カテゴリー別アーカイブ: 05 芸術・エンターテイメント

お盆 ミッション・イン・ポッシブルⅢ

 世間はお盆休み真っ只中。

 先週末に続いて、お墓参りへ行って来ました。

 土曜日は妻の母方の祖父のお墓へ。
 

 

 

 

 墓地は高槻の山腹にあり、大阪平野を一望できます。

 仏壇には何度か参っていますが、お墓には初めて来ました。

 曾孫を連れて、元気で暮らしていることを報告です。

 ここから見える名神高速には渋滞の列が出来ていました。

 日曜日には、帰省で人出が少ないと読んで妻と映画館へ。

 いつ以来?というくらい久しぶりです。

 最近続々とオープンしている”シネコン”ですが、照明も抑えられて、なかなかの雰囲気。

 しかし、このワクワク感は今も昔も変わりません。

 

 

 

 

お目当ては、評判の良かったトム・クルーズ主演の”M:i:III”。

 ロードショー中なので内容については触れませんが”これぞ劇場で観て損の無い映画”と言える作品でした。

 映像の迫力、ロケ地の風景、ドキドキ感・・・・・・申し分なしです。

 トム・クルーズはザッツ・ハリウッド!という俳優ですが、今回は本業での魅力が存分に発揮されています。

 劇中でとにかく良く走るのですが、そのランニングフォームがとってもキュートです。


 

 

 

 

 混雑を避ける為、8:45amの初回を見に行きました。

 初めは私達2人だけ。最終的には10人になりましたが、まるでホームシアターの趣です。

 少し明るいうちから、映画の予告編が始まります。

 見てもらうが為に作られた映像なので、面白くないはずがありません。

 気分は徐々に盛り上がって行きます。照明も完全に落ち、スクリーンの一部を覆っていた幕も端に引き込まれると、満を持してフルスクリーンでの上映が始まるのです・・・・・・

 こうして見ると、楽しませる為にいろんな工夫がしてありました。

 しかし一番初めに”携帯電話の使用禁止、おしゃべりの禁止、違法撮影の禁止”などをたっぷり見せられるのには、閉口しました。そこまでしないと駄目何なんでしょうが、非日常を求めてここに来る人を、現実に引き戻す不粋なものに変わりはないのです。

十三が舞台の映画は

 6月上旬のこと、すごいニュースがありました。

 家に帰ると妻が興奮した面持ちで、「ニュースを見てたら、映画撮ってるところが映ってて、へえ~十三が舞台なんや。ええっ!監督は・・・・・・!!」と。

 小林聖太郎、初監督作品「かぞくのひけつ」(仮題)クランクアップのニュース。これが何故ビッグニュースかと言うと、監督は大学こそ違えど、お世話になったスキー部の先輩なのです。

 ”よく知っている”は過ぎた言い方ですが、同じチームの先輩と大変仲が良く、合宿にもよく参加されていました。卒業後も先輩宅での忘年会に、隔年くらいで来られては、よくバカな話をさせて貰いました。お祝いのメールを送ると、編集作業で忙しい中、返信してくれたのです(ちょっと自慢)。

 映画監督を目指し、助監督などをしているのは聞いていましたが、その生活はなかなか大変なようで、本当に痩せていました。直前はテレビでもおなじみの井筒和幸監督とお仕事されていたのです。

 「かぞくのひけつ(仮題)」のキャストは、桂雀々、秋野暢子、テント、浜村淳、笑福亭松之助と期待はふくらみます。

 秋に、十三の第七藝術劇場で公開のようなので、決まり次第お知らせしたいと思います。私は十三の予備校に通っていたので、十三は大好きな街。そこを舞台に先輩が映画を撮る。こんなことは滅多にあるものでは・・・・・・

 いろんなジャンルで活躍する知人がいますが、新たな若き映画監督が誕生しました。

 みんな頑張ってるなあ。負けじと頑張らねば、という気持ちと、今までいい仲間のなかで生きてきたんだなあ、と改めて思うのです。

ショーシャンクの空に & CUBE

 いろんな人から「オススメ」と聞いていた作品をやっと見ました。


 

