カテゴリー別アーカイブ: C30 「サンルームと吹抜のある家」

「サンルームと吹抜のある家」-13-タイル

 昨年の12月に竣工した「サンルームと吹抜のある家」。

 先週水曜日が1年点検でした。何故かタイミングが合わず、この日まで外観を撮る機会がなかったのです。

 外壁は全面タイル貼り。

 古城をイメージしたデザインです。 

 点検としては、内部建具の微調整と電気設備の点検程度。

 概ね問題はありませんでした。

 ダイニングキッチンは、どちらかと言えばエレガントな感じと言えば良いでしょうか。

 リビング上は大きな吹抜けがあります。南側のハイサイドから、建物奥深くまで光りが差し込んでいます。

 この季節、これだけの明るさがあれば十分と言えるでしょう。来週、本格的な竣工写真撮影をする予定です。

文責:守谷 昌紀

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「サンルームと吹抜のある家」-12-1ヵ月点検

 この日曜日は、1ヵ月点検へ。

 初期不良がないかが、主なチェックポイントです。

 建物本体をレンガでと決めた時、門扉をどうするかが大きなテーマになりました。

 建物はRの曲面に添うよう、エッジが柔らかいタイルにしました。

 門廻りはそれに対比させて、ゴツゴツした感じにしたのです。

 エントランスの天井は、丸くくり抜かれた部分に照明。

 この空間は、ちょっと普通にはないボリュームがあります。

 2階にあるリビング・ダイニングにもタイルを使っています。

 帰って写真を見ると、何故かこの画面が。

 大画面テレビの迫力が違う意味で伝わってきます。

 いくつかの修正個所をピックアップできましたが、大きな問題はありませんでした。

 正月まわりに訪問した友人知人の人達も楽しんで帰ってくれたとのこと。まずは一安心です。

 是正工事が終わったら、こんどは写真撮影です。

 工事終盤バタバタした事もあり、あまり写真を撮れていません。

 玄関廻りは特に楽しみにしています。
 
文責:守谷 昌紀

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「サンルームと吹抜のある家」-11-外構

 クリスマスも終わり2011年もあと3日、外構工事も終盤を迎えています。

 ピンコロ敷、オーバードアの取付けを終え、タイルが貼られました。

 R部分には門扉が付きます。

 一旦建物内を通り、庭にソヨゴを運びました。

 ソヨゴは赤い実を付ける、常緑樹です。

 目隠しとなる位置に植えました。

 庭には芝も敷かれます。

 雑草や乾燥防止の為、木の足元にはウッドチップを敷きつめます。

 アプローチ側にはヒメシャラが植わりました。

 春に葉が付くのが楽しみです。

文責:田辺 幸香

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「サンルームと吹抜のある家」-10-取扱い説明

 日曜日の昼過ぎから、キッチンの取扱い説明がありました。

 現在は引っ越し直後。よって最も片付いている部屋、サンルームの写真を載せてみます。

 南向きのこの部屋は、明るく、床のタイルもあって、異国の雰囲気が漂うのです。

 プロジェクト名にもある通り、この部屋が果たす役割は大きいと思っています。

 階段仕上げはカーペット。

 色はボルドーです。

 これは奥さんのセンスですが、大きな玄関にピタリと合っています。

 キッチンの収納に、キャンベルスープストックされていました。

 ポップアートの先駆者、アンディー・ウォーホールがその題材に使ったことでも有名です。

 奥さんいわく「ちょっと独特な味がするけど、牛乳で割るととても美味しいですよ」と。

 ウォーホールが使ったのはトマトスープですが、その理由は好きだったから、だそう。

 2缶頂いたので、今度食べてみます。

 キッチンハウスの担当者が、順に説明を進めて行きます。キッチンというのは、洗う、切る、焼く、収納する等、沢山の機能が集中する箇所です。

 しかも毎日使うものなので、タフさ、便利さも求められます。必然的に金額も張ってくるのですが、このあたりの頃合いを見極める事は、家づくりの中でも大変重要な部分になってきます。

