鉄骨の骨組みが完成したら、次は外壁工事です。
壁内結露を防止する為に、外壁内に通気層を取るのベストです。
防水を担う透湿防水シートの上に縦桟を打ち付け、その上に仕上材を張るのです。
現在の住宅には、電気、電話、インターホン、LANケーブル等、壁内、天井裏には多くの配線が走ります。
それらの工事は当然ながら、外、内とも壁が出来る前に済ませます。
無いものをイメージしながら創って行く事は、簡単ではありませんが、そこがモノ創りの醍醐味かもしれません。
床には、壁の中心線、通り芯を墨出しします。
日本では、いまだに「墨壷」や「墨汁」を使いますが、外国ではどうしているんでしょうか。
外壁の下地にあたる、間柱が303mmピッチで入いると、今度はサッシの取り付けです。
この辺りまで来ると、クライアントも随分イメージし易くなると言います。
竣工予定日は12月中旬。残すところ1ヶ月半です。
遅れ気味なのがちょっと心配ですが。
文責:守谷 昌紀
1階、2階、屋上のスラブ(構造体としての床)が打ちあがりました。
スラブが無い部分は、階段か吹抜です。
今回は2階床に階段以外にも床の無い部分が有ります。
どうなるかは完成後にまた。
これからスラブ上に仕上げとしての床面を構成して行きますが、仕上げ面から1000mm上にマークが付いています。
壁の中央を走る通り芯も、非常に重要ですが工事になると隠れてしまいます。
その際も同じ考え方で、例えば1m離れたところに「逃げ墨」という線を記しておくのです。
1階床の下は空気が行き来できるよう、基礎パッキンという部材を置き、土台を20mmほど浮かします。
以前は、換気を取る為基礎を切り欠きましたが、今はこちらが主流です。
建築物は基礎の強度に大きく影響を受けます。この工法なら、強度を失わずに通風が取れるのです。
そろそろ木工事が始まります。
構造体は鉄骨ですが、大工工事が建築の良し悪しに大きく影響するのは今も昔も同じ。
大学生の頃、家業のガラス屋として現場に入っていました。
2人で大きなガラスを抱えていた時のこと。
邪魔になった道具箱が有ったので、足で脇に寄せました。すると「コラッ!何するんじゃっ!!」と怒声が。
棟梁(大工の親方)の道具箱だったのです。
もうそんな事はしませんが、カンナを見ると今でも良く思い出すのです。
文責:守谷 昌紀
1996年、25歳の時に生まれ育った大阪に設計事務所を設立しました。関西を中心に、東京、長野まで、注文住宅、クリニック、別荘、店舗、オフィス、保育園と、直接依頼頂いたクライアントにおよそ100件の作品を持たせて貰いました。 形態も新築、リノベーション、コンバージョンと様々で、 物づくりの現場より面白い所を私は知りません。ダイナミックな現場を、動画を交えてあますところなくお伝えします。