前回、延期になってしまった施主検査。

一昨日、ようやく完成の状態をみて貰うことが出来ました。
リフォームにつき、外観の形は大きく変わってませんが、色あいは思い切って変えてみました。ダイニングから一続きになったテラスも、この計画の大きな特徴です。

玄関内は石貼りになっています。扉は外壁と濃淡をつけました。
茶系と緑は相性が良いのです。

建物が大きく、ゆとりはあったのですが、玄関まわり、中央廊下の暗さが課題でした。
リビングの玄関側に、大きなガラス壁を設け、玄関は改善。

中央廊下の上部に穴を開け、グレーチングの床にしました。
60cm角のサイズですが、効果がでています。

ようやく養生が外れたキッチン。
奥にある濃茶のキャビネットとの対比が効いています。

前回か課題となっていた、洗面台。
天板の大理石は存在感、質感ともさすがに秀でています。クライアントと一緒に、各箇所をみてまわり、塗装など課題が上がったところにテープを貼って行きました。
今週手直しのうえ、翌週が最終の確認。その後引越しという流れです。
文責:守谷 昌紀
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1月26日(土)は施主検査の予定でした。

外壁は、こげ茶と利休鼠(りきゅうねず)の中間をねらいました。利休鼠は、利休が好んだ緑がかった灰色。
灰色は白と黒という無彩色で出来るだけに、何を混ぜるかで大きく雰囲気の変わる色です。
バルコニーに濃い焦げ茶の横板がくれば、更に締まった印象になるはず。庭にあるテラスも出来上がりました。こちらも、黒に近い灰色と言ってよいでしょう。
ちなみにテラスはテル=土から出来た言葉で、2階のテラスは間違いなのです。

ようやくキッチンが座りました。
ダイニング、キッチン、リビングは概ね終わったのですが、いくつかの工事が残ってしまいました。

洗面のカウンターがうまく取付けできず、持ち帰ったとのこと。
クライアントによる検査を、延期して貰うことになりました。勿論ですが、次回検査までには、完璧に仕上げておかないとなりません。

その件を別にするなら(別に出来ませんが)、住まい手のセンスが上手く表れている家になったと思います。最終の検査は、来週末の予定です。
文責:守谷 昌紀
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こちらの家の完成予定は1月末。
大工工事も概ね終わり、工事も終盤に入っています。

タイル工事もほぼ終了。
リビングにある独立壁は、割石で仕上げられています。

これはクライアントのアイデア。
石、タイルは高い物ですが、流石に存在感があります。

キッチン、ダイニングの床と壁も一部タイル貼り。
収納棚が取りつく前ですが、洗練されたイメージになると思います。

タイルの色はかなり渋め。こういったモザイクタイルのキーワードは「美味しそう」でしょうか。

この現場の棟梁とは初めて仕事をしました。
細やか、かつ温和な人で、仕事も丁寧です。

塗装工事はいつも終盤。
親方と若い職人の2人が仕事中でした。若者が現場仕事につかないと「物づくりの国、日本」は過去の話になってしまいます。

打合せを終え、駅前の小さな中華料理店に入りました。昔ながらのラーメンが、予想以上に美味しかったのです。
体を動かした後の昼食は格別。若者よ現場で働こう、という感じです。
物づくりの楽しさと、大変さをどれだけ伝えられるかが、私達の仕事でもあります。
文責:守谷 昌紀
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来年1月の完成へ向けて、サッシが概ね取付け終わりました。

南にある広い庭。
こちらに面しては、可能な限り開いています。「引違い」のサッシなら、換気面積は1/2。「3本引き」なら、約2/3の換気面積が確保できます。
よって3本引きを選択しました。

換気のみが目的の窓なら、ガラスルーバー窓なら、ほぼ全面が換気面積です。
窓は、目的が「採光」なのか「通風」なのか、もしくは「景色を切り取る」なのかで、選択は変わってくるのです。
ダイニング奥の窓はガラスルーバー窓を選択しています。