 

 

 

 

ショーシャンクの空に 満足度90%

story 1994年アメリカ  妻とその愛人を殺した罪で終身刑となったエリート銀行員アンディ(ティム・ロビンス)。

 無実の罪のために、20年にも渡る服役生活を送るが、その中でも希望を失わなかった彼にやがて奇跡が起きる・・・・・・

 原作はスティーブン・キングの小説「刑務所のリタ・ヘイワース」。

 決して自由をあきらめなかった男の、レッド(モーガン・フリーマン)らとの友情と希望の物語。

感想 派手な映像が有るわけでなく、演技とストーリーでみせるいい映画でした。

 モーガン・フリーマンは素晴らしい俳優ですね。ドライビング・ミス・デイジー(89年アメリカ) も好きです。

 ティム・ロビンスは「さよならゲーム」(ケビン・コスナー主演) や「トップガン」にも出ていたそうですがちょっと記憶にありません。

 この作品では冤罪を受けた銀行の副頭取を演じきっていました。どっからどう見てもエリート銀行マンでした。

 余談ですが原作ではモーガン・フリーマンは黒人ではないそうです。最後はかなり痛快。

 

 

 

CUBE 満足度???

story1997年カナダ カナダの新鋭ヴィンチェンゾ・ナタリの密室スリラー。

 ある日突然、いくつもの立方体の部屋が集まる異空間に監禁された6人の男女。

 脱出を計る彼らを一触即発の殺人トラップが待ち受ける。“

感想 かなり怪しい映画です。

 なんとも説明しにくいのですが、緊迫感はなかなかのものがあります。

 刺激を求めるのなら、一見の価値ありです。但しラストは・・・・・・

好きなのはこんな映画

オーロラの彼方へ 満足度 100%

 

 

 

 

 

 2000年アメリカ。

 今は見た直後に書いていますが、今まで観た中で一番好きな映画です。

story ジョンは6歳の時、勇敢な消防士だった父フランクを事故で亡くした。3

 0年後の現在、NYの空にオーロラが現れた日、父の遺品の無線機から男の声が聞こえてくる。

 その声の主が30年前の今日、死ぬ前日の父だと知ったジョンは、半信半疑の父を必死で救おうとするが・・・・・・

 30年の時を超えてふれあう父と息子に”シン・レッド・ライン”のジム・カヴィーゼルと”エニイ・ギブン・サンデー”のデニス・クエイド。

感想 1969年のNY。冒頭のフランクが消化に向かうシーンから釘付けでした。”過去が変わる→未来が変わる”というモチーフの映画は数あれ、これだけすんなりと受け入れられた事があったかどうか。

 未来を知ってしまった時、どう行動するかが、見る側の感情を大きく左右すると思います。未来の子供から教えて貰う事になるフランクのとった行動は、人らしく、父らしいものでした。

 ハラハラ感、ドキドキ感も十分で、60年代のニューヨークの空気感も心地良く描かれています。ネタバレになるのでこれ以上は書きませんが、いろんな要素で十分に楽しませてくれ、飾りの無い家族の愛情を感じることが出来る、最高の映画でした。

 ちょっと疲れ気味の人が、今日見る映画に迷っていたら、絶対に勧めます。

 「私が好きなのはこんな映画」と言える、最高の映画を見つけました。

スターウォーズ エピソード3~6

 2006/4/10に引き続いて『スターウォーズ シリーズ』を全て観終わりました。全体の構成と満足度をまとめてみます。

<1部>
1997年 エピソード1 / ファントム・メナス          満足度70%
2002年 エピソード2 / クローンの攻撃            満足度55%
2005年 エピソード3 / シスの復讐              満足度90%

<2部>
1977年 エピソード4 / スター・ウォーズ(新たなる希望) 満足度80%
1980年 エピソード5 / 帝国の逆襲              満足度85%
1983年 エピソード6 / ジェダイの復讐            満足度90%

