カテゴリー別アーカイブ: 02 ことば・本

大事なことはたいてい面倒くさい

 昨日の朝、高いところにウロコ雲が見えました。

 朝夕は随分過ごしやすくなりました。

 少しずつ、確実に秋へ近づいているのが分ります。

 秋の空が気持ち良いのは、実際高い位置に雲があるからなのだそうです。

 空と言えば、7月に宮崎駿の最新作「風立ちぬ」が公開されました。

 ゼロ戦の設計者、堀越二郎と堀辰雄の「風立ちぬ」をモチーフにした作品です。

 ファンタジーを封印した宮崎駿は何を見せてくれるのか。非常に楽しみにしていますが、まだ観に行けていません。

 その製作過程を追った番組で、彼が言っていました。

 大事なことはたいてい面倒くさい

 番組でもフォーカスしていましたが、3年間の取材中、くりかえし「面倒くさい」と。

 私は口が裂けても「仕事が面倒くさい」とは言えません。しかし、仕事とは大変だから、報酬を貰える訳で、そもそもが面倒くさいもの……

 ただ、面倒の先に大事があると分っているかが、大きな差になるということです。

 番組内で、宮崎はアニメーターに「しっかりと群衆を描くこと」と発破をかけます。群衆を描くことは手間がかかるので、一般的には避けられる事。これは私にも理解できます。

 「群衆と言うのは、主人公じゃない情けない人たちでなく、世の中を支えている人なんだから」というのが宮崎の考え方でした。

 判断を迷ったら、大変なほうに舵をきれ

 最近聞いた中で、最も気に入っているフレーズです。そんな非効率な、という話もありますが、生きるなどという事は、そもそもが非効率なものなのです。

 万が一、近いうちにこの映画の感想を書いていなければ、期待が大きすぎたのだと思って下さい。ラピュタ以来、彼への期待はただただ大きくなる一方ですから。

自分以外の人たちが特別な瞬間を作ってくれる

 昨日、大阪も特に北部は、かなりの雨が降りました。

 近年の集中豪雨は、激しさを増すばかり。未だ気は抜けません。

 しかし、南部は適度に振り、暑さもひと段落しました。

 今日は長男が、事務所に来ていました。

 宿題をするはずが、知らぬ間に従妹同士で盛り上がっていました。

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 上階には弟家族が住んでいます。

 前の駐車場は彼らの遊び場でもあるのです。

 夏休みの小さな思い出になれば……

 残すところ1週間になりました。

 8月21日(水)、イチローが日米通算4000本安打を達成しました。

 その日の会見は、各紙に掲載されました。

 全文は掲載されないので、どこをピックアップするのは書き手にゆだねられます。私が一番注目した部分は、判断が分かれた部分のようです。抜粋してみます。

 結局、4000という数字が特別なものをつくるのではなくて、記録が特別な瞬間を作るのではなくて、自分以外の人たちが特別な瞬間を作ってくれるものだというふうに強く思いました。

 記録達成の瞬間、試合を止めて、チームメイトや、ヤンキースタジアムの観客が最大の賞賛を送ってくれたことを指しての言葉です。

 イチローは「半泣きになった」という表現で、その嬉しさを表しました。

 独特の言い回しで、物事の本質を突くのがイチロー語録なら、この言葉に彼の擦りきれない感性と、純粋さを感じます。

 安打数が日米にまたがっているにせよ、記録は数字で表現されれいます。それでもその価値を決めるのは、自分以外の人々で、更に自分以外の人々が、自分の心を動かすというのです。

 これを日々の仕事に置き換えてみれば、より端的です。自分たち最善の努力をしたかが重要ですが、それを評価付けるのは受け手なのです。

 どうやら、感謝や感動は、自分以外の人におっている部分が大きい、という事が分ってきました。

稲盛和夫最後の闘い

 京セラの創業者、稲盛和夫氏が経営を指南するのが盛和塾。

 私はその塾生です。ある勉強会の会場で、日本経済新聞の編集委員、大西康之氏が書いた「稲盛和夫最後の闘い JAL再生にかけた経営者人生」を買いました。

 本人の著書ではないので気楽に読み始めると、不覚にも涙したのです。2度も。
昨年の7月、カンブリア宮殿出演の際に稲盛さんの半生をまとめました

 1959年、28人で京都セラミック(現:京セラ)を創業。町工場から、一代で1兆円企業に育てあげます。

 また、通信事業への民間参入が認められた際は、健全な競争を作るため、大手企業がしり込みする中、第二電電(現:KDDI)を創業します。1984年のこと。

 その際も、今回のJAL再建でも、持ち込んだのは、フィロソフィ(人としての考え方)と、部門別独立採算性(アメーバ経営)という経営管理システムだけ。
JALはこの秋、再上場といわれるまで、業績は回復したのです。
実際JALは再上場を果たし、航空業界全体で最高益を上げたのは報道の通り。

