「ゲストルームのある家」-4-サビ

 改修は既存部をどう活かし、やりかえる部分とどう関係づけるかが重要です。

 序盤からずっと課題になっていたのが外壁。

 既存建物は鉄骨4階建てで、外壁に一部タイルが使われています。

 覆う、塗り替えなど様々な選択肢を検討していましたが、高圧洗浄して残すことに決定しました。

 他の部分はその色あいに合せます。

 建築材料がどんどん規格化され、選択肢が狭まる中「塗装」という工事は貴重です。その選択肢の巾が、群を抜いているからです。

 同じく工事中盤まで持ち越していた玄関ドア。

 これも錆び仕上げに決まり、監督がサンプルを持ってきてくれました。CDホルダーのようなケースに、1枚1枚納められています。

 こういったものを見ると「この制作会社は良い仕事をしてくれるだろうな」と確信します。何事も一事が万事です。

 硫酸等を塗布して錆びを進行させます。理論上、酸素に触れなければ錆が進行する事はありません。

 頃合いを見て、ウレタン塗装で錆びごと密封してしまうのです。

 サンプルこそ見て貰っていますが、全ては自然の産物。仕上がりが楽しみです。

文責:守谷 昌紀

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「ゲストルームのある家」-3-現場のとも

 先週木曜日、現場にて打合せでした。
 

 岸和田までの道程は色々。

 もう少し南まで行けば、自然の海岸が見えてきます。天気の良い日に、一度足を伸ばしてみたいものです。

 同級生のきっぷのいい棟梁。ラジオのボリュームは大き目です。

 この日は、スイッチ、コンセント、インターホンなどの位置を確認して貰いました。

 これらは、現場確認に限ります。

 この現場、ラジオの音がいいなと思っていました。理由が分りました。現場用マキタのラジオ。

 なかなか、かっこいい現場のともです。

文責:守谷 昌紀

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「ゲストルームのある家」-2-配管、配線

 解体工事が始まりはや2週間。

 足場が組み上がり、シートで覆われました。

 外観は大きく雰囲気を変える予定。楽しみにしています。

 改修につき、解体を始めないと分らない事もいろいろあります。ここはパイプスペースになっていました。

 パイプスペースとは、排水管や、ガス管が垂直に通るスペースの事です。

 壁内、天井裏には、その他にも給水管、電気の線など、様々な線、管が通っています。

 構造体を体に例えるなら、給排水管や電気線は血管や神経のようなものでしょうか。これらが機能しないと体は動かないのと同じです。

 改修工事は、現場に負うところが大きくなります。

 今回の棟梁はOさん。同い年の1970年生れで、とても快活な人でした。

 街道沿いには古い建物も見られます。 

 4階からは岸和田城も。

 色々な土地で仕事を出来るのが、この仕事の醍醐味でもあります。

文責:守谷 昌紀

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