5月末から、さらに1ヵ月半が経ち、足場が外れました。
こちらの住宅は、何と言っても、車の動線を足掛かりにしたファサードのデザインが特徴です。
ガラススクリーンも入り、よりフォルムが明確になりました。
スクリーンの後ろにはサブバルコニーがあります。
2階は、若いご夫妻の世帯。
玄関と生活空間を繋ぐ階段は、キャンティレバーで持ち出しています。
キッチンはメインバルコニーに対面します。
南にある、中庭型のバルコニーから、柔らい光が差し込んでくるのです。
バスルームは、タイル貼り。
濃い色でトーンで抑えめな表現です。
タイルは焼き物ですが、まるでカッターで切るような、鮮やかな職人の技。
現場で、こういった光景を見ると惚れ惚れします。もっと、匠の技に敬意を払うべきだと思うのです。
1階の親世帯は、完成が見えてきました。
外構工事をする左官職人が、ファン付きのジャンパーを着ていました。
「涼しいの」と聞くと「ええ。社長が皆に支給してくれたんです」と。
暑い中、現場で働く社員が居てくれてこそ。社長の愛情を感じました。
引越しの3日前に行ったのですが、かなりごった返してしました。
無事引越しが済みますよう。ここまで来たら祈るしか出来ないのが設計者なのです。
文責:守谷 昌紀