一級建築士事務所アトリエm 守谷 昌紀 のすべての投稿

大阪市平野区、設計事務所。建築家 守谷昌紀

「Shabby House」-24-ファサード

建築の正面側をファサードと呼びます。

住宅は個人のものですが、ファサードは街の景色を形作るもの。よって、半ば公的なものと考えています。

美しいファサードが街をより良くするはずだからです。

コンセプトはパリのアパルトメント。

その表情を持ち、まねごとにならないよう検討を重ねました。

住宅街にパリのアパルトメントが現れても……という考えもありますが、純粋にそれを追求するのは意味のあることだと思います。

ただし近隣に迷惑をかけないというのが、絶対条件。

判断は道行く人にゆだねます。

建築は勿論ファサードだけではありません。

新たにチェアも到着しました。

キッチンから見たダイニングを見返した時、クライアントの思い描いていた空間になっているのか。

この判断は本当の暮らしが始まってからになります。

文責:守谷 昌紀

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「頑張れる家(イタウバハウス)」-17-ジューンベリー

 年末に建物が完成し、やや落ち着いた頃。そろそろ、庭木をと言うことになりました。

 いつも通り古川庭樹園へ行って来ました。

 こちらの専務は造園の世界では相当に有名な人です。先日は秋篠宮ご夫妻と話されたとのこと。
 
 しかし気軽に樹を探すのに付き合ってくれるのです。 

 クライアントは、桜とジューンベリー(セイヨウザイフリボク)とで迷っていました。

 良い機会なので、専務に色々と聞きます。

 結果、三拍子揃った、ジューンベリーに。

 花、実、紅葉が楽しめるのです。

 沢山の樹の中から、少し枝分かれした愛嬌のある一本に決まりました。

 クライアントが、大型のバンで来ていたので、今回はそのまま持ち帰ることに。

 帰り際に、あることを知った専務が、下草類を少しプレゼントしてくれたのです。

 本当に嬉しいことですが、その理由は、またの機会に。

文責:守谷 昌紀

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「四丁目の家」-4-模型と想像

 近所に仮住まいも見つかり、間もなく解体が始まります。

 実際の、ここまでの流れは以下の通りです。

 企画の提案→設計・監理請負契約の締結→基本図面の作成→実施図面の作成→見積徴収→見積調整→施工会社と工事請負契約の締結

 住宅展示場をを持っている、ハウスメーカーや施工会社は別ですが、建築設計という仕事は、未だない建築を提案し、更に一緒に仕事を進めるか、判断を仰がないとなりません。

 無いものを何とか伝えるよう、手を尽くす必要があるのです。最も難しいのは、やはり「企画の提案」でしょうか。

 3D画像も進化していますが、模型に勝るものはないと考えています。S=1/100の模型で全体のボリューム、プランを提案するのです。

 大切なのは環境。

 周辺敷地も合わせて模型を作成します。

 そして、太陽の当たり方や、建物と街の関係を詰めて行きます。
 
 今回もそうでしたが、一度で方向性が決まることは中々ありません。

 無事契約となり、基本計画が固まれば、図面も模型もS=1/50に移行します。

 ここから実施図面の作成です。

 実施図に合わせて、出来る限り細部も作って行きます。

 この時に、テレビや電話、パソコン等、どこに置くかが決まると、設備の面でも精度が違ってきます。

 大切なのは「仮でも良いから決めること」です。

 縮尺こそ違え、目を近付けてその気で見れば、出来上がりのままの視界が開けます。

 とは言え、最後まで実物のない状況は変わりません。

 しかし、ネガティブに考える必要はありません。

 無いからこそ、人の頭は最大限の想像力を発揮するのです。

 共に想像し、一緒に造り上げていくことこそが、建築そのものと言えるのです。
 
文責:守谷 昌紀

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「ドタバタ広場のある家」-25-取材と1年点検

「ドタバタ広場のある家」の竣工は2009年10月末。1年と3ヶ月が経ちました。

 本来なら昨年10月に実施する1年点検ですが、年末年始に色々な行事があるのでこの時期に、とクライアントから連絡があったのです。

 約束の時間より少し前につくと、ご主人も慌ただしく庭の掃除中。

 実はある住宅誌から、取材の申し入れがありました。

 この日に合わせて朝から取材、昼過ぎから1年点検と無理を言っていたのです。

 中に入ると、竣工写真を撮った時と全く変わらない程、むしろそれ以上に、美しく整理整頓されていました。

 奥さんには、相当な負担を掛けてしまいました。

 10:30amに編集とカメラマンの方が東京から到着。

 下のお子さんは、昼から野球の練習というのもあり、早速取材が始まりました。

 彼は午前の練習を休んで、協力してくれました。

 折角の休日を割いてくれたお姉ちゃんにも、感謝しかありません。

 取材中も彼が読んでいたのはベーブ・ルースの伝記。

 好きな選手はイチローだそうです。

 イチローのように俊敏で、ベーブ・ルースのようなパワーを持った選手になってくれるかもしれません。

 2:00pm頃まで取材は続き、無事終えることが出来ました。

 その後、建設会社の社長、監督と一緒に、1年点検に回りました。

 リビング・ダイニング前にあるドタバタ広場の床仕上げを、色モルタルにしているのですが、その色褪せとクラックが、一番の課題になりました。

 塗装系仕上げの提案もあったのですが、もう少し検討することになりました。

 一部の住宅誌を除いては、生活感のある、美しい写真が求められます。これは、実際の暮らしに入ってからの撮影となり、クライアントには負担を掛けます。

 それでも、可能な限りお願いしてきました。

 理由は、未来のクライアントへ直接発信したいから。仕事には、何重もの介在者が居たりしますが、原点はどういっても、直接の関係だと思うのです。

 雑誌の発売は3月下旬。またお知らせします。

 文責:守谷 昌紀
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「Shabby House」-23-スチール

