冬は深くまで光を取込み、夏の直射を出来る限り防ぐ。
これは建築設計の大命題です。
真南を向く高台に建つ「ドタバタ広場のある家」。この家を例に検証してみます。
2010年1月16日、正午頃の写真です。
冬至から1ヵ月経ちますが、深くまで光が入っています。真南に向いて大きな開口があり、更に吹抜も。
夏の直射が入り過ぎないよう、考慮する必要がありました。
夏至の南中高度と、冬至の南中高度を検討。庇と開口位置を決定しています。
実際の暮らしが始まり、1年点検に伺いました。その際「夏の暑さは思ったほどではない」という感想を聞けたのです。
それから、より正確に太陽の動きを意識するようになりました。
地軸の傾きが無い場合、赤道上の南中高度は常に90°です。
例えば大阪の緯度は34.4°。少し単純化して35°とします。南中高度は常に55°となります。
この角度に、地軸の傾き23.4°を足すと78.4°。これが夏至の南中高度になります。
反対に引いた31.6°が冬至の南中高度。地軸の傾きが四季を生み、その地の緯度が、太陽高度を決定する。
緯度と経度が分れば、どんな土地でも、最高の光を求めることが出来るのです。
これら経験をふまえ、新たな光の取り入れ方を、自邸というプロジェクトで試してみたいと思います。「次の冬は越せない」という至上命令を妻から受けつつ。
冬まで残すところ半年を切りました。
【ここまで掛かった費用】-単位は円-
【A】<土地その他諸費用小計(税込)> 28,768,797
【B】<建築工事費>
【C】<施主支給>
□□□ 以下は明細 □□□
【A】-1 <土地> 27,500,000
【A】-2 <土地関係の諸費用> 1,268,797
-----------------------------------------------------------------—-
小計 【A】28,768,797
【A】-2 <土地関係の諸費用>の明細
固定資産税精算 80,347
土地仲介手数料 929,250
司法書士 事務手数料 105,000
不動産売買契約書印紙代 15,000
登記費用(土地移転) 244,200
文責:守谷 昌紀
◆メディア掲載情報
◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記