オファーを貰ったのは昨年の8月上旬。
天気は生憎の曇天ですが、1年2ヵ月が経ち、何とかこの日を迎えることができました。
診療開始は8時半ですが、開院前に列が出来上がっていました。
いよいよ扉が開きました。
待って下さる方も多いので、日よけとなるようなものが欲しいと院長からリクエストがありました。
庇では心もとないので、建物の張り出し部を大きく設けたのです。
自転車止めは腰掛けられるよう丈夫に作ってありますが、これだけ停まればその役割は果たせそうにありません。
診療開始と共に、院内も見てきました。
花も続々と届き、受付前に飾られています。
昨日ものぞきに来ていたのですが、前日に何とかここまで来ました。
ただ、院長も、医療機器メーカーの方も準備、調整で予断を許さない状況ではあったのです。
廊下に面して2つトイレがありますが、これらもデザインしました。
そういう意味では、端から端まで関わらせて貰うのが建築設計の仕事です。
診察が始まったなら、次のハードルがMRIの撮影です。
10時に1人目の撮影があることは聞いていました。
スタッフの方を、医療機器メーカーのオペレーター、現場担当の人達がサポートしてくれます。
右手にあるCT室は撮影時以外にX線はでません。
こちらもサポートの方がひとり待機してくれていました。
クリニックは本当に多くの職種の人達が関わっているのがよく分かります。
昨日のぞいた時に、その磁場の強さを見せてくれました。
MRIから3m程離れているとそこまで磁力はありません。
しかし、1.5mを切れると、大きめのレンチが水平に近い状態で引っ張られているのが分かります。
大きな磁力が、なぜ詳細な画像を生むのか理解はできていませんが、体へのダメージを最小にし、検査できる最新の医療機器なのです。
撮影の様子を見ていましたが、上の画像は奥からの映像です。
患者さんを不安にさせないように、色々な配慮がなされていました。
11時頃までクリニックに居ましたが、その前まで車の渋滞が伸びてきます。
本当に人通りの多い活気のある通りで、人口の減少など微塵も感じられません。
まだ残工事もあり、息をつく余裕はありませんが「うえだクリニック」は新たな章に入りました。
勤勉な院長、献身的なスタッフに支えられて、地域に愛されるクリニックとなったのですが、その日常をこの建物が少しでもサポートしてくれたらと願うだけです。
診察室1、2とも、東側のハイサイドとトップライトから自然光が入ってきます。
もし訪れることがあれば、少し意識して見て下さい。
文責:守谷 昌紀
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