<3部>
?年  エピソード7 /
?年  エピソード8 /
?年  エピソード9 /

今回はエピソード3~6を観ました。2部はテレビでも放映していたので観た気でいましたが、初体験でした。

 

 

 

 

 エピソード3/シスの復讐 満足度90%

story クローン大戦が勃発し、アナキン・スカイウォーカーとアミダラの秘密の結婚から3年後、分離主義者の勢力はますます拡大。

 共和国側は窮地に追いこまれていた。アナキンはシス卿のダーク・ティラナスを死闘の末に倒すが、弟子を失ったシスのマスター、ダース・シディアスは新たな弟子にアナキンを選び、暗黒面に引き込むべく、策略を巡らす。

感想 1部の完結編は期待に応える作品でした。アナキンが暗黒面に落ちていく様が迫力ある映像で描かれています。ついにダース・ベイダーとなったアナキンとオビ・ワンとのライトセーバーでの戦いは迫力満点!

 

 

 

 

 エピソード4/新たなる希望 満足度80%

story 銀河全域に独裁体制を敷かんとする帝国。帝国軍の親衛隊長ダース・ベイダーに捉えられた共和国軍のレイア姫を救うため、ルーク・スカイウォーカーが救出に向かう。

 敵の要塞デス・スターへ突入するクライマックスほか、映像が抜群!!世界中で大ヒットした後ジョージ・ルーカスは9部構成の構想を提示し、本作はエピソード4“新たなる希望”という事が分かる。

感想 文句なしの作品。まだ2作もあると思うとワクワクしました。これは実写版、ガンダム?いや宇宙戦艦ヤマトか・・・・・・。アナライザーがR-2D2?戦艦の形も似ているし、どっちちが先なんでしょう。どうでもいいことですが。ハン・ソロ(ハリソン・フォード)もいい味だしてます!

 エピソード5/帝国の逆襲 満足度85%

story 最新兵器デス・スターを共和国軍に破壊された帝国軍。その勢力も消滅したかに見えたが、遂に反撃を開始した。ルークはジェダイとなる為ヨーダからフォースを学ぶ。ライトセイバーでの戦闘シーンも楽しい、シリーズの第2弾。面白さは1番。

感想 ルークはベイダーがの実の父であることを知る!ハン・ソロは冷凍にされどうなる?という時にエンド音楽が・・・・・・。どうしても続きが観たくなる終わり方でしたが、ちょっと尻切れトンボ。

 エピソード6/ジェダイの帰還 満足度90%

story 前作で冷凍にされたハン・ソロ救うところから物語は再び始まる。強力なフォースを身につけたルークは、師ヨーダからレイアが双子の妹である事を知らされる。

 ルークとダース・ベイダーの因縁の対決、帝国軍の最後の反撃などが描かれるシリーズ第3弾。スピーダーバイクのカーチェイスはスリル満点!

感想 シリーズ最高傑作!ルーク、レイア、アナキンのスカイウォーカー家の関係が明らかになっていく。親子の戦いの行方は・・・・・・。

 ルークの決断、そしてべイダ-いやアナキンが最後にとった行動には思わず喝采!

 これで全てを観終わりました。今まで超有名作品という事もあり、アマノジャク的な気持ちで観ていなかったのかもしれません。

 やっぱり世界が支持するだけあってものすごい面白さでした。確かに2部から公開したほうが面白いと納得しました。初めから、この構成が完成されていたのですから、ちょと想像を絶します。

 しかしエピソード6の終わりが完璧だっただけに、この後はどう続くのでしょうか?凡人の危惧は不要なのでしょうが。とにかく続きを期待します、Mr.GEORGE LUCAS。

出来る限り映画を見る week partⅡ

3/30の続きです。

3本目 「ミッドナイト・ラン」  満足度90%

 

 

 

 

 

