「池を望む家」-11-定例会議

 建築工事の最中には、定例会議があります。

 定期的に、設計事務所と現場監督、各工事の責任者が打ち合せするもので、本工事では、前半は当事務所で、後半は現場で開かれています。

 現在は隔週、火曜日、現場にて。

 完成予定日まで一ヶ月を切り、多くの職人で賑わってきました。

 会議の机は2階の一番いい場所にありました。

 1:30pmから3時間程、ここが私の職場です。


 池側の大きなガラスが嵌め込まれました。

 足場とシートが取れる日までもう少し。

文責:守谷 昌紀

「池を望む家」-10-位置決め 2

 クライアントには2週続けて、現場にお越し頂きました。

 前回、時間が足りなかった、タオル掛けなどの位置を確認して貰います。

 タオル掛けの位置は以外に難しいのです。

 タオルを2つ折りにするとおよそ45cm。その性格上、洗面カウンターと干渉する場合が多くあります。
 
 ご夫妻の身長差も加味して、今回は135cmを基準高さに設定しました。

 これは内部の手摺の取り付け下地。

 ガラスの手摺が付く場所ですが、隠れてしまうところで支持するので、ここが大事です。

 同じく階段も、美しく仕上げようと思えば、見えない部分が重要です。

 支える部材をササラと言いますが、一手間掛けるとそのモノ自体が美しくもあります。

 隠れる部分でも、人が目にした時、美しいと感じることは大事です。

 人の目は本能的に、安全、機能的など見分けると思うからです。

 池の対岸は紅葉していました。

 この眺めが、この土地にクライアントを導いたのです。

文責:守谷 昌紀

「池を望む家」-9-位置決め

 今日はクライアントに、現場でスイッチ、コンセント等の位置を確認して貰いました。

 まだ壁も仕上がっていないところで、完成した姿を想像するのは、仕事にしている人間でも大変です。

 今までも色々やってきましたが、結局、脚立、テープ、チョーク等、あるものを使って、何とかその大きさを再現するのが一番と考えるようになりました。

 実際には、早い段階で仕込んでおきたい物もあります。

 十分わかっていますが、この過程を踏んでからが最終決定で、その前に施工する場合は変更の可能性がある事を了承してもらいます。

 フロアーコンセントも少し変更が出ました。しかし、床、壁、天井が仕上がってからよりはずっと対応しやすいのです。

 現場にある木材などを積んで、カウンターの高さを決定し、付近のコンセント位置を決めました。

 コンセント、スイッチなどは型紙を現場に貼りつけて、使い勝手を見て貰います。

 朝10時から始めて、昼の1時半まで続けましたが、来週に持ち越したものも出ました。

 クライアントには多くの時間を割いて頂きますが、「現場に来るのが楽しみ」と聞くと創り手としては嬉しい限りです。

 大きな意味で、すでに建築としての概容は決まっていると言えます。しかし、家としての機能は、この辺りからの細かな打合せが大きく影響するのです。

 現場は細かくて大変だと思いますが、ついて来て貰うよりほか無いのです。

 文責:守谷 昌紀

「池を望む家」-8-天井下地

 快晴の秋空。現場に行って来ました。

 JRの最寄り駅からバスで15分弱。前が池なので、バス道からも良く見えます。

 内部は丁度、天井の下地工事中でした。

 バルコニーは広めに確保して、池側に張り出しています。その奥には、主寝室とリビング。

 今はガラスが無く風が心地良いですが、その有り難みを感じるまでもうじきでしょうか。

 反対の正面側も大分感じが出てきました。

文責:守谷 昌紀