「8.8坪の家」-7-浴室に窓をもう1つ

 今日は11月23日(祝・金)で勤労感謝の日。

 しかし生憎の雨模様です。

 スイッチ等の位置決めが終わりました。

 一昨日、クライアントが急遽来ると分かったので、現場へ向いました。

 丁度、屋根工事の最中でした。勾配が45度あるので、足場もかなり強引に組まれています。

 壁面から屋根なりに張り出しているのが分るでしょうか。

 1フロアは約9坪で約18畳。

 よって2階はリビング、中2階はキッチンのみです。

 それらの広さを確保する為、浴室と洗面は中3階にあります。

 この限られた空間の中で、出来る限り外部へ開いた浴室となるようプランしてあります。

 バルコニーへ向かって出入り出来るドアは通気窓も兼ねるタイプ。

 密集した住宅街であることを、忘れさせると言えば、自画自賛が過ぎるでしょうか。

 部屋内の短辺方向は2.6m。

 大人が4人いるとなかなかの密度です。

 しかしそれはそれで、賑やかな感じ。

 そんな事を思っていると、クライアンから「浴室に何とか窓を追加出来ないですか」という質問。

 折角の3階なので、もっと空を見たいということなのです。

 監督に、工事担当者に聞いて貰いました。技術的には可能との返事。あとは法規的な課題と金額面の課題です。

 事務所に戻って、審査機関に確認すると、大きさと個数に制限はあれど、追加は可能との結果が出ました。

 早速、施工会社に見積りを依頼したのです。

 その質問があった時、法規的に難しいのではと感じていました。

 しかし結果は実現可能。

 はっきり言えば、私達を育ててくれるのは、クライアントの無理難題。

 この日も、急遽現場へ行って良かったと思ったのです。

 さて、窓は増えるのかどうか。

文責:守谷 昌紀

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

「8.8坪の家」-6-建方

 11月6日(火)は早朝の雨も上がり、いよいよ建方。

 15時過ぎに現場に着くと、ほぼ形が出来上がっていました。

 残りの木材も各階に上げていきます。

 船の舳先も立体的になってきました。

 次は屋根と外壁に金属板を張る工事です。

 クレーン車が回転しようとすると、少し出っ張っていた仮支えに引っかかりました。

 木材をカットし、無事撤収です。

 梁は、場所によって形が違います。

 工場で加工出来ない部分は、現場加工です。

 屋根は45度に近い勾配。

 建築基準法上、斜線制限目一杯の為、複雑な形になりました。

 細かな部分は、今でも職人の仕事に頼ります。

文責:田辺 幸香

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

「8.8坪の家」-5-1階打上り

 建方の前日、1階部分の仕上がりを見に行って来ました。

 角地に建つ場合、隅切りがあります。

 道の行き来をスムーズにするため、交差点の角部分には家を建てられないのです。

 丁度コーンが並んでいるあたり。

 この部分に駐車場入口を持って来ました。

 巾3m以下のこの土地に、車を入れるならここしかないのです。

 見返すとこんな感じ。

 1階には、駐車場の反対に1部屋あるだけ。

 4畳くらいの打ち放しの部屋はなかなか迫力があります。

 2階、3階はスキップフロアになっています。

 その土台敷きが進んでいるところでした。

 「写真、入って貰っていいですか」と大工2人に声を掛けました。

 「モデル代貰えるんやったら」と言うので、フレーム外へ出て貰いました。

 冗談はさておき、船の舳先がいよいよ現実の形になってきました。

文責:守谷 昌紀

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

「8.8坪の家」-4-コンクリート打設

 遅くなってしまいましたが、10月17日にコンクリート打設を終えています。

103 - コピー

 ミキサー車は細い道をバックで進入してきました。

 長屋から切離された南面は、型枠を外すスペースがありません。上から引上げれるよう、金物を工夫しました。

133 - コピー

 型枠の間隔を保つ為、セパレーターという部材を使います。打ち上がると、この部分が打放しの表情となるのです。

111 - コピー

 RC部分は1階のみ、2階、3階は木造のスキップフロアーです。

 ポンプ車がゆっくりとクレーンを動かし、コンクリートを流し始めました。

131 - コピー

 流れを良くする為、職人は木槌で叩きます。

 強度が出れば型枠を解体。

 およそ2週間の予定です。

文責:田辺 幸香

メディア掲載情報

◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記