タグ別アーカイブ: 現場日記

「Shabby House」-25-クリスマスツリー

今週の月曜日、クライアントの奥さん、スタッフと河南町の古川庭樹園へ行ってきました。

この日は霞がかかっていましたが、PLの塔が良く見えます。

ここは眺めが良いので、皆喜んでくれるのです。

計画が始まり、かなり早い段階からクリスマスツリーを、と聞いていました。

クリスマスツリーと言えばモミの木をイメージします。

正確にいうと、ヨーロッパではプンデンストウヒやドイツトウヒを指すそうです。この日も専務が案内してくれました。

とても元気な人で、私も会うのを楽しみにしているのです。

しかし今回は予定があり、それらがあるエリアを教えて貰い、あとは自分達で探すことに。

1時間程かけて候補を3本に絞りました。

ナイロン紐でマークをつけて、見取り図をfaxします。

あとは見積りを待つだけ。

春を目の前にして、小さな花がポツポツと咲き始めていました。

その中に、まるで手がついたロボットみたいな種がありました。

花なのか葉っぱなのか。羽根を広げた天使に見えないこともありません。

どんな進化を遂げ、ここに至ったのか。

自然はいつも不思議です。

文責:守谷 昌紀

建築家 / 大阪  一級建築士事務所 アトリエm
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「Shabby House」-24-ファサード

建築の正面側をファサードと呼びます。

住宅は個人のものですが、ファサードは街の景色を形作るもの。よって、半ば公的なものと考えています。

美しいファサードが街をより良くするはずだからです。

コンセプトはパリのアパルトメント。

その表情を持ち、まねごとにならないよう検討を重ねました。

住宅街にパリのアパルトメントが現れても……という考えもありますが、純粋にそれを追求するのは意味のあることだと思います。

ただし近隣に迷惑をかけないというのが、絶対条件。

判断は道行く人にゆだねます。

建築は勿論ファサードだけではありません。

新たにチェアも到着しました。

キッチンから見たダイニングを見返した時、クライアントの思い描いていた空間になっているのか。

この判断は本当の暮らしが始まってからになります。

文責:守谷 昌紀

建築家 / 大阪  一級建築士事務所 アトリエm
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「Shabby House」-23-スチール

