タグ別アーカイブ: 友ヶ島

馬鹿であれ‐1693‐

 大阪の新規感染者が、一桁台の日もでてきました。

 国も都道府県も、ついに緊急事態宣言解除の落としどころを模索する段階に入りました。

 気を緩めてはいけませんが、「自制」だけでここまで来たことを、世界に誇ってよいと思うのは私だけでしょうか。

 車に乗る機会がめっきり減り、「バッテリーが低下」というようなメッセージがでました。

 スタッドレスタイヤの交換時期も逃していたので、ディーラーへ入庫しに行きました。

 なにわ筋のイチョウ並木は、緑が眩しいほど。

 「見える化」に一役買った通天閣ですが、ついに緑に光る日がやってきそう。

 当たり前の大阪の景色が、愛おしくさえ見えてくるのです。

 地下鉄に乗ったのはいつ以来か。

 駅から少し歩くだけで、道端の野花が目を癒してくれるのです。

 さあ働くぞと気合を入れてATELIERへ。

 今週、前の駐車場にミニプールが出現しました。

 2階から上は弟家族のHOMEで、私にとっての10作目でもあります。

 正面の折れ戸を閉じると、即席虎の穴が完成。

 ウチの子供も小学生の頃は一緒に通っていましたが、甥っ子達は今も熱心に水泳を続けています。

 ここまで練習したいと思えるスポーツに巡り合えたことは本当に幸せなこと。

 腰に付けたゴム紐を引くのは義妹。

 東京オリンピックでは、更に上のメダルが期待される瀬戸大也選手もこうして練習しているそうです。

 中3になり、泳ぐ姿もなかなか豪快になりました。

 初日、クロールをしていた時はこの水しぶき。

 ゴム紐を引くお母さんはずぶ濡れで、フロ蓋を楯にしたりするのです。

 「スポーツ」の語源で有力なのは「deportare」(デポルターレ)だそうです。

 ラテン語で「portare」は「運ぶ」という意味。荷物を運ぶ人をポーターと呼ぶように「仕事」を指します。「de」は否定で「仕事をではない」。

 つまり「遊び」という意味です。

 ノンフィクションライターの玉木正之さんが書いていたのを控えたのだったと思いますが、「スポーツ=遊び=楽しい⇒したい!」なのです。

 2005年6月、スタンフォード大学でスティーブ・ジョブズが卒業祝賀スピーチをしました。

 いわゆるジョブズの感動スピーチですが、中盤にこのような行があります。

 「もし今日が自分の人生最後の日だとしたら、今日やる予定のことを私は本当にやりたいだろうか?」。それに対する答えが“NO”の日が幾日も続くと、そろそろ何かを変える必要があるなと、そう悟るわけです。

 そして最後はあの言葉で結ばれています。

 「Stay hungry, stay foolish.(ハングリーであれ。馬鹿であれ)」

 ジョブズだから出来たという意見もあるでしょう。しかし甥っ子も私も同じ人間です。

 「やりたいことをやれ!馬鹿であれ!」なのです。

A photograph is wonderful.
2010年8月 和歌山/友ヶ島

■■■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行
巻頭インタビューが掲載されました

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【News】
■5月10日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■2月13日 『Best of Houzz』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞
■2月3日『Houzz』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■12月3日 『Houzzユーザーが選んだ人気写真:キッチン編』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が5位に選出
■9月30日発売『suumoリフォーム 実例&会社が見つかる本 関西版』「回遊できる家」掲載
■7月21日BS朝日『大改造!!劇的ビフォーアフター』「住之江の元長屋」再放送
「トレジャーキッズたかどの保育園」
地域情報サイトに掲載

