曇りの天気予報をくつがえしての快晴。
雨降って地固まるという常套句もあるが、やはり地鎮祭は晴れるに越したことがない。
神主の狩衣(かりぎぬ)も、晴れ空のもと鮮やかだ。
クライアント家族が一同に会し、神聖な時間を過ごすことで、工事の始まりを実感するのである。
建築会社の鍬入れが終わり、式典は無事終了。
地鎮祭の時は、模型も一緒にお祓いして貰うようにしている。
左にあるのが1/100で右にあるのが1/50の模型だ。
1/100の模型を見ると分かりやすいが、この計画の特徴は何と言ってもT字型の敷地である。
接道は東で、T字の足の部分が接している。
反時計まわりに90度回すと、T字の頭の部分が見えてくる。
この頭に当たる部分には、主に平屋部を配置した。
南東角からみるとその形状が分かりやすいだろうか。
LDKに光を取り込むよう、南には大開口を備えた。
連続するウッドデッキは、金額調整の中で最後の最後まで課題となったが、何とか実現できることになった。
そのLDKと直交する形で、個室が集まる2階棟が東に続く。
2階棟を東へ進むとT字の足に戻り、東端のエントランスとなる。
ファサードは、この建物のボリュームを想像させない、品あるものにしたかった。
コンセプトは「家族でワイワイ、ちょうどいい家」だ。
子育て真っただ中の5人の家族が楽しく暮らせるよう、家事動線は奥様と練りに練った。
また、将来は両親とも楽しく暮らせよう、ちょうどいい距離感を保てる部屋も備えている。
完成予定は来年3月で、計画がスタートしてちょうど2年。
コロナ下の環境もあったが、2年くらいがちょうどだったのかなとも感じる。
タイトルの「The Longing House 」には、「憧れの家」と言う意味が込められている。
その意味は、追って紹介していきたいと思う。
文責:守谷 昌紀
■■■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行に
巻頭インタビューが掲載されました
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