タグ別アーカイブ: 建方

半地下の音楽室がある「没頭できる家」‐3‐【ゲンバ日記チャンネル】Episode2-躯体完成-

レッカーが青空に突き刺さるよう。

建方工事が始まりました。

ドローンでも撮影してみました。

普段は見れないアングルで撮れるので、撮影の幅は広がります。

今回は2日間の工程でした。

建方が終わると、各部屋の形がよく分かります。

上棟式はお手製ですが、大切なのはやはり気持ちです。

ご家族5人で、四隅を清めてもらいました。

ここから、工事は中盤に入っていきます。

■6月16日 『ESSE-online』「おいでよ House」掲載

■ 『ESSE-online』にコラム連載

10月11日「テレワーク時代の間取り」
9月18日「冷蔵庫の位置」
6月18日「シンボルツリー」
6月5日「擁壁のある土地」
4月11日「リビング学習」
2月27日「照明計画」
2月14日「屋根裏部屋」
2月1日「アウトドアリビング」
1月4日「土間収納」

■11月28日『homify』の特集記事に「回遊できる家<リノベーション>」掲載
■11月17日『homify』の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載
■6月11日『homify』の特集記事に「R Grey」掲載

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松原/脳神経外科「うえだクリニック」‐4‐現場は全てを知っている

 関西地方が梅雨入りする前日、「うえだクリニック」の建方工事がスタートしました。


 
 基礎工事、配管工事までは非常に順調に進んでいました。

 消費税の駆け込み需要もあってか、プレカットにかなりの時間を要してしまいました。

 しかし泣き言を言っている時間などありません。

 早速、建方1日目の現場へ行ってきました。

 きわめて人通りの多い長尾街道ですが、道路の使用許可もギリギリの建方工事となりました。

 安全を預かる警察としては、勿論「出来るだけ出っ張らないよう」、工事をする側は「仮歩道をつくるので、ここまでの許可を……」といった交渉になるのです。

 建築とは、人手と時間が兎に角かかるものなのです。

 1階の柱を建て終わったところで、昼休憩となったようです。

 建築現場では垂直のことを「たち」と言います。

 たちのでていない柱はまるで、枝葉の無い林のよう。

 それが微調整され、梁と繋がれた時にピリッとした景色に変わります。

 1階エントランス部は、条例によるバリアフリー対策と、重量のある医療機器を搬入するため、段差はほぼありません。

 うず高く積まれているのは羽子板ボルト。

 その数は、現代の木造建築がいかに頑丈かを視覚で証明してくれます。

 この日は、2階床の合板まで張る予定だと、顔見知りの大工が教えてくれました。

 私はここでタイムアップ。

 翌々日の梅雨入り2日目、朝一番に再訪しました。

 躯体は2階まで組みあがり、ピタリとたちもでています。

 この段階でも、この建物のポテンシャルを感じさせてくれるのです。

 先程の、段差ゼロのエントランスからクリニック内に入っていきます。

 正面に受付を見ながら、左手が待合。

 2層吹抜けの空間は、優しい光が差し込むよう設計しました。

 受付横にメイン通路があり、右に診察室、左に検査室が並んでいます。

 丁度コンクリートの道が、高度な医療機器が通っていく花道です。

 奥に掛かっていたハシゴで2階に上がります。

 2階は全てバックヤードですが、とても面白い空間構成になっているのです。

 吹抜け部にはキャットウォークのような空間があります。

 その両サイドが外部となっており、間接光を高い位置から取り込みます。

 患者の人は上がれませんが、奥まっているところがポイントで、その部分は院長が年に1、2度掃除してくれることになっているのです。

 全ての柱に「うえだクリニック」と刻印があります。

 同じく梁にも。

 枝葉の無い林が、柱、梁と役割を与えられたとき、材木から建築となって行きます。

 役割がそれぞれの価値を持たせるのは、人であれ、材であれ全く同じです。
 
 自由で居たいと反発する人を見ることがありますが、自由と怠惰をとり違えているのではと言うと、言いすぎでしょうか。

 仕事が好きそうな、若いオペレーター君。

 まだ20代だそうで、ここで昼ごはんを食べていました。

 穏やかな、熟練の大工。

 ブルーシートを日よけにしての昼食です。

 仕事が好きで、現場が好きな人と会うと、それだけで気分が良いのです。

 独立してすぐは、人など雇えないので、クライアントからの電話も、営業を断るのも、現場からの電話も、全てひとりで受けていました。

 休憩時間などと言うものは、私にはありませんでした。

 今も人手不足で、それに近い状態に逆戻りしていますが、それでも何とかやっていけます。

 楽しく、充実した人生を歩みたければ、仕事を好きになるしかないのです。特に男にとっては。

 友達が居ない私が孤独を感じないのは、家族が居ることと、仕事好きの人間と、時々会うことが出来るからだと思います。

 正直に「時々」と書いたのですが、できればそんな人とだけ、仕事がしたいものです。

 一歩一歩前に進んでいっている実感はあります。自分の仕事人生の中で、目標にどれだけ近づくことができるのか。

 現場だけが全てを知っているはずなのです。

文責:守谷 昌紀

■■■『大改造!!劇的ビフォーアフター』4月7日(日)BS朝日で「住之江の元長屋」再放送
■■■『デンタルクリニックデザイン事典vol.1』4月1日発売に「さかたファミリー歯科クリニック」掲載

