10日ほど前、芦屋川の旧山邑家住宅について書きました。
設計者のフランク・ロイド・ライトと代表作である「落水荘」にも少し触れました。
私が訪れた際に撮った写真を、webサイトのtravelのページに上げています。
先日、スーパーゼネコンの元設計部長の方から電話がありました。「リビングの写真が素晴らしいから使わせて貰えないか」というもの。
大学での講演を本にするという事でしたが、このようなオファーは時々あります。
中でもアメリカのページからは、今回で3回目くらいでしょうか。
私はプロの写真家ではないので、クレジットさえ入れて貰えれば出来る限り協力します。また責任も無いのでただ嬉しいだけ。
これは、私が特別に写真が上手い訳ではなく、いくつか理由があります。
質の高い一眼レフのカメラに、専用のレンズを付けて撮らなければ、建築は美しく撮れないのです。
今日も「宝塚 RC打放しの家」のへ行っていましたが、現場へもこのカメラを持って行きます。
そうでなければ、空間の全体像を捕らえるのが難しいのです。
加えて、35mmのズームレンズも。
光と影を撮る際に、まったく空気感が違うのです。
また、長く設計事務所をやっていると、テレビ関係からも時々オファーがあります。
テレビとなると、クライアントの了解が出ない場合が多いのが現実です。今月初めにも、テレビ番組のオファーがありました。
この時は、クライアントはOKしてくれたのですが、結局は流れてしまいました。
このような事をご褒美とするなら、失敗や苦難は人生におけるスパイスのようなものでしょうか。
勿論失敗など無いに越したことはありませんが、苦味の効いていないビールもコーヒーも、歯ごたえのないものです。
「日々を丁寧に生きる。そして苦渋はなめつくす」
長嶋茂雄はこう言いました。
可能なら避けたいですが、自身を成長させるのは、苦味であるのは間違いないようです。