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「THE LONGING HOUSE 」‐9‐ヘリンボーンの誘惑

 現場は日々変化していきます。

 こちらの現場では、常時3人の大工が働いてくれているので最も変化が早い。

 と言いたいところですが、実はその反対で……

 その理由は床材です。

 「ヘリンボーン」はニシンの骨と言う意味から来た、フローリングの張り方。

 通常のフローリグは垂直水平が基本ですが、あばら骨ですから基本が45度。

 なんだその程度という事なかれ。

 通常なら2日で終わる床の仕上げ工事が、熟練の棟梁をもってしてもこの日で10日目だそうです。

 かつ、まだ終わっていません。
 

 形状に合わせてカットしたら、裏に木工用ボンドを塗ります。

 貼り付け。

 当て木で叩いて位置を調整。

 そして釘止め。

  ヘリンボーンはその形状上、側面にサネ(材のズレを無くすための出っ張った部分)のない箇所があります。

 そこに、1つ1つ手加工したサネを差し込み、より精度を上げています。

 動画の30秒あたりがその場面です。

 その丁寧な仕事振りが伝わったでしょうか。

 ただ45度と言うだけで、全く基準がないに等しく、削りながらの調整も必須なのです。

 金額的には全く合っていないと監督は嘆いていましたが、人の目は正直です。

 その手跡が、全く違う空間の質を演出してくれるのですから。

 ヘリンボーンの誘惑。

 その誘惑に抗うもよし、誘われるもまたよしなのです。


文責:守谷 昌紀

■■■1月27日 『Best of Houzz 2021』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

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■4月8日『Sumikata』東急リバブル発行に巻頭インタビュー掲載

■2017年11月27日ギャラクシーブックスから出版『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀がamazon <民家・住宅論>で1位になりました

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