当事務所の設計期間は結構長い。
決して褒められた事ではないが、恥じるほどでもないと考えている。より多くの会話をかわすことが重要だと考えるからだ。
本計画は2009年の3月にスタートしたが、着工まで2年4ヵ月掛かっている。しかしこれは上記の理由ではない。
クライアントは、以前から敷地をもっており「子供が小学校に上がるタイミングで引っ越しを」と考えていたのである。
ご主人の実家は、農家の家系(現在は兼業)。奥さんの実家は太平洋に面した宇和海の漁師。
共に土間が大きな役割を果たしていたという。この家にも大きな玄関土間が計画された。
開け放たれた土間、リビング、ダイニング、そして庭。
家中のあちこちでお茶の出来る家にしようというテーマが出来あがった。
内部は思い切った色使いの家具でカラフルに彩られた空間がある。
「あちこちでお茶できる家」竣工は今年の年末。
真夏にスタートし、今冬完成する。
文責:守谷 昌紀