週末は、後輩を尋ねてしまなみ海道をめぐりました。
まずはスタート地点の尾道へ。
この地を訪れたのは7年振り。某脱走犯が泳いで渡ったという尾道水道です。
狭い所は200mだそうですが、もっと狭く感じます。
それが、山、海、街のコントラストを強調し、極めて美しい風景を演出しています。
尾道の背景ともいえるのが千光寺山。
宿はその頂上付近にあり、尾道水道を見下ろします。
あたりには、まだまだ豪雨の爪痕も残っています。
この付近では、10日間の断水があったそう。
仲居さんも、やはりトイレが一番苦労したとのことでした。
純旅館という感じの宿で、部屋食でした。
日が高いうちから食事をするこの贅沢。
海の幸は、タコ、シマアジ、マダイがとても美味しかったのです。
子供たちはダイヤル電話を面白がり、フロントへの電話が取り合いになっていました。
翌朝、尾道商店街へ。
南の路地をのぞけば海。
北をのぞけば、山陽本線越しの千光寺山。
この日は気持ちのよい気候で、坂道も歩きました。
貿易の拠点として栄えた尾道は、急な斜面に張り付くように家が密集しています。
敷地に対して無駄がないよう、法面に張り出した住宅。
石の梁によって支えられていました。
今風に言えば昆構造です。
極めて細い路地は、神戸の外国人居留地などにも見られますが、より日本の風土を感じさせます。
斜面に張り付く生き物が、手足を伸ばすかのよう。
やや不安感はありますが、素晴らしい景色でしょう。
急斜面での暮らしの中で、最も困難なのが水の確保。
二階井戸は文化遺産に登録されています。
海沿いまで戻ってきました。
フェリーの往来をみているだけで飽きません。
水の近い暮らしは、変化に富んでいるのです。
夜、光を写す尾道水道。
そして朝の尾道水道。
「池を望む家」を設計したのが10年前でした。
水というものは本当に無限の変化を見せてくれると知りました。
生命の源である水を愛でるのは、ごく自然なことなのかもしれません。
足掛け10年を掛けて、家族で47都道府県制覇の旅を終えたのが昨年の12月。
切迫感こそなくなりましたが、折角旅にでるなら、子供たちにも何かを感じて欲しいと思います。
今回は大三島に移り住んだ後輩を訪ねるのが目的でしたが、尾道だけで長くなってしまいました。
「大三島で暮らす編」は、木曜日にUPしたいと思います。
■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm
「回遊できる家」放映
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amazon <民家・住宅論>で1位になりました
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■『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売に「阿倍野の長家」掲載
■『homify』6月29日に「回遊できる家」掲載
■『homify』6月2日に「イタウバハウス」掲載
■『houzz』5月28日の特集記事に「あちこちでお茶できる家」掲載