住まいと暮らしのテーマパーク、ハンズマンは本気だった‐2096‐

昨年の10月、父が内環状線で渋滞にまきこまれたと言っていました。

イオンタウン松原内に「ハンズマン」というホームセンターがオープンしたのが原因だったようです。

「西日本最大級、住まいと暮らしのテーマパーク、ワクワクが止まらない」

キャッチーなコピーに惹かれ、日用品を買いに行ってみました。

敷地、建物の規模ともかなり大きいですが、まずはエントランスが圧巻です。

キャッシャーを兼ねたゲートをくぐると、さながらディズニーランドのような空間が広がります。

高い屋根からは自然光が取り入れられ、開放的な雰囲気。

宮崎県の都城発のホームセンターで、九州に11店舗を構えているのですが、本州初進出がこの松原店です。

雰囲気も南国ムードが漂います。

正面奥にあるタリーズコーヒーは主役の扱い。

何だか違った印象になるものです。

手前の噴水は198万円と売り物でした。

印象的だったヤシの木も売り物。

155万円は高いのか安いのか……

商魂たくましいのです。

庭の人工池。

薪ストーブと、確かにワクワクするものが多い。

エントランスの大きな吹き抜け空間を挟んで、左右に2層の売り場があります。

その売り場内にも吹き抜けがあります。

兎に角空間が広いのが特徴ですが、天井も6、7mはあるでしょうか。

その縦空間を、存分に活かしています。

大量生産品には、色違いの商品が沢山あるものです。

私も愛用しているワックスですが、それをユニット化したパネルに上手にディスプレイしています。

まずは楽しいですし、どこに何があるのか視覚的に分かりやすいのです。

カラフルな文房具などは、モダンアートの趣きです。

ひとつひとつ手仕事で制作されているよう。

このディスプレイの商品も売ってくれるのか聞いてみると、答えは「No」でした。

それはそうでしょうが。

そのパネルは扉になっており、裏に在庫がストックしてあるようです。

大量生産品は、サイズ違いも多く揃えているもの。

そのあたりも活かしたディスプレイは感動的でさえありました。

Webサイトを見に行くと、以下のようなくだりがあります。

売れない商品こそがお客様に感動を与える

1年間に数個しか売れない商品は一般的に「悪」とされますが、ハンズマンはこれを「善」としてとらえます。なぜなら自分たちがお客様の立場になればこんなに嬉しいことはないからです。売れなくても我慢して販売を継続することが「ハンズマンに行けば必ずある。」というお客様からの信頼に繋がっています。

在庫コストは販促費

全く売れない商品でも「善」とする場合もあります。それは、その商品があることによって「ワー凄い!こんなものまである!」…とお客様同士の会話が生まれる商品です。この時の在庫コストはお客様に楽しんでもらうための販促費です。

まぎれもない真理ですが、言うは易し、行うは難しです。

これはもうエンターテイメントです。

他のホームセンターはうかうかしていられないだろうと感じたのです。

これは伸びるはず。社員のモチベーションもさぞ高いだろうと思い、何人かに話を聞いてみました。

想像通りの意見もあったのですが、意外な反応もありました。

最近のレジは、バーコードなどを読み取る「POSレジ」が殆どです。

しかし、ハンズマンはレジが完全手打ちで、「種類」と「金額」を全て1つずつ打っているのです。これが兎に角大変だと。

朝7時から開いているので、9時前に行ったのですが、それでも行列ができ始めていました。

「POSレジ」を導入しない理由も言っておられたのですが、あまり理解できませんでした。

20万点以上ある商品数がネックなのでしょうか?

例えネックだとしても、不可能ではない気がします。

これだけ建物にお金を掛けるなら、そちらも必須のような気がします。

イオンタウン松原内という表記でしたが、活気も、品揃えも、主役は完全にハンズマンでした。ここも引っ越したら遠くなるなと思いながら……

完全な外野ですが、本州発進出に南大阪を選んでくれたよしみもあり、今後も注視していきたいと思います。


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