タグ別アーカイブ: 棟梁の息子さん

3台駐車可「3つの庭を持つコートハウス」‐7‐男の駐車場

前回打合せは、雨は降らずとも曇り空でした。

しかし、長かった梅雨もそろそろ明けそうな雰囲気です。

この敷地の北側は一段高く、4階建ての建物が建っています。

この建物にサロンがあるそうです。

何人かのお客さんから「完成したら見せて下さいね」と言われたそうです。

高い位置にあるので中庭があるのが分かるのかなと思っていました。

「見たい」と言って貰えるのは、創り手としては嬉しいことです。

また、男性陣からは「駐車場が広くていいねえ」という声が多いとのこと。

私も木造でこのサイズの駐車場を設計したのは初めてです。

間口8.4m、奥行き5.1m。

ゆったり3台が駐車できます。

この駐車場は、玄関先から濡れずにアプローチできるのですが、中庭とも行き来できます。

お客さんが車を止めて、ここから中庭へ。

私も野外好きですが、ほぼ理想の形状かなと思っているのです。

外部のサッシも全て取り付きました。

北側開口は、明るすぎないので積極的に採用するのですが、開閉できると更によしです。

高低差のある窓が空気の流れを作ってくれるのです。

そろそろ、フローリング工事が始まるよう。

材は先日カタログ製作委員会からヒアリングを受けたサンワカンパニー

気を使った訳ではありませんが、適正な金額で、適正な品質なら、選ばれない理由はありません。

現在の大駐車場は大工チームの食堂です。

一番手前は、前回も紹介した棟梁の息子さん。今日もアルバイトに来ていました。

イスは高さは格順のようで、彼は一番低い椅子でした。

笑い声が聞こえてくる昼食時。汗を流して働くことは、もっとも気持ちの良いことのひとつです。

広い駐車場は男の憧れ。

ただ、駐車場は常に一番前に来るので、デザインが難しい空間でもあります。そこをあえて主役にしたのがこの「男の駐車場」。

こちらのお家も、「オープンハウス可」と言って貰いました。

またここで案内したいと思います。

文責:守谷 昌紀

■■■1月27日 『Best of Houzz 2021』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞 

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【News】
■12月28日発売『suumoリフォーム(関西版)』にインタビュー記事掲載
■10月23日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■9月11日発売『リフォームデザイン2020』「回遊できる家」掲載

■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

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3台駐車可「3つの庭を持つコートハウス」‐6‐現場の花

 今仕事をしている工務店は、10件くらい連続で落札しています。

 これだだけ続けて仕事をしていると、大方の職人は顔を見れば分かるようになります。

 こちらのサイディング屋さんは、ファンキーな金髪がトレードマーク。

 見た目と違って(失礼!)、笑顔はとても愛嬌があるのです。

 大工チームも4組くらいありますが、以前会った棟梁の息子さんがアルバイトに来ていました。

 前に現場で会った時は、大学はほぼ行っていないと聞いていましたが「ようやく授業も始まります!」とのこと。

 リモートで全てが解決する訳ではないので、聞いている私も嬉しくなります。

 偽りのない笑顔が全てを物語っているはずです。

 2階へ上がると、電気屋さんが配線をしていましたが若い女の子もいました。

 最近は現場で働く女性もいるので、新しい社員さんからと思いながら1階に下りて、クライアントとの定例打合せに入ったのです。

 このくらいまで現場が進んでくると、変化が大きくなり見ていても楽しいもの。

 それはクライアントの表情を見ていても伝わってきます。

 今日は2週連続ということで、1時間半くらいで終わりにしました。
 

 帰る準備をしていると、電気屋さんも1階に下りてきたので聞くと、娘さんだそうです。

 「跡取りなんですよ」と。

 今の仕事を辞めて、本格的にこの仕事をするそうなのです。

  今は現場で言う「てったい(手伝いのこと)」です。

 ただ、ちょっとサポートしてくれるだけで、仕事の精度は全く違うものになったりします。

 仕事の師でもある父親をサポートする姿は、見ていても清々しい景色でした。

 「今日は棟梁の息子さんもいて、電気屋さんの娘さんもいるから、ジュニアオールスターやね」と軽口をたたいたのですが、これは親父ギャグ……?

 次の打合せがあるので、アトリエに戻ったのです。
 

 力仕事もあるので、大変だとは思います。

 だだ、これは決して他人事ではありません。

 いくら仕事を依頼して貰ったとして、誰も作ってくれなければもうどうしようもありませんから。

 現場の花として是非頑張って欲しいと、切実に願うのです。 

文責:守谷 昌紀

■■■1月27日 『Best of Houzz 2021』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞 

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