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住み継ぐ「コンクリート打放し H型プランの平屋」‐11‐ネコと一緒

 敷地が大きいということは、多くの人にとって憧れです。

 代々引き継がれてきたこの敷地は、隠しようがないくらい大きいのです。

 その敷地に、H型にコンクリートの箱を配置することが、この計画の全てのスタートになりました。 

 躯体によって演出される外部が非常に重要なのです。

 エントランスホールに入ると、その奥に見えるのが中庭。

 周囲をぐるりと回ると、樹齢300年は越えている大楠木が見えてきます。

 成長し過ぎたがゆえ、今回かなり枝を落としたのですが、それでもこの時期には青々と葉をつけています。

 この外部空間は、躯体と大楠木によって、プライバシーが保たれています。

 クライアントも「ここはBBQに持ってこいですね」と。

 エントランスの前後にある外部は、この建物にとって非常に大切で、意義のある空間なのです。

 内部は最終盤を迎えごった返してきました。

 南の庭に面するウッドデッキも、下地が出来上がってきました。

 仕上がっている部屋も勿論ありますが。

 今回のファサードのカットには、全てこの職人さんが写っています。

 「写真撮るけど、入っても構わない?」と声を掛けたのですが、「ハイ、大丈夫ですよ」と。

 この日は天気がよく、庇下がとても気持ち良さそうで、昼食後の休憩場所にここを選んでくれたようです。

 ネコはその家の一番気持ちの良い場所を占領すると言いますが、こういった景色を見ると非常に手応えを感じます。
 
 ネコと一緒にするなと言われるかもしれませんが、人もネコも正直なものだと思うのです。

文責:守谷 昌紀

■■■1月27日 『Best of Houzz 2021』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

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