 直接話を聞く塾生達は、必ずJAL再生を果たされるだろうと思っていました。
しかしこの本を読み、81歳という体に自ら鞭を打つ、文字通り命をかけた闘いだったと知りました。偉大な経営者だと思うあまり、現実としてとらえ切れていなかったのかもしれません。

 JAL再生に向けて、3万2千人に社員をまとめるのに、3人の腹心のみを連れて乗り込んだのは、2010年春の事です。

 それから数か月は、稲盛さんはあまり口出しをせず、JALという企業を把握するのに務めていました。しかしある経営会議から一転します。抜粋してみます。

  10億円程度の予算執行について説明する執行役員の声を、会長の稲盛が突然遮った。

 「あんたには10億円どころか、1銭を預けられませんな」
 部屋の空気が凍りついた。

 これまでのJALの経営会議なら、問題になる金額でも、案件でもない。予算執行の承認は単なるセレモニーだった。

 ―中略―
 「お言葉ですが会長、この件は予算としてすでに承認をいただいております」余計な一言だった。
 「予算だから、かならずもらえると思ったら大間違いだ」稲盛は机を叩かんばかりの剣幕で怒った。
 「あんたはこの事業に自分金を10億円注ぎ込めるか」
 「いやそれは……」。執行役員が言いよどむ。
 「その10億円、誰の金だと思っている。会社の金か。違う、この苦境の中で社員が地べたを這って出てきた利益だろう」
 「はい」
 「あんたにそれを使う資格はない。帰りなさい」

 この日をさかいにJALからは「予算」という言葉が消えた。「予算」という言葉には「消化する」という官僚的な思考が潜む。稲盛が最も嫌う考え方だ。

 これ以来「予算」は「計画」という言葉に変わりました。

 ここには一例のみ引きましたが、現社長の植木氏からも「まさに身を削るような」というコメントがありました。

 昨日、盛和塾の勉強会が京都でありました。稲盛さんは非常に晴れ晴れとした表情で、塾生を叱咤激励していました。

 JAL再生の重責を果たした事も、いくらか影響があるのだろうか、と考えるのは失礼かもしれません。

 稲盛さんは着任の際、会社の経営の目的は「全従業員の物心両面の幸福の追求」だと宣言しました。稲盛さんの変わらぬ哲学です。

尊敬できる人が居るのは有難いことです。しかし、尊敬は手を合わせるものでなく、爪の垢を煎じて飲まねば意味がありません。

 今日から8月。まだまだ暑い日が続きます。

 雪山を想う事は、一服の清涼剤になりえるでしょうか。

 登山を趣味にしている友人がいます。

 ホームグラウンドは八ヶ岳。

 一歩一歩、頂きに向かう喜び。その過程で目にする自然の美しさ。飲みながら聞いていると、自分もやってみたい、と思うことがしばしばあります。

 もし自分が始めたとしたら。少しでも高い山へ、果ては雪山へ……

 いらぬ危惧かもしれませんが、怖くてトライしたことはありません。

 過去に読んだ山岳ものの傑作といえば、新田次郎の「孤高の人」、夢枕獏の「神々の山嶺」。いずれも一気に読み切ってしまいましたが、その魅力と、その恐ろしさが十二分に伝わってきました。

 久し振りに読んだ山岳ものは、沢木耕太郎の「凍(とう)」。

 世界的なクライマー山野井康史と妻、妙子描いたノンフクションです。

 小規模のチームで登るスタイルをアルパイン・スタイルと言います。反対に、大規模なチームを組織し、キャンプを徐々に上に移して行きながら、少数名で山頂へアタックする登り方を極地法と言います。

 山野井康史はアルパイン・スタイルで、酸素ボンベなし、時にはたった一人で、比較的登りやすいルートではない、バリエーションルートで、その頂きを落とすことに拘ったクライマーなのです。