先日の引っ越しから、実際の暮らしが始まっています。

2階奥にあるキッチンはイケア製。

光庭を介してここまで光が届き、とても明るいとのことでした。

建築工事では、建物以外の外部を「外構」と呼びます。

例えば塀や門扉、植栽などですが、本体工事と区分けするのが一般的です。

しかし実際には、建築と切っても切り離せません。もっと言えば、建物の前にくるので、その建築の印象を決定付ける場合もあるのです。

門扉の取り付けが行われました。

最終的には黒に塗装するので、現在の方がフォルムは良くわかります。

1階窓の面格子も、スチールの制作物。工場で職人が手作りします。

とてもシャープに、かつ可愛らしく仕上がりました。

現在では、錆びにくいアルミが多く使われますが、以前はスチールが主流でした。

スチールは堅い素材なので、同じ強度なら、部材はずいぶん細く済みます。

難点は錆びですが、これも時々ペンキを塗る覚悟があれば大丈夫。

メンテナンスフリーも良いのですが、手を掛けてあげるのも、それ以上に価値のあることだと思っています。

文責:守谷 昌紀

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「頑張れる家(イタウバハウス)」-16-1ヶ月点検

 竣工が昨年末だったので、1ヶ月点検に行って来ました。

 納品出来ていなかった、木製建具や網戸の加工などもあり、私たち、施工会社の職人で玄関は靴でいっぱいに。

 コストを抑える為、郵便物は外壁にある口から、直接投入されます。

 それを受けるカゴがとてもセンスのいいものでした。

 家具と共に、旭区に引っ越したTRUCKで購入したそうです。

 この家具屋さんは本当にファンの多い店です。

 外部を覆うルーバーには、一か所開口が空いています。

 お子さんが小さい間は、何らかの方法で閉じたいと聞いていました。

 その方法が素晴らしかったので、UPで載せてみます。

 周囲に、小さなリングを付けて、ワイヤーで一筆書きのように格子を描き、最後に金具で絞めてあります。

 本当に良く考えられているのです。

 こういうのを見ると、専門家っていったい何、と思ってしまいます。

 昼一番で伺ったのですが、お子さんはたまに居るお父さんと遊んで欲しく「オッチャンもう帰る?」と繰り返し聞いてきます。

 「もうちょっとな」と矛先をかわしながら、クライアントと話をしていたのですが、だんだんと機嫌の方が……

 ご夫妻は、すいません失礼なことを、いう感じでしたが、子供にとっては迷惑以外の何物でもありません。

 正直でとても明るい、かわいいお子さんです。

 建物を一通り回り、3時頃失礼しました。

 次の課題は正面の植栽。

 何の樹にするか、まだ夫妻で意見が分かれているので、方針が決まれば連絡を貰うことになっています。

文責:守谷 昌紀

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「Shabby House」-22-取扱い説明

引っ越しが終わって、今日は取扱い説明の日。

床暖房や衛生機器等を、担当者が順に説明して行きます。

3階の光庭は、オーニングがついています。

オープンカフェ等に使われるもので、光庭の上部を開閉できるのです。

3階の室内から光庭を見るとこんな感じ。

最後の最後まで残っていた、ルーバーがやっと完成しました。

冬の光を最大限取り入れ、外部の視線を遮るのが目的です。

羽根の角度にはこだわりました。

敷地は東西に長く、東で接道しています。

それで建物南の中央にくびれをつくり、光庭としました。そこををルーバーで覆っているのです。

建物深くに光を届けるため、重要な機能をもっているのですが、外部から見ると中は見えません。計算通りに行きました。

