吉田兼好は徒然草の中で「家のつくりやうは、夏をむねとすべし」と書きました。
鎌倉時代でさえそうなのですから、温暖化の進む現在ではなおさらです。
1階の待合には、断熱材が搬入されていました。
これでこのクリニック1軒分とのこと。
屋根面にはスタイロフォームも敷設され、二重で断熱層が構成されています。
2階部分はバックヤードなので、居住空間のようなもの。兼好法師もOKをだしてくれるでしょう。
現場には屋根があるとは言え、皆汗だくで働いています。
ファン付きの作業着を着ている職人も増えました。
風が常にドライな空気を供給することで、蒸発を促進します。
気化熱が奪われることによって体温を下げてくれるのです。
床下を乾燥させるために、こんなファンも導入されていました。
乾燥した所では、菌なども増殖しにくいので、「風≒清潔」と私は考えています。
プロユーズの道具はタフで格好がよいものですが、マキタの現場用ラジオはその典型でしょう。
ここまで頑丈である必要があるのか分かりませんが「これなら忘れて帰らないでしょう?」と大工が笑っていました。
釘を打つガンです。
円形の部分に釘が入っています。
コンプレッサーで圧縮した空気の力で打ち付けられるのですが、いつからこれらが主流になったのでしょう。
腰に付けた道具袋は、クギ袋と言うそう。
昔はクギしか入ってなかったのでそう言うそうですが、大学時代に現場手伝いに行っていた頃は、間違いなくこちらでした。
ガラスを運ぶときに、足下にあったクギ箱を足で動かして、大工に随分怒られたので、よく覚えているのです。
道具は機能を追求したものなので、やはりプロユーズが一番です。
現場のネットにはセミが張り付いていました。
いよいよ夏本番です。
今年の夏も、暑い夏になりそうです。色々な意味で。
文責:守谷 昌紀
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