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【News】
『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから2017年11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました
■『homify』5月7日「碧の家」掲載
『houzz』4月15日の特集記事
「中庭のある無垢な珪藻土の家」が紹介されました
「トレジャーキッズたかどの保育園」
地域情報サイトに掲載されました
大阪ガス『住まう』11月22日発行に「中庭のある無垢な珪藻土の家」掲載
『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載

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◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

「住吉区歯科医師会館」‐2‐見た目が良いは、中身も良い

 一昨日、「住吉区歯科医師会館」の建方工事が完了しました。

 青空に赤の鉄骨がよく映えています。

 天気のよい朝のうちに慌てて撮りに行ったのですが。

 建物の顔になる部分をファサードと言います。

 表面の化粧だけでは何ともならないので、やはり中身が大切。

 その点は人も建築も同じです。

 出来上がる前に骨格から化粧までを考えることが建築設計の仕事とも言えるのです。

 11月上旬に掘り方工事がスタート。

 11月末には基礎の一番底、ベースコンクリートを打設しました。

 最終的にはコンクリートしか見えない基礎も、中にある鉄筋が重要です。

 コンクリートは圧縮力には強いのですが、引っ張りに弱く、それを補うのが鉄筋の役割。

 19世紀のヨーロッパで発明された、いわばハイブリッドな構造体です。

 柱を据える基礎柱部は、大きな力が加わるので太い鉄筋が密集します。

 慎重にコンクリートを打設しなければならない箇所なのです。

 12月上旬に基礎の立ち上がり部分のコンクリートを打設。

 一昨日の建方工事に備えていました。

 無事、基礎柱部に柱が固定されました。

 建築設計の世界には「開口と階段を狙え」という言葉があります。

 建築は観るものではなく使うものです。

 よって機能を持っていますが、それらを芸術品のレベルまで昇華させたい。

 それはいつも変わらぬ願望です。

 躯体は月並みだけど、見た目は素晴らしいという建築はありません。

 予算が有り余っていて、張りぼてだけど素晴らしい建築などそうないからです。バブル期なら別かもしれませんが。
 
 建築において、良いものを創りたければ、構造体にこだわるしかありません。

 今年は本当色々なことがあった年でした。

 1月のコンペからスタートしたこの計画も、何とか棟上げまでたどり着くことができました。

 来年は亥年。

 今年の分も取り戻すつもりで、直進して行きたいと思います。

文責:守谷 昌紀

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm「回遊できる家」放映
■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから2017年11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました

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【Events】
■4月1日「トレジャーキッズたかどの保育園」開園

【News】
大阪ガス『住まう』11月22日発行に「中庭のある無垢な珪藻土の家」掲載
『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売「阿倍野の長家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載
『homify』6月2日「イタウバハウス」掲載
『houzz』5月28日の特集記事「あちこちでお茶できる家」掲載

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(仮称)トレジャーキッズたかどの保育園‐4‐鉄の骨つながる

 「(仮称)トレジャーキッズたかどの保育園」は、今週初めから建方工事が始まりました。

 鉄骨造の建物は、工場製作した部材を現場で組み上げていきます。

 あまり大きなものトラックで輸送できないので、それぞれの部材に分けるのですが、繋がる部分を「継ぎ手」といいます。

 これらは、どの部分で繋ぐのが構造的によいか、また施工に適しているかなども含めて設計されています。

 その部材を実際に繋ぐのは人の手仕事。

 クレーンオペレーターと職人の息が合っていなければ、危険が伴う仕事なのです。

 梁の片端を一旦仮止め。

 そしてボルトナットを順に締め付けていきます。

 手前の左にある柱が、前回の記事でとりあげた部材。

 横たわっている姿と、実際に立ち上がったのでは、随分と心象が変わるものです。

 延べ面積600㎡以上。

 その躯体が組みあがりました。

 これら、文字通り鉄の骨がこの建物の安全を担保するのです。

文責:守谷 昌紀

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm
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■■■『住まいの設計05・06月号』3月20日発売に「回遊できる家」掲載

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「Shabby House」-6-建方

昨日から建方工事が始まりました。

足場組もあり、現場はごった返しています。

3人の職人が、2階の梁上でボルト締をしていました。

一番高い所は、9.2mです。

最も大きな梁の背は25㎝。

ボルトの本数等は、それぞれに決まっています。

柱は全て20㎝角。

柱却は4本のアンカーボルトで筋結されているのです。

デーンという感じで、柱と梁が建ちあがりました。

左端の隅に柱は無いのです。

文責:田辺 幸香
建築家 / 大阪  一級建築士事務所 アトリエm