今仕事をしている工務店は、10件くらい連続で落札しています。
これだだけ続けて仕事をしていると、大方の職人は顔を見れば分かるようになります。

こちらのサイディング屋さんは、ファンキーな金髪がトレードマーク。
見た目と違って(失礼!)、笑顔はとても愛嬌があるのです。
大工チームも4組くらいありますが、以前会った棟梁の息子さんがアルバイトに来ていました。

前に現場で会った時は、大学はほぼ行っていないと聞いていましたが「ようやく授業も始まります!」とのこと。
リモートで全てが解決する訳ではないので、聞いている私も嬉しくなります。
偽りのない笑顔が全てを物語っているはずです。

2階へ上がると、電気屋さんが配線をしていましたが若い女の子もいました。
最近は現場で働く女性もいるので、新しい社員さんからと思いながら1階に下りて、クライアントとの定例打合せに入ったのです。

このくらいまで現場が進んでくると、変化が大きくなり見ていても楽しいもの。
それはクライアントの表情を見ていても伝わってきます。
今日は2週連続ということで、1時間半くらいで終わりにしました。

帰る準備をしていると、電気屋さんも1階に下りてきたので聞くと、娘さんだそうです。
「跡取りなんですよ」と。
今の仕事を辞めて、本格的にこの仕事をするそうなのです。
今は現場で言う「てったい(手伝いのこと)」です。
ただ、ちょっとサポートしてくれるだけで、仕事の精度は全く違うものになったりします。
仕事の師でもある父親をサポートする姿は、見ていても清々しい景色でした。
「今日は棟梁の息子さんもいて、電気屋さんの娘さんもいるから、ジュニアオールスターやね」と軽口をたたいたのですが、これは親父ギャグ……?
次の打合せがあるので、アトリエに戻ったのです。

力仕事もあるので、大変だとは思います。
だだ、これは決して他人事ではありません。
いくら仕事を依頼して貰ったとして、誰も作ってくれなければもうどうしようもありませんから。
現場の花として是非頑張って欲しいと、切実に願うのです。
文責:守谷 昌紀
■■■1月27日 『Best of Houzz 2021』を「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞
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