■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

野生を磨け‐1532‐

昨日の早朝、父の船で岸和田から出船しました。

狙いは太刀魚。

 太刀魚は紀伊水道沖で越冬したあと、春から夏にかけて北上してきます。

 中央に見えるのは、加太の国民休暇村です。

 太刀魚は、この友ヶ島水道から大阪湾に入る群れと、鳴門海峡から播磨灘に入る群れに分かれるようです。

 夏頃まで、大阪湾の最奥、また播磨灘の北部まで北上を続けるのですが、冬になるとまた紀伊水道沖に戻って行きます。

 その紀伊水道に落ちる一歩手前。

 紀淡海峡に群れが回ってきたようで、これだけの船が集まっていました。

 到着してすぐ。

 1匹目は父にきました。

 そして私にも。

 エサのイワシはその鋭い歯にやられて見るも無残。

 太刀魚はその大きさを、胴の幅が指何本分あるかで示します。

 私は指3本分まででした。

 最大は父が釣った指4本。 1mくらいはあったでしょうか。

 昼過ぎまで飽きることなく、適度に釣れ続けたのです。

 友ヶ島沖に移動して根魚も追加。

 ガシラが7匹ほど。

 そしてベラが20匹ほど。

 父の友人分も合せて、太刀魚は全部で25匹ほどと、十分に満足できる釣果でした。

 釣りは私の趣味なので、海であれ湖であれ、まず飽きることはありません。

 釣れなくても、どうすれば釣れるのかを考え、試します。

 想像し、打ち手を考え、実行。その結果をみてまた想像。その繰り返しです。

 それでも、漁師には遠く及ばないでしょうし、紀淡海峡のあの船団の中で、おそらく真ん中くらいの成績だったのではと想像します。

 それは趣味だからです。

 現代人は、生きるか死ぬかの生活を続けていた石器時代より、能力的には劣っていると言います。

 それはそうだろうと納得できます。

 しかし私は船上の人となった瞬間、何故かDNAの一部が覚醒してくるようです。

 狩猟本能がむくむくと頭をもたげ、飽きるなどという感情はどこかに吹き飛んでしまいます。

 今まで一緒に釣りをした人は、本当に大変だったと思います。一日中休むことなく、そのテンションで釣り続けるのですから。

 いつ頃からか、皆そこまで釣りたい訳ではない、一緒じゃないんだと気づき、1人で行くようになったのです。

 唯一の例外が、父の船での海釣りです。

 出港の時間、納竿の時間は父が決めることに従うだけですから。

 バブルの頃だったか、釣具メーカーのCMでこんなコピーがありました。

 「野生を磨け」
 
 そうする必要があるのかないのか分かりません。

 ただ、本能のおもむくままに過ごす時間は、感性の錆びを落としてくれるような気はするのです。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm「回遊できる家」放映

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【Events】
■4月1日「トレジャーキッズたかどの保育園」開園

【News】
『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売「阿倍野の長家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載
『homify』6月2日「イタウバハウス」掲載
『houzz』5月28日の特集記事「あちこちでお茶できる家」掲載

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記<&lt;/a&lta</

自信と自惚れは紙一重‐1190‐ 

 暑い日が続きます。

 昨日の大阪の最高気温は37℃の予想でした。

10 - コピー

 父の船で岸和田を出て、大阪湾最南端、友ヶ島を目指します。

 日の出と共に出港したのですが、朝の涼気もなく、早朝から暑い。

13 - コピー

 1時間弱走ると、景色がかなり変わります。

 友ヶ島は無人島ですが、明治時代に作られた、砲台が残っています。

 5年前に上陸した際、散策してみました。

17 - コピー

 女の子が釣りをしてくれるのかと思っていましたが、娘はひとまず何でもやってみます。

19 - コピー

 で、結構釣ります。

 「次は遊園地」と言われてはいますが。

 高校生までは来てくれないと思うので、嫌だと言うまでは連れて行きます。

23 - コピー

 釣りに飽きたら、上陸して海水浴。

25 - コピー

 暑い割りに、紀淡海峡の水は冷たく、泳いだのは15分くらいでしょうか。

 昼御飯を食べて、また釣りを再開。

27 - コピー

 長男は、ほぼ自分で出来るようになりました。

29 - コピー

 準備とエサ付けまで出来るようになったら一人前ですが。

21 - コピー

 子供なのですぐ飽きますが、それからが私の時間。

33 - コピー

 残念ながら、本命のタイ、アジは不発でしたが、根魚を中心に30匹くらいは釣ったでしょうか。

35 - コピー

 このガシラ、釣り上げたと同時に、10cmくらいのイワシを吐き出しました。

37

 イワシの群れを魚群探知機は映していました。

 そういった時は、ギアを上げます。釣りと言っても、結構情報戦なのです。

 「どんな事があっても、不平不満は絶対言ってはならない。それは、天に唾するようなものだ」

 京セラ名誉会長の稲盛和夫さんはこう言いました。

 全ての事象は、全て自分の心の反映。上手く行っていない時は「それなら」と考える。「どうせ」は敗者の常套句なのです。

 釣りは趣味なので、誰より上手くなりたいとは思いません。

 それでも、1日釣りをし、常に工夫していれば、自ずと違った結果になるだろうと思います。

 昔から、大物は一緒に行った友人でなく、私が釣ったことが多いと思います。

 アイナメ、カレイ、チヌ、アコウ、ブラックバス……

 魚が私の仕掛けを見ている。特に大きな魚が。常にそういったイメージを持っているのです。
 
 自信と自惚れは紙一重。

 しかし、幸運の女神が、不平不満や、弱気を好まないのは、間違いないはずです。

 この日は大したことありませんでしたが。