1988年のロバート・デ・ニーロ主演作品です。

story 元シカゴの警官だったジャック・ウォルシュ(デ・ニーロ)は、現在バウンティ・ハンター(賞金稼ぎ)をしている。ジャックはマフィアの金を横領した会計士マデューカスの捜索を、保釈保険会社から10万ドルで依頼され、見事にニューヨークで逮捕。そこからロスへ飛行機で簡単に護送するはずが、飛行機恐怖症と言うマデューカスのため渋々列車で護送することに。旅はFBI、マフィア、そして同業者に狙われる危険なものとなる・・・・・・

感想 奇妙な2人の逃避行は次々と迫る追っ手を、切り抜けながら続きます。その様は実写版「ルパンⅢ世」といったところでユーモアも満載。そんな中、2人には友情のようなものが芽生え始めます。結末は爽快で、とっても後味の良い映画でした。絶対おすすめで、この”week”最高作品でした。

 

 

 

 

 

4本目 「ハウルの動く城」  満足度45%

 2004年の宮崎駿作品。彼の「天空の城ラピュタ」は今でも最も好きな映画のひとつです。飛行船でパズーとシータが電話?で話すシーンは何とも・・・・・・

感想 アニメの映像はどんどん進歩しており素直に「凄いなア」とは思いますが・・・・・・。展開が分かり辛く素直に入っていけませんでした。木村拓哉、倍賞千恵子の2人が声優として主人公を務めていますが、声が聞き取り辛く合っていると思えません。「もののけ姫」で見せた、豪華でこだわりのキャスティングは素晴らしかったのですが、今回はなんとも・・・・・・

 宮崎監督には今まで十分楽しませてもらいました。現在65歳。それでもまだ、みんながワクワク出来るような作品を期待してしまいます。

『スターウォーズ シリーズ』

 誰もが知るヒット作です。全3部作9話で構成されており、1977年公開の「スターウォーズ」からの3作品は、第2部で4、5、6話となるわけです。

1999年から公開された1、2、3話をまだ観ていませんでした。

5本目 「スターウォーズ エピソード1 ファントム・メナス」  満足度70%

 

 

 

 

 

story 宇宙を統治してきた共和国では、超能力の一種であるフォースを使う ”ジェダイ騎士団”が平和を維持していた。 フォースのダークサイドを持つ集団である”シス”の生き残りが、ナブー星への貿易封鎖を強行する。 ジェダイ評議会は騎士クワイガン・ジンとオビ・ワンを派遣し、若き王女アミダラと共に企みを阻止する為に戦う。

 その途中、特殊な細胞を持つ少年アナキン・スカイウォーカーが現れ、ジェダイとしての教育を受けることになるのだが、彼が物語りを大きく動かすことになる・・・・・・。

感想 う~ん、何が現実で何がフィクションなのかが解らなくなるくらい、不思議な世界がありました。感動を求めることは出来ませんが、映像は素晴らしくて文句なし。浮遊感が最高で、バック・トゥー・ザ・フューチャーⅡのスケボーと甲乙付けがたい。

6本目 「スターウォーズ エピソード2 クローンの攻撃」  満足度55%

 

 

 

 

 

story 2002年公開。 前作から10年の歳月を経て、オビ・ワンに付いて修行する青年アナキンは、ナブー星女王の座を退いたアミダラと恋に落ちる。しかし共和国からの分離を推進する者たちの思惑により、ついにクローン戦争が勃発してしまう・・・・・・

感想 「スターウォーズ」についてあまり詳しくないので、アナキン・スカイウォーカーを見て「ダース・ベイダーと戦ってたあの初々しい若者とだいぶ感じが違うなあ。どっちかと言うとちょっと感じ悪い?」くらいに思っていました。途中で彼があの☆☆☆☆になると聞いて驚いてしまいました。

 エピソード2はそこまで面白かったわけではありませんが、アナキンがどうなっていくかが気になります。エピソード3も観なければ・・・・・・

 この”week”で見た作品は6本。エンターテイメント作品ばかりでしたが、ちょっと疲れました。でも映画っていいもんです。

 日記を見て、知人からいくつかお勧め作品を教えてもらったことですし、これを機に週1本は映画を観ることにします。

出来る限り映画を見る week

 レンタルビデオ店から、半額セールの案内が来ていました。1本借りて173円。仕事も落ち着いて来たので、今週は”出来る限り映画を見るweek”にしました。

1本目 「パイレーツ・オブ・カリビアン」  満足度80%

 

