8月8日(土)、鉄筋の本数などをチェックする配筋検査に行きました。
高台の家は、西に高低差のある敷地にあり、南西の景色が素晴らしい家です。
現場が盆休みに入る前、1階のコンクリートを打設しました。
それから1週間。8月19日(水)に、クライアントと現地へ行ってきました。
壁の型枠が外れ、徐々に躯体があらわになって行きます。
まだ水分が残るこの時期は、やや黒っぽいのが特徴。やはり打放しは美しいものです。
クライアントも打ち上がりに満足してくれました。
コンクリートをプリンとするなら、そのカップを現場で作ってしまうのが、型枠大工の仕事です。
プリンが固まれば、そのカップは不要となり、取り壊される運命にあります。
型枠は、非常に短い期間この世に存在し、自分達が作った訳ではない、プリン側が残ることになります。
型枠は一瞬の芸術なのです。
その一瞬の芸術に、情熱を注げるか。
コンクリート打放しは、型枠大工の熟練度、熱意に大きく左右されるのです。
奥に座るのは、棟梁のお父さん。
「コンクリート打放しは毎回毎回ワクワクしますなあ~」と。
そんな言葉を聞き、成功は間違いないと確信するのです。
西の道路との高低差は3~4m。
擁壁ギリギリに階段はあります。
設計者が考えることは、大体が、めんどう、大変、やり難いことばかり。
そんなことを、遣り甲斐に置き換えてくれる職人と仕事が出来た時、計画の成功を確信します。
完成したら、こちらのからの景色は圧巻のはず。きっと、こわもての棟梁も喜んでくれるはず。
文責:守谷 昌紀