残すは門扉関係のみです。

文責:守谷 昌紀

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「Shabby House」-21-扉

無事引越しも終わり、クライアントと現場を見てを回りました。

この家の玄関扉は、2重になっています。

外側にはスチールの扉。

それを開くと、内側に木製の扉。

南仏からやってききた、本物のアンティーク扉です。この扉を付けたい、というのがクライアントの意向でした。

ただ、大阪市内で家を建てる場合、法的規制で準耐火建築物以上の耐火性能が必要です。それで、このような構造を考えました。

そこまでして、取り付けた甲斐があったと思える程、いい色、いい質感をしています。

鏡の縁もアンティーク。

コートフックも。

おざなりになりがちな小物関係も、クライアントがこつこつ探してくれたものです。

ダイニングの前には、ルーバーに覆われた光庭があります。

この部分が出来上がれば、外構を残して建物は完成します。

現場から家へ、という段階に来ました。

文責:守谷 昌紀

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「Shabby House」-20-引越し前

17日の月曜日に引越しを控える「Shabby House」。

いよいよ大詰めですが、まだ現場はバタバタしています。

酒部屋の畳もはいり、もう一息なのですが。

ダイニング横のアンティーク家具。

何とか収まりました。

本日は日取りが良いということで、お米やお札をひとまずこの地位に。

ご両親が氏神様へ、お参りに行き、頂いてきたものです。

ナンテンは「難」を「転」じるで、鬼門に置かれることになります。

ダイニング横の手洗いは、モザイクタイルで貼られています。

階段の手摺もディティールにこだわりました。

これは鉄工所でまげてもらいまいした。

何事も、たら、れば、は無です。

もう少し、全てを前倒しにできたら……

施工会社と私たちの課題です。

文責:守谷 昌紀

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「Shabby House」-19-施主支給

成人の日は快晴。若者達にはこれ以上ない門出になりました。

朝からクライアントと打合せでしたが、放射冷却で現場は本当に寒いのです。

webが一般的になり、施主支給の可能性が無限に広がりました。

その中でも、今回の主役級が登場しました。

元は南仏で実際に使われていた、木製のアンティークドア。

奥さんが直接、静岡のショップまで見に行っての購入品です。

玄関扉として使うのですが、深い緑色は存在感十分。

細かな細工も、手が掛かっています。

本物は本物を邪魔しません。

まだ付いていませんが……

特注のポストも届きました。

これがとても重い。いい色です。

施主支給ではありませんが、アプローチのレンガが敷き詰められました。

深目地に土をいれ、将来的には下草をイメージしています。

前回も取り上げた酒部屋の躙り口。

お気に入りの酒蔵を回るのを楽しみにしているクライアントが、静かにお酒をたしなむ部屋。

それが酒部屋なのです。

大工さんと「躙り具合」を検討しました。

和室は大工さんの力量が存分に発揮さてる場所なのです。

寒い中、家族皆さんで、現場に来て貰いました。

実は引っ越しまであと1週間。最後の最後まで工事は続くかもしれません。

帰り際、監督にはっぱを掛けてきました。

「監督が必ず何とかすると思っていたら、必ず何とかなるから」

必ず何とかなると思っています。

文責:守谷 昌紀

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