 

 

 

 

 2003年公開のアドベンチャー、ファンタジー映画。ジョニー・デップが主演で、彼の出演作品は多分「シザー・ハンズ」以来です。あの作品も「以外に良かった」の典型的映画でした。

 海賊船の船長だったジョニー・デップは手下に裏切られ一匹狼となります。奪われた、自分の海賊船を取り戻す為元手下とあるお宝を奪い合うという話。

 ジョニー・デップの「いかれ加減」が最高でした。ちょっと斜にかまえて、現実をなめきったような感じがなんとも良くて。CGも凄かったのですが、剣でのアクションシーンもなかなかの迫力でした。エンターテイメントはこうでないと、というような作品です。余韻はありませんが、十分楽しめます。

2本目 「カンフー・ハッスル」   満足度75%


 

 

 

 

 

 「少林サッカー」のチャウ・シンチーが、再び監督&主演のカンフー映画です。

 ある郊外の貧乏アパートで、住民とチャウ・シンチー扮するチンピラが揉め事を起こします。しかし住民側があっさりと撃退。しかしこの事件をきっかけにギャング団とアパート住民の全面戦争に発展して行きます。

 その争いの中で、アパートの貧相なオヤジや、頭にカーラーを巻いた管理人のオバサンが、実はカンフーの達人で、相当強かったりするのです。チャウ・シンチーは最終的に住民側の見方になりますが、伝説の達人に殴られたショックで、いきなり強くなります。そして、伝説の達人を返り討ちに・・・・・・という話。しかしストーリーに大して意味はありません。

 痛快なカンフーアクションと、「おバカ度」と、キャッチフレーズの「ありえねー」を楽しむ映画。バカバカしすぎてかなり笑える映画です。

 まだ数本借りているので、今週中に見れるかどうか。面白いものがあればまたUPします。

ハッピー バースデイ  トゥーユー は誰のもの

誕生日に誰もが歌う「ハッピー バースデイ  トゥーユー」というあの歌。

この歌にも著作権があることを知っていますか?

また聞きなのですが、持ち主は先だっても世間を騒がせていたマイケル・ジャクソンなのだそうです。(彼は確か、ビートルズの楽曲の著作権か、ジャケットの肖像権か何かも持っていたと思います)

よって、テレビやドラマなどでこの歌が流れるたびに使用料が発生するのです。所有者がマイケル・ジャクソンかどうかは別にしても「それはちょっとなア~」と思うのは、小市民のひがみでしょうか?

もっと厳密に言うと出版物に「ハッピーバースデイ  トゥーユー」と書くともちろんですが、無料。しかし「ハッピーバースデイ  トゥーユー♪」と書くと使用料が発生するのだそうです。どう思います?