 食器というのは、好みがはっきりでます。

 シンプルなものが好きな人、かわいいものが好きな人。

 色々好みがありますが空間の好みと若干違うことが多い気もします。

 夕方まで居ると、リビングのハイサイドから、奥深くまで光が差し込んで来ました。

 午前中はやや光が入り過ぎるので、対策を練っていますが、明るく、開放感のある空間になったと思います。

 

 外部床に使われる御影石。ピンコロが現場に入ってきました。

 少しピンクがかった、ものにしています。

 数日間、車を外に駐車して貰うことになりますが、仕上りを楽しみにしています。

文責:守谷 昌紀

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「サンルームと吹抜のある家」-9-タイル

 11月27日(日)、引越しの荷物を仮置きしながら工事が続いています。

 キッチンが据えられ、内部は完成に向っています。

 クライアントは白い框扉のデザインを気に入りました。

 コンロ脇の壁はモザイクタイルです。

 沢山ある中からピンクと白とゴールドのマーブル柄を選びました。

 吹抜けのあるリビングの壁の一面は、2階から3階の天井まで凹凸のあるレンガ貼です。

 この部分は「何か別の材で演出できるものを」と言うご主人の希望でした。

 足場が外され外観も見えるようになりました。

 弧状の外壁もレンガ貼りです。

 エントランスの床は全て大理石です。

 ここは真っ白では無く、サーモンピンクの石を選びました。

 残すは機器の取付と外構工事です。

文責:田辺 幸香

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「サンルームと吹抜のある家」-8-階段

 2階建て以上の建物にとって、階段は大変重要な部分です。

 上下の階を繋ぐ動線という機能を満足し、有効巾、蹴上げ、蹴込みの寸法、手摺の高さ等々、全てのサイズが適切でなければなりません。

 かつ美しく。

 R状になったエントランスホールに、ようやく階段の下地がつきました。

 平面的、断面的にも非常に複雑で、鉄工所も苦労をしていました。 

 しかし、注がれたエネルギーは嘘をつかないものです。

 見下ろした時も、柔らかなRがとても優しい感じに仕上がっています。

 上下の動線には、天井高さにも細心の注意が必要です。

 2階から3階への階段はこの部分を曲面に仕上げました。

 3階まで上がると、南の開口から深くまで光が差し込む感じがよく分かります。

 手摺が付けばこの空間もほぼ完成です。

 竣工が迫る現場は、多くの職人にあふれ活気に満ちています。

 てんてこ舞いの忙しさですが、ネコ車でコンクリートを運ぶ姿にも微笑ましささえ感じるのです。

 バルコニーの床は半透明のグレーチングが敷かれました。

 ここからは詰めの段階。この先の頑張りいかんで、建物は大きく変わります。
 
文責:守谷 昌紀

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「サンルームと吹抜のある家」-7-内装工事

 現場の内装工事は、最終段階に入っています。

 本日は、クライアントに壁紙と塗装の色確認をして貰いました。

 2階にあるトイレの壁は、1面がR状になっています。

 間接照明で照らされるこの壁は、ゼブラ柄になりました。

 家の隅に追いやられたトイレではなく、1つの部屋として扱いたいというクライアントの考えでした。

 「ここは遊んでみよう!」と言うことになったのです。

 部屋の色は一つのテーマを中心に構成することが多いのですが、この家は新たなチャレンジです。
 
 8つの部屋と各階のホールはそれぞれにイメージがあり、同じ仕様はありません。

 3部屋には、天井、巾木、窓枠等にモールも付きます。

 R壁面や木枠等との取合いに苦戦しましたが、順に取付けが始まりました。

 2階から3階へ上がる階段も完成に近づいています。

 1階から2階への階段は、現在、和歌山の鉄工所で調整中です。

 納期は迫って来ましたが、近日取付くことになっています。

文責:田辺 幸香

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「サンルームと吹抜のある家」-6-スイッチ、コンセント

 上棟が終わると、現場は慌ただしくなってきます。

