「8.8坪の家」-12-竣工はネコと共に

 暮れも迫った、昨年の12月29日(土)。
 
 引っ越しの前日に、バタバタと竣工写真を撮ってきました。

 竣工写真は、実際の暮らしが始まってからを基本としています。住んでからの方が、暮らしをイメージ出来る写真が撮れるからです。

 しかしタイミングさえ合えば、空っぽの写真も撮っておきます。

 翌30日(日)から新たな生活が始まりました。

 1月中頃、少し工事があるというので寄っ来ました。ネコは3階の日の当たる場所を、いつも陣取っているとの事。

 この3階寝室はロフトのような空間です。

 しかし、唯一南向きの開口が取れる環境なのです。

 同じく3階の浴室上には、本当のロフトがあります。ネコはこんなところが好きだろうと、設計したもの。

 愛猫家、愛犬家の人達は、下手をすれば「自分達は良いから」くらいの話になる事もしばしばあります。

 2階はLDKの1室空間。8.7坪と言っても、1室空間にしてしまえば17畳ほどになります。

 縦長の形状もあり、狭いと言う印象は受けません。

 階段を下りると玄関。階段は、光と風を通す素材で作りました。

 緑の扉の中にあるのはトイレです。
 

 玄関は建物側面、北側に開いています。

 どうしても駐車場が欲しいという要望がありました。構造上、短辺方向にも壁を設ける必要があり、入口を確保するのに、随分苦労しました。

 構造壁を、大きく斜めにすることで何とか確保。その結果、船のような造形になりました。
 

 後ろにいるのはオスのアビシニアン。耳がピンと立っていて、なかなか凛々しい顔をしています。
 
 事務所ので打合せの際、彼らはいつも車の中で待ってくれていました。ようやく完成に至り、彼らにも長らくお待たせしました、というところです。 

文責:守谷 昌紀

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