webサイトの完成は、プロジェクトの一区切りでもあります。
「山本合同事務所」の東隣はマンションを建設中。
その事故対策で、電線に黄色いカバーがついています。
電柱、電線は美しくないので地中埋設になればよいのですが、新築時の引き込み工事は高額になると言われています。
実仕事の中で、金額調整に当たる立場としては、何とも難しいところです。
電線だけは思う所がありますが、他はこの建物がよく表現できていると思います。
1階は、階段以外全て駐車場。
何とか5台停めることを目標にしました。
右手に見えるのはサインです。
その階段を上がると、2階ワークスペースの中央にでてきます。
手前のバームクーヘン型のデスクと、奥にある馬蹄型のデスクが、このオフィスの最大の特徴。
人の流れに沿うようにデザインしました。
特に馬蹄型のデスクは、中央に緑をもってくるためにこの形状を考えました。
南側の一番奥から見返すと、3階のミーティングルームとの関係がよく分かります。
鉢植えとは言え、大きな木が入ることを想定していたので、トップライトからの光も取り込みました。
北面の道路側にある階段を上って3階へ。
北側は光が入りすぎないので、カーテンウォールとし、街に大きく開いています。
3階はミィーティングルームとしていますが、リビングのような使い方をイメージしています。
家具などは、全てクライアントのセレクト。
京都は景観条例があり、法律上このような切妻屋根にする必要があります。
3階はロフトっぽい空間にしたいという要望だったので、屋根形状を上手く活かすことを考えました。
ガラス手摺から見下ろした景色が、「緑を囲む」というコンセプトをよく表しています。
コンパクトなキッチンも備え、さらにロフトの中のロフトのようなスペースがあります。
ここは仮眠などに使われるのです。
その下にあるのはトイレスペースですが、シャワーも備えました。
ムービングキャビネットは既製品でサイズを検討し、木で制作しました。
工場で大量生産されるものを、木で家具として作るのは、なかなかにハードルが高いもので、施工会社もかなり苦戦していました。
ステンレス板をくり抜いた看板も、オリジナルのデザインです。
物創りを生業とするなら、過去をなぞるだけでは意味がありません。しかし、無謀な挑戦をすることに価値がある訳でもありません。
その間にある、最も総合点の高い一点を見つけ射抜かなければなりません。
この建物は個のものです。
しかし街は建築の集合体でもあります。観光都市京都において、その責任を感じながら仕事をしたつもりではあります。
文責:守谷 昌紀
■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm
「回遊できる家」放映
■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました
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【Events】
■4月1日(日)「トレジャーキッズたかどの保育園」開園
【News】
■『住まいの設計05・06月号』3月20日発売に「回遊できる家」掲載
■『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売に「阿倍野の長家」掲載
■『homify』6月2日に「イタウバハウス」掲載
■『houzz』5月28日の特集記事に「あちこちでお茶できる家」掲載
■「阿倍野の長家」が『Best of Houzz 2018』1月19日受賞