 ここでは、妻と共にヒマラヤの難峰ギャチュンカンにアルパイン・スタイルで挑んだ過程が、沢木の繊細なタッチで描かれています。

 山野井は何とか登頂を果たすもの、凍傷によって右足の指5本、左右の手の小指と薬指、右手の中指を失います。妻、妙子は、過去の経験も合わせて、両手の指全てと、足の指8本を失うのです。

 山野井康史と妙子は、多くの指を失った今でも、新たな挑戦を続けているのです。そこまで惹きつける山とは。

 改めて思います。限られた時間の中で、取材者との関係を築き上げる人間性。また、その人生の一場面を、鮮やかに切り取り、再現するその力量。

 「敗れざるもの」を読んではや20数年。やっぱり沢木は面白いのです。

カニの穴

 昨日、今日とパシフィコ横浜に来ています。

 JAL再生を果たし、名誉会長に退いた稲盛和夫氏。

 その稲盛さんが、若手に経営の根幹を教えるのが盛和塾です。

 その勉強会がに来ています。

 開会までの時間に、会場近くの横浜美術館を訪れました。

 設計は、東京都庁で知られる、丹下健三。

 現在「プーシンキ美術館展 フランス絵画300年」が開催されています。

 目玉は広告になっているルノワールの<ジャンヌ・サマリーの肖像>。

 1877年の作品で、ルノワールの肖像画の中でも最高傑作と言われるそう。

 日本初上陸と聞けば、観たくなるのが人の性です。

 ルノワールが愛した、当時20歳の人気女優がジャンヌ・サマリー。

 ピンクの背景に、ブルー系のドレス。青いつぶらな瞳は、125年の時を超えて……といったところでしょうか。

 その他では、ピカソの<マジョルカ島の女>が素晴らしかったです。

 館のコレクション展も併設されており、こちらは撮影OK。

 ダリ、イサムノグチ、リクテンスタイン、」アンディー・ウォーホール。

 キャンベルスープの連作と共に、インスタントカメラで撮っただけの写真が並んでいました。

 アーノルド・シュワルツェネガー。

 とても線の細い頃の写真です。

 これもアートだと言えばアートなのです。本人に哲学があれば。

 稲盛さんは「カニは己の甲羅に似せて穴を掘る」とよく言います。

 会社というものは、経営者の人格以上にはならないという意味。

 会社、組織を良くしたければ、自分が成長するしかない。哲学を磨き、心を高めるしかない。

 常に耳が痛く、しかし、やる気は満ちてくるのです。

ザッツ・エディター

 日記に引用した言葉も含めて、「心の琴線に触れたことば」をまとめています。

 概ね、名前を知る人ばかりだと思いますが、「山本隆司 エディター」は知らない人が多いと思います。

 別名、ターザン山本。元週刊プロレスの編集長。何度か書きましたが、私はこの雑誌の大ファンでした。

 内容について、ここでは触れませんが、彼はエディター(編集者)として、ライターとして一流だと思います。

 また、エディターという仕事にプライドを持っていました。「この仕事は映画監督と同じくらい評価されていい」と言っていたのです。

 色々あったようで編集長職を退き、現在はタレント、作家、と言えば良いのでしょうか。

 以前「文章の書き方講座」なるものを開いていました。これがなかなか……その要旨をまとめてみます。

① 自分の考えを正確に他者に伝える。会話上手。日常生活で大事なことはこれに尽きる。とにかく大事なことは「自分の言葉を持つ」こと。言語は栄養と考えるべし。

② 他者が言った言葉を理解する能力。基礎と基本を学んでいないものに個性なんて絶対にない。我流に未来はなし。

③ 女性は自分と相手との距離感を瞬時にして察知する。目の輝きはすなわち反応力のバロメーター。

④ 才能とは人の才能を盗むこと。「利用」「活用」「応用」の三つの武器を持ったことになる。学ぶには一つしか手はない。素直な性格になること。「素直さ」に「目的意識」と「貪欲さ」が加われば、鬼に金棒。

⑤ まずセンテンス(文)を短くする。一番まずいのは、わけのわからない文章を書くこと。これを世阿弥の言葉でいうと我見(がけん)と呼ぶ。
我見と我執にこだわっている人間は伸びない。

⑥ 「いつ、どこで、誰が、何を、どうした」という4W1Hと教えられる。『時間軸』と『空間軸』は必ず具体的に明記する。
そこに主語(登場人物)がからんで物語ができあがっていく。最初の7、8行でその三つをコンパクトに書いてしまう。

