、どうやら3月に終了したようです。

 教授、ジェイク、スタン……最近はあまり聴いていなかったのですが、最後くらいはと、悔いが残ります。

 初めて東京での仕事が始まった時、店があるとされる、元麻布の仙台坂を歩きました。真剣に店を探した訳ではありませんが、結構な時間、辺りをうろうろしていたのです。

 分らないことだらけで、かつ長い仕事時間。土曜日にこの番組を聞き、日曜日を迎えることだけを楽しみにしていました。

 番組は20年とあるので、ほぼ私のキャリアと一致します。かっこいい大人の会話に、どれだけ救われたことか。まさに仕事の恩人です。

 オープニングのグラスと氷が当たる「チリンチリーン」という音が聞こえてくると、いつも社会人1年目を思い出していたのです。

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