 大工工事に加え、水道などの配管工事、電気工事なども始まります。

 昨年から、現場に掲示し始めた横断幕。

 ちょっと上部がたわんでおり、監督に修正をお願いしました。

 何と言っても事務所の顔ですから。

 内部では、壁の下地工事が進んでいます。

 この段階を過ぎると、構造体は見えなくなります。

 これらの柱と梁がこの建物を支えているのですが、階段の取りつく所は、かなり考えました。

 この時期、クライアントとスイッチ、コンセントなど、部屋内にでてくるプレート類の位置を確認します。

 現地で見るのが、やはり一番です。

 この箇所はスイッチが多すぎるので、分散することにしました。

 下地の工事中につき、全てが出来上がっている訳ではありません。

 そんな場所では、床にチョークで描くなどして、なんとか体感して貰うのが重要なのです。

 打合せのあと、施工会社が用意してくれた御幣(または幣束(へいぐし))に記名して貰いました。

 私達設計者と施工会社も名前を入れて、屋根裏の一番高いところに供えます。

 天井を貼ったあと、もう見ることはありません。

 建物の一番高い所から、家内の安全を見守っているのです。

文責:守谷 昌紀

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「サンルームと吹抜のある家」-5-上棟、中間検査

 昨日、2回目の中間検査が終わりました。

 建方が始まったのが9月15日。柱や梁を組みあげる日数は、2、3日が一般的です。

 その後、筋違を入れたり金物を付けて、審査機関の中間検査を受けます。

 それらも含めて、建方から1週間から10日程でしょうか。

 最近の木造は、前もって部材が工場で加工されてきます。

 それで以前に比べて、建方の工期が短くなったのですが、今回は時間が掛かったのには理由があります。

 Rの壁面があったり、船の舳先のような梁組があったり、機械で加工できない部分が多くあったのです。

 これらの大工の手仕事による加工を、手刻みと言うのです。

 本来は、いわばここが腕の見せどころなのです。

 ようやく3階まで形になったのが、先月の終盤。

 そして昨日の検査となったのです。

 検査は主に構造体を緊結する金物と、耐力壁と言われる、構造体の強度に影響する部分のチェックになります。

 もちろん全てクリアしました。

 プロジェクト名の、吹抜も形になってきました。

 なかなか気持ちの良い抜け感です。

 舳先のような形をしているのはサンルームです。

 その屋根の下地が見事でした。

 手間の掛かったところは、確実のその手跡が残ります。

 人の目は、自然とそういう部分に目がいくものです。 

 サンルームと吹抜けはリビング・ダイニングを介してつながっています。

 昨晩は、クライアントと各部屋の仕上材の詰めをしていました。

 決めるといういことは、迷い、プレッシャーの掛かることですが、決まった跡のクライアントの表情は一様に晴れやかです。

 迷い考えた時間は、確実に空間に反映されるもの。迷って過ぎということはないのです。
 
文責:守谷 昌紀

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「サンルームと吹抜のある家」-4-基礎配筋、受入検査

 7月末に基礎の配筋検査が行われました。

 今回は「住宅瑕疵保険」と「建築基準法」の検査です。

 審査機関の担当者、現場監督と、構造図通りに配筋されているか順にチェックしていきます。

 鉄筋の径、本数、長さ、ピッチ、かぶり厚(コンクリート面と鉄筋の距離)、全て確認し、無事合格しました。

 中間検査から3日経ち、工程は基礎のコンクリート打設です。

 ポンプ車のホース内は、コンクリートの通りが良くなるように、一度モルタルを流しておきます。

 ミキサー車が到着。

 現場は一気に活気付くのです。

 コンクリートの受入検査も始まりました。

 「塩分濃度」と「試験体の強度」は、後日結果が出ます。

 「硬さ」と「空気量」は基準値内で合格でした。

 バイブレーターを使って、奥から順に生コンを流していきます。

 他の面より530㎜掘り下げたこの部分には、マンタ型の浴槽が据付けられます。

 この浴槽の高さには拘ったのです。

文責:守谷 昌紀

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