玄関床は、課題となっていました。
タイルから石貼りに変わりそうです。

壁紙は、変化をつけるところ、オーソドックスな組み合わせでいくところ。部屋ごとに検討中です。
お寺という空間が大嫌い、という話は滅多に聞きません。自然素材のみで作られた建築に、失敗はないと言えるのです。
しかし、現代建築は限りなく自由で、選択肢は無限にあります。
クライアントの好み、センスを引きだした上で、最上の空間に仕上げるのが私達の仕事なのです。
文責:守谷 昌紀
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山の手だけあり、12月に入ると気温はかなり下がってきます。

現場の方は、既存躯体の補強、歪みの調整等が進んでいます。
庭を見ながら棟梁も一服。
環境が良いので、日が当たっている時は爽快です。

12月4日は、キッチンやスイッチ位置の打合せがありました。
クライアントに現場で体感して貰えるよう、準備して行きます。

キッチン背面の収納キャビネットは、なかなか高さ設定が難しい箇所です。
お腹あたりや、目の位置というのは、3cm違えばかなり印象が変わってくるものです。

この日も、課題を順に相談していると、あっと言う間に日が暮れました。
「ヴィスタ」とは眺望を意味します。
建築用語として習ったのは大学1年の時でしょうか。
その時、支配的眺望という意味も含まれている、と聞きました。
私が街を支配しているのではありませんが、夜景にはそんな気持ちにさせる何かがあります。
この眺めが日常に。
結構テンションが上がっていましたが、クライアントは意外に冷静でした。
しかし坂が景色を一変させるのは間違いありません。
文責:守谷 昌紀
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先週の前半、概ね解体が終わったと、監督から連絡がありました。
木曜日の午前中はクライアントと打合せをして、昼から現場に行くことに。打合せの際、奥さんから「一番高い所に『福の神』のようなのが飾られていました」と聞いていました。

確かにありました。増築側の新しい棟のところに。
この地域の風習なのでしょうか。
クライアントも家族で見に来たとの事で、何とも幸せな気分になりました。
これは残しておくことにしたのです。

閑静な住宅街にある一戸建てにつき、解体作業も慎重です。
私はずっと現場に居る訳ではありませんが、片付けの、職人の身のこなしを見ていれば、大方の仕事は想像できます。
丁寧に解体されていました。

古い棟の屋根下地がバラ板だった他は、想像以上ダメージを受けているところは無く、一安心しました。
改修の仕事は構造体の躯体調査が全てなのです。

1階のLDKは、その広さと、南の庭に面する環境が素晴らしいのです。
午前中の打合せで、キッチンの仕様も確定しました。
大きなアイランドキッチンに立ち、ダイニング、リビングを見渡すその景色は。
きっと素晴らしいものになるはず。
文責:守谷 昌紀
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昨年のクリスマスイブ。相談メールが届きました。

早速事務所で会い、年末にバタバタと調査を始めたのです。
それから9ヶ月。随分時間が掛かってしまったのですが、ようやくここまでたどり着きました。
阪神間で山の手と言えば景色の良いところです。土地の区画も大きく、建物もかなりの面積があります。

1階は和室を中心に4部屋あります。
全ての部屋がゆったりと大き目で、以前の住まい手の豊かさが感じられます。

キッチンは壁付けですが、長さはかなりのもの。
設置された当時は、かなりの値段だったと思います。
ただ、残念ながら場所がもう一つなのです。

2階は主に家族の個室だたったようです。
子供部屋だったのか、扉にRがついていたりして可愛い感じ。

階段も絨毯敷きで、非常に豪華な感じ。
廊下などの床はワインレッドで、こだわりが感じられます。

何と言っても特徴は「山の手」。
2階から遠くに望む大阪湾は、近くで見るのとは全く違う美しさを見せるのです。
何と言っても、見せ場は1階のLDK。33畳あります。
さらに南面する庭が大きく、芝敷きになれば見違えるはずです。
工事は10月初めからスタートします。
文責:守谷 昌紀
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1996年、25歳の時に生まれ育った大阪に設計事務所を設立しました。関西を中心に、東京、長野まで、注文住宅、クリニック、別荘、店舗、オフィス、保育園と、直接依頼頂いたクライアントにおよそ100件の作品を持たせて貰いました。 形態も新築、リノベーション、コンバージョンと様々で、 物づくりの現場より面白い所を私は知りません。ダイナミックな現場を、動画を交えてあますところなくお伝えします。