カテゴリー別アーカイブ: C32 「あちこちでお茶できる家」

「あちこちでお