枚方「さかたファミリー歯科クリニック」‐2‐上等上棟

 大安の昨日、「さかたファミリー歯科クリニック」が棟上げを迎えました。

 幹線道路沿いに建ちますが、あらためて大きなクリニックだと感じます。

 その大工工事をしきってくれる棟梁は41歳。

 脂がのりきっている感じです。

 この日は、4人のチームを指揮しての建方でした。

 正面開口部は、このクリニックの顔。

 棟梁とベテラン大工の2人が、手慣れた動きで、梁を叩き込んでいきます。

 仕事ができる人は、みていてもリズムがいい。

 それを確認するだけで、信頼できそうだなと思うのです。

 この大きな開口部は、エントランスの吹抜けに、北側の安定した光を供給してくれるはずです。

 午後4時頃、垂木を固定しているところまで見届けて、次の打合せに移動しました。

 棟梁とチームを組んでいた、ちょっとこわもてのベテラン大工。

 屋根上に声をかけると、思いもよらずはにかんだ笑顔で応えてくれました。

 自分の現場でなければ、絶対声をかけないくらいの迫力は持ち合わせていました。

 ちょっと不器用で、腕自慢が集まる現場が、私のもう1つの仕事場です。

 もし、全てロボットだけの現場になったら、違う仕事を考えます。

 やはり建築は、人がつくるから上等なのです。

文責:守谷 昌紀

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「中庭のある無垢な珪藻土の家」‐6‐現場訪問大歓迎

 暦の上では春ですが、やはり寒い日が続きます。

 大人でも寒いので、お子さんはなお寒いはず。

 この日は、お子さん2人とご両親、ご兄妹も遊びにきてきくれました。

 現場で2時間も、3時間もご夫妻を拘束するので、その間の子守りも含めて、皆さんで遊びにきてくれたのです。

 テンションの上がった3歳のお姉ちゃんは、かなり薄着でした。

 やはり子供は風の子でした。

 ハシゴを降りる時は、おじいちゃんの抱っこで。

 1歳半の弟君は、お母さんの抱っこで。

 何とも幸せそうな笑顔です。

 そして、姪っ子さんも遊びにきてくれました。

 仲良し女の子組は、記念に壁へお絵かきしてもらいました。

 壁内で見えなくなりますが、ここい確かに成長の手跡が残っています。

 これはスタッフの田辺さんからのプレゼント。

 断熱材で出来たお人形です。

 私達が一番お会いするのは、クライアントであるご夫妻です。

 クライアントのご両親からすれば、お子さん、お孫さんが暮らす家が、どんなものになるのか、期待半分、不安半分だと思います。

 私達、また施工会社への思いも、期待半分、不安半分。

 もう少し正直に言えば、不安のほうが大きいと思います。

 知らない、分からないは、不安を大きくこそすれ、信用側には転びません。

 不安を小さくする、解消する方法は1つだけ。お会いする、みていただく。これに尽きるのです。

 よって、どんな時でも現場訪問は大歓迎なのです。

 お孫さんを抱っこするおじいちゃん。これ程微笑ましい光景は、そうありません。

 家創りは、親族をあげてのまさに総力戦なのです。

文責:守谷 昌紀

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「四世代で暮らす家」‐4‐ガラスの魅力

 今年は記録的にインフルエンザがはやっているとのこと。

 現場でも風邪気味の人が結構います。

 と思っていたら、うちの娘も、スタッフの田辺さんもかかってしまいました。

 小学校は強制的に1週間休みだそうですが、さすがに当社の規模では休ませてあげることができず……

 大板のガラスがはいりだし、感じがでてきました。

 いままでベニヤで塞がれていた、開口部にガラスが入ると、内部の雰囲気は一変します。

 不透明のガラス。これは拡散光を期待したものです。

 開口部にはいろいろな種類あります。

 ここは、FIXの窓とオーニング窓を組み合わせています。

 ガラスほど建築を変えた素材はないかもしれません。

 前回、ある部分のおさまりを、棟梁と相談していました。

 柱を割って加工し、ガラスを挟むというアイデアです。

 これなら、無駄なパーツがなく、極めてスッキリと美しいでしょう。

 この提案には感激しました。

 「いや~、このくらい大したことないッスよ」と謙遜していましたが、木は目地方向なら割り易く、継ぎ目もほとんど目立たないという、特性を熟知していなければ出来ない提案です。

 アサヒガラスのサイトに、ガラスの起源が載っていました。

 焚火の周りに置いた岩塩が溶け、砂と反応してできたというガラス。

 その魅力は間違いなく透明性です。

 いかに光を遮らないか。

 単純極まりない課題ですが、そんなことの積み重ねが、空間の質を引き上げてくれるはずなのです。

文責:守谷 昌紀

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