あくゆう

 名前はなんとなく知っていました。

 私の少年時代は歌謡曲全盛でしたが、作詞のクレジットでよく名前を見たものです。

 作詞家・作家の阿久悠さんが、毎週土曜日の朝刊にコラムを書いています。

 時に辛辣な意見もありますが、私にとっては共感し考えさせられる言葉が多くあります。

 枯れる時には枯れ、朽ちる時には朽ちる。

 それが生き物の礼儀である。

 人間は有限の生命体でしかも、消滅するのではなく衰弱するように出来ている。

2005年 11月5日 産経新聞朝刊より

 心のどこかにあるものを、誤解を恐れず言葉にする姿は勇ましくもあります。それが膨大な数のヒット曲を生み出した作詞家の凄みなのでしょうか。

 私が初めて歌謡曲に触れた6~8歳に限っても彼の凄さが分かります。

 なんとこれでもほんの一部なのですが。

1976年
「嫁に来ないか」/唄 新沼謙治
「青春時代」/唄 森田公一とトップギャラン
「ペッパー警部」/唄 ピンク・レディー
「S・O・S」唄 ピンク・レディー
「津軽海峡・冬景色」/唄 石川さゆり
1977年
「カルメン’77」/唄 ピンク・レディー
「勝手にしやがれ」/唄 沢田研二
「渚のシンドバッド」/唄 ピンク・レディー
「気絶するほど悩ましい」/唄 Char
「ウォンテッド(指名手配)」/唄 ピンク・レディー
「UFO」/唄 ピンク・レディー
1978年
「サウスポー」/唄 ピンク・レディー
「ダーリング」/唄 沢田研二
「林檎殺人事件」/唄 郷ひろみ、樹木希林
「モンスター」/唄 ピンク・レディー
「透明人間」/唄 ピンク・レディー

イサム・ノグチを訪ねて香川の牟礼へ

 先週末、香川県牟礼町にある、イサム・ノグチ庭園美術館へ行って来ました。

 以前紹介した、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(2004/10/14「さぬき その2」参照)と共に評価の高い美術館ですが、こちらは葉書での申し込みが必要です。

 バスで行くセミナーに参加したので、往路での昼食は讃岐うどんの有名店「わらや」のたらいうどんでした。

 彫刻家・イサム・ノグチ。彫刻の他にも庭園、公園の設計など活躍は多岐に渡ります。

 和紙と竹ひごで作られた照明器具「あかり」シリーズも彼の作品で、私も建築設計の中でよく使わせて貰います。20世紀の偉大な芸術家ですが、その生い立ちは複雑なものでした。

 1904年、詩人、野口米次郎と作家レオニー・ギルモアの間にハーフとしてロスアンゼルスで生まれます。父は彼の誕生前に日本に戻ってしまいます。女手ひとつで育てられますが、やがて父を頼って母子は来日します。しかしその生活も長くは続かず、再び異国の地で2人での生活に逆戻りしました。現在よりもハーフへの差別は大きく、苦しみの多い、孤独な少年時代だったようです。

 その後、母の勧めで13歳の時再びアメリカに渡ります。苦学しながらも自らの才能に目覚め、彫刻家として生きる決意をしたイサムは母の姓を名乗るのを止め「イサム・ノグチ」を名乗ります。

 日本にいればアメリカ人、アメリカにいれば日本人と見られる。どこにも帰属しないという孤独を彫刻家として背負うことを決意したのでしょう。

 ニューヨーク、ヨーロッパ、エジプト、インド、バリそして自らのルーツ、日本と、世界を渡り歩きながら創作を続けます。1951年に日本の女優・山口淑子(李香蘭)と結婚しますが1958年には離婚します。

 その後、再びニューヨークに戻り創作に打ち込むイサムは「未来の彫刻は地球そのものに刻み込まれる」という考えに至ります。「地球こそ理想のデザインである」という建築家フラーの言葉に強く影響を受けていたようです。

 彫刻だけでなく、新たなフィールドを見つけたイサムが晩年アトリエと居を構えたのが牟礼の地でした。

 イサムは良質な安治石の石切り場が見える、この地をこよなく愛しました。庭園美術館の中は写真撮影禁止なので、紹介できませんが、庭園内には、完成したもの、製作中のもの、無数の石の彫刻が屹立しており、その景色は圧巻です。

 1988年イサム・ノグチはニューヨークにて没しますが、石の作品群の中を歩いて回る彼の姿が目に浮かぶようでした。

 ここには古い酒蔵を移築した収蔵庫兼展示スペースがあります。その中に入った瞬間、ゾクゾクすのものがありました。

 彼の人生は、どこにも帰属しないという孤独を埋めるための創作の旅でした。石は語りませんが、こめられたメッセージはより強く伝わってきます。

 展示スペースには彼の代表作「エナジー・ヴォイド」(1971年製作)があります。国籍に翻弄され放浪の人生を送ったイサムの「平和」と「原爆反対」の願いが込められてています。

 権力の空しさを形にしたものなのです。

(上写真:イサム・ノグチと「エナジー・ヴォイド」 パンフレットより)