⑦ 文の中に音や色を必ず盛り込んでいく。音をたくみに文の中にそっと入れていく。次は色。
活字は活字でしかない。それが文章になって人に読まれると、その瞬間から「絵」にもなれば「音楽」にもなる。

⑧ 文章とは〝風景論〟。読んでいる側は文章に何を求めているかというと、想像力による刺激。風景を想像させない文章はだめ。
文章は「シナリオを書くように」「デッサンをするように」「楽譜を書くように」して書け。

⑨ 悩んでいるということは、めざめているという証拠でもある。悩みは解決するのではなく、その向こう側にある希望を見ること。
「常識」と「傑出」したものを知ることは生きることの喜びになっていく。

 世阿弥の言葉を引用するあたり、彼の真骨頂と言えます。私は彼の言葉が好きなのです。

 以下は、私が仕事上のポリシーを考える際、大きく影響を受けたものです。
 
 「夢を見ること」と「現実を直視すること」が私のペンの基本となっている。右手にロマンチズム、左手にリアリズムである。本当の夢の実現は、現実との泥臭い闘いなくしてはありえない。

 -山本隆司-エディター

Time is money?

 今日から今年も後半戦です。7月は英語でJuly(ジュライ)。

 しかし、ローマ帝国以前の暦にJuly(ジュライ)とAugust(オーガスト)はありません。10月を表すOctober(オクトーバー)はオクトパス示す通り、ラテン語で8を表します。10月は元8月だったのです。

 紀元前一世紀「全ての道はローマに通ず」の通り、ローマ帝国は絶頂期にありました。ジュリアス・シーザーを表すJuly(ジュライ)と初代皇帝のアウグスティヌスを表すAugust(オーガスト)。それらを、1年の中央に割り込ませた暦を使うようになります。

 それがユリウス暦で、ユリウスはジュリアスのラテン読み。これが現在使われる太陰暦となって行きます。時間さえも支配したのです。

 一方私は……土曜は朝6時の新幹線をとっていました。

 今回は窓側の席を予約。

 祝、世界遺産記念ということで、本物の富士山を撮ってきました。

 この日の目的地は茨城県つくば市。

 11時から始まる建築家展に参加するためです。

 会場は、つくば国際会議場で、流石に研究都市という感じでした。

 イベントには研究者も多く訪れます。

 「ペアガラスは厚みを変えれば、振動係数が変わるから、遮音効果が高まる」とのこと。

 なるほど。一度調べてみる価値ありです。

 翌、日曜日は早朝にの現場へ移動。

 朝の9時からみっちり5時間、クライアントと打合せ。

 再びつくば国際会議場に戻ったのが夕方4時でした。 

 6時過ぎまでイベントに参加。終了後、急いでつくばエキスプレスに飛び乗りました。

 事務所に戻った時は午前0時を過ぎでした。 

 「時は金なり」という言葉もありますが、時間=命と考えるほうがより解りやすいと考えています。

 Time is life.

 時間を支配することは無理でも、支配され無い事は可能だと考えます。

 楽しむ。

 どうやらこの言葉がキーワードなんだと、ようやく分かってきた気がします。

スターマニア

 今日は現地調査の日。

 まずは神戸に来ています。梅雨ながら天気に恵まれ有難い限り。

 麻耶山のふもとギリギリまで迫る住宅地。

 神戸がいかに住みよい、また、住みたい街であるかを物語っているようです。

 道が狭いので、パーキングに止め歩いて現地へ向かいました。

 近くに、見覚えのある煉瓦つくりの家が。

 学生時代、何度も寄せて貰った先輩の家でした。

 最後に訪れたのは20年前。夜景が素晴らしかったのを覚えています。

 今回のテーマは「屋根裏を狙え」です。

 一昨日、サッカーの日本代表が2014年ワールドカップ出場を決めてくれました。

 後半はテレビで見たのですが、流石は本田。やってくれました。

 香川、ザッケローニ監督とも「違いをつくれる選手」と、最大の賛辞を送っています。

 しかし選手は「更なるレベルUPが必要」と口を揃えました。元日本代表監督、イビチャ・オシムが少し前に、日本の課題を語っていました。

 厳しい内容ですが、まとめてみます。

 日本もスペインもバスを回すスタイルだが、スペインはチャンスと見るとゴール前までスプリントし、ゴールを狙う。遠藤、俊介、憲剛は、後ろに残ったままで、シュートへの意欲を持たなかった。

 彼らはアグレッシブさを欠いており、パスを出すのが自分たちの仕事で、シュートは他の選手がすべきことと思い込んでいるふしがあった。思うに彼らは、あまりに早く人気者になってしまったのではないか。それが彼らのキャリアに大きな影響を与えた。

 どんなに才能に恵まれていても、美辞麗句を並び立てて賞賛されたら選手は自分を見失う。真面目に練習しなくなるし、プレーにも真剣味がなくなる。遠藤のような選手が、そのために最高のキャリアを築けないとしたらとても残念なことだ。

 日本には、ある種のスターマニアの傾向がある。スターには触れることができない。彼らにもできないことがあるのは傍から見て明らかにもかかわらず、そのことに触れないし批判もしない。彼らは守られている。

 批判を受け入れることが進歩のための唯一の道だが、日本では批判することもされることも嫌う。誰も批判されることを喜ばないのはどこでも同じだ。誰もが愛されながら生きたいと願っている。だがそれでも、進歩のために批判を受け入れている。

 「スターマニア」という言葉には、はっとさせられました。正解や方法論は一つでありませんが、オシムの言葉には説得力があります。

 今回視聴率は38.6%。ワールドカップは世界で最も愛されるスポーツイベント。その舞台で、日本代表を見れることは本当に幸せです。

 本田が言うように、優勝を狙うなら……

 誰もが愛されながら生きたいと願っている。だがそれでも、進歩のために批判を受け入れる。

 頑張れ日本代表、そして自分たち。

Hard To Say I’m Sorry  素直になれなくて

 14日(火)は車で滋賀県へ。

 名神栗東ICで下りたかったのですが、リフレッシュ工事が始まりました。

 前日の渋滞は25km。こんな時は、迷わず急がば回れ。

 瀬田東ICで下り、東の田園風景の広がる県道へでました。田植えの季節です。

 休耕田に植えられているのか、黄色、紫の野花。

 得をした気分になります。

 快適ドライブで、2時間掛かりませんでした。

 早く着きそうだったので、途中にある弥生の森歴史公園へ。ここに竪穴式住居が復元されています。

 復元ではありますが、これらの材は当時でも確保できたでしょう。

 この日の気温は29℃まで上がりましたが、内部はヒンヤリしていました。果たして家は進歩しているのか……

 カナブンの一種か、足には花粉を付け務めを果たします。意図していないところに、自然の秩序を感じるのです。

 学生時代に先生が「少し余裕をもって学校に来れば、違う景色が見える」と言っていました。

 また、JAL再生を果たした稲盛さんは、こう言っていました。

 青年時代は反発心の多いもの。今すぐ全て分って欲しいとは言わない。もしかすると役に立つ時が来るかもしれないという心構えで聞いて貰えれば

 ありのままに見る、素直でいる。情報に、自分の希望や願望を付加しない、アドバイスには真摯に耳を傾け、間違いは詫びる。これらが簡単でないのは間違いありません。

 Hard To Say I’m Sorry  素直になれなくて

 シカゴが歌にしているくらいですから。

社会はないが、会社はある

 土曜、日曜と、和歌山での建築家展に参加していました。

 ホテルは会場でもあるビッグ愛の11階。

 和歌山城を見下す景色はなかなかのものです。

 去年のこの時期、同じ会場に来ました。おなじ敷地にあるビッグホエール。

 今回も50組の来場がありました。来場が多いと時間が経つのはあっと言う間。十分に楽しめました。

 土曜日はイベントの後、懇親会がありました。同じ仕事をするもの、盛り上がらないはずはありません。
 
 2次会、そして和歌山ラーメンへ。

 和歌山と言えば醤油トンコツ。間違いないお味でした。

 卵とはや寿司が和歌山ラーメンの定番です。

 今朝新聞をみて、昨日が母の日だった気付きました。

 社会というものはありません。個人だけが、男と女だけが、家族だけが存在するのです。 マーガレット・サッチャー

 4月の初め、亡くなった際に新聞に載っていました。

 解釈は色々ですが、簡単に言えば、社会に、政府に頼るな、ということです。流石は鉄の女。

 社会はなくとも、会社はあります。母へだけでなく、スタッフへ、家族へ、感謝の気持ちをしっかり伝えていないと反省します。

 次にあるのは父の日。これまた難しい日なのです。