先日の引っ越しから、実際の暮らしが始まっています。

2階奥にあるキッチンはイケア製。

光庭を介してここまで光が届き、とても明るいとのことでした。

建築工事では、建物以外の外部を「外構」と呼びます。

例えば塀や門扉、植栽などですが、本体工事と区分けするのが一般的です。

しかし実際には、建築と切っても切り離せません。もっと言えば、建物の前にくるので、その建築の印象を決定付ける場合もあるのです。

門扉の取り付けが行われました。

最終的には黒に塗装するので、現在の方がフォルムは良くわかります。

1階窓の面格子も、スチールの制作物。工場で職人が手作りします。

とてもシャープに、かつ可愛らしく仕上がりました。

現在では、錆びにくいアルミが多く使われますが、以前はスチールが主流でした。

スチールは堅い素材なので、同じ強度なら、部材はずいぶん細く済みます。

難点は錆びですが、これも時々ペンキを塗る覚悟があれば大丈夫。

メンテナンスフリーも良いのですが、手を掛けてあげるのも、それ以上に価値のあることだと思っています。

文責:守谷 昌紀

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「Shabby House」-22-取扱い説明

引っ越しが終わって、今日は取扱い説明の日。

床暖房や衛生機器等を、担当者が順に説明して行きます。

3階の光庭は、オーニングがついています。

オープンカフェ等に使われるもので、光庭の上部を開閉できるのです。

3階の室内から光庭を見るとこんな感じ。

最後の最後まで残っていた、ルーバーがやっと完成しました。

冬の光を最大限取り入れ、外部の視線を遮るのが目的です。

羽根の角度にはこだわりました。

敷地は東西に長く、東で接道しています。

それで建物南の中央にくびれをつくり、光庭としました。そこををルーバーで覆っているのです。

建物深くに光を届けるため、重要な機能をもっているのですが、外部から見ると中は見えません。計算通りに行きました。

残すは門扉関係のみです。

文責:守谷 昌紀

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「Shabby House」-21-扉

無事引越しも終わり、クライアントと現場を見てを回りました。

この家の玄関扉は、2重になっています。

外側にはスチールの扉。

それを開くと、内側に木製の扉。

南仏からやってききた、本物のアンティーク扉です。この扉を付けたい、というのがクライアントの意向でした。

ただ、大阪市内で家を建てる場合、法的規制で準耐火建築物以上の耐火性能が必要です。それで、このような構造を考えました。

そこまでして、取り付けた甲斐があったと思える程、いい色、いい質感をしています。

鏡の縁もアンティーク。

コートフックも。

おざなりになりがちな小物関係も、クライアントがこつこつ探してくれたものです。

ダイニングの前には、ルーバーに覆われた光庭があります。

この部分が出来上がれば、外構を残して建物は完成します。

現場から家へ、という段階に来ました。

文責:守谷 昌紀

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「Shabby House」-20-引越し前

17日の月曜日に引越しを控える「Shabby House」。

いよいよ大詰めですが、まだ現場はバタバタしています。

酒部屋の畳もはいり、もう一息なのですが。

ダイニング横のアンティーク家具。

何とか収まりました。

本日は日取りが良いということで、お米やお札をひとまずこの地位に。

ご両親が氏神様へ、お参りに行き、頂いてきたものです。

ナンテンは「難」を「転」じるで、鬼門に置かれることになります。

ダイニング横の手洗いは、モザイクタイルで貼られています。

階段の手摺もディティールにこだわりました。

これは鉄工所でまげてもらいまいした。

何事も、たら、れば、は無です。

もう少し、全てを前倒しにできたら……

施工会社と私たちの課題です。

文責:守谷 昌紀

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「Shabby House」-19-施主支給

成人の日は快晴。若者達にはこれ以上ない門出になりました。

朝からクライアントと打合せでしたが、放射冷却で現場は本当に寒いのです。

webが一般的になり、施主支給の可能性が無限に広がりました。

その中でも、今回の主役級が登場しました。

元は南仏で実際に使われていた、木製のアンティークドア。

奥さんが直接、静岡のショップまで見に行っての購入品です。

玄関扉として使うのですが、深い緑色は存在感十分。

細かな細工も、手が掛かっています。

本物は本物を邪魔しません。

まだ付いていませんが……

特注のポストも届きました。

これがとても重い。いい色です。

施主支給ではありませんが、アプローチのレンガが敷き詰められました。

深目地に土をいれ、将来的には下草をイメージしています。

前回も取り上げた酒部屋の躙り口。

お気に入りの酒蔵を回るのを楽しみにしているクライアントが、静かにお酒をたしなむ部屋。

それが酒部屋なのです。

大工さんと「躙り具合」を検討しました。

和室は大工さんの力量が存分に発揮さてる場所なのです。

寒い中、家族皆さんで、現場に来て貰いました。

実は引っ越しまであと1週間。最後の最後まで工事は続くかもしれません。

帰り際、監督にはっぱを掛けてきました。

「監督が必ず何とかすると思っていたら、必ず何とかなるから」

必ず何とかなると思っています。

文責:守谷 昌紀

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「Shabby House」-18-仕事始め

年が明け、現場では年始の挨拶もそこそこに、工事が始まっています。

現場の仕事始めは1月5日でしたが、翌日にクライアントと訪れました。

この日の大阪は寒いのなんの。

打合せは朝からでしたが、昼が近づいても気温は上がらず、帰る頃にはつま先の感覚が無くなるほど。

しかし現場のほうは大工さんも増え、いよいよ追い込みの活気が出てきました。

衛生機器も据え付けられだし、家としての顔が見えてきます。

洗面のカランは真ちゅう製で、とても良い感じ。

酒部屋の躙り口は高さ80cm。ここに入る人は、みな頭を垂れます。

その姿を美しいと感じれる感性こそが、日本が世界に誇るべきものなのかもしれません。

中では大工さんが床組の下地を作っていましたが、入るときにはみな謙虚になるのです。

深い茶色のレンガに、白いスチールの上げ下げ窓。

外観のイメージが出来た時には、ワクワクしたものです。いよいよ現実となりました。

愛おしい建物になると、確信しています。

文責:守谷 昌紀

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「Shabby House」-17-レンガ三様

 「Shabby House」は色々な素材が使われています。

 レンガやタイルも多く使われていますが、最も特徴的なのは外壁です。

 外部足場がようやく外れました。

 リビングの飾り棚の上部は、大判のタイル。

 エントランスを入ってすぐの飾り壁は、古レンガを使っています。 

 レンガやタイルは職人が、一枚一枚手作業で仕上げるもの。
 
 やはり手の跡が残り、味わいがあります。

 一般的なクロス貼りと比べると、10倍くらいの費用が掛かります。

 それに値するよう、どこに、どのくらいの面積を貼るのか、慎重に考える必要があります。

 子供部屋の腰壁は杉板にペンキ塗りです。

 コンセプトにあるのは、パリのアパルトメントですが、この部屋はイギリスっぽい感じになったかもしれません。

 予定を大きく遅れ、竣工を年明けに持ち越してしまいました。

 本当に申し訳なく思いますが、それを払拭するには、良い建物にする以外にありません。

文責:守谷 昌紀

建築家 / 大阪  一級建築士事務所 アトリエm

「Shabby House」-16-家具の順番

新築の場合、どうしても優先順位が後ろになるのが家具。

建物と一体でなないテーブルや椅子などは、真っ先に減額対象となってしまいます。もちろん予算は決まっているので、竣工時から納得できるものにそろえるのは至難の業と言えます。

3階の子供部屋は、お子さんがまだ小さいこともあり、机は将来に持越しとなりました。

しかし床は、最もこだわった材です。

2階のLDKには、こだわりの家具が3点あります。

前回書いた、ダイニング横の飾り棚。

隣り合うリビングにも、名古屋のこだわりの家具屋さんから届いたものが1つ。

取手も感じが出ています。

もう1つこだわりの家具がダイニングのテーブル。

引出しのついたもので、この家の中心にくるものなのです。

竣工した瞬間からから、洗練された空間になると思います。

では何故これらが実現できたか。

常に全体の金額を把握する、クライアントの綿密な予算計画につきます。

その為に、土地探しの段階からコンサルタントと契約、サポートを受けていたのです。

加えて、とても単純ですが、その優先順位が高かったからに他なりません。

文責:守谷 昌紀

建築家 / 大阪  一級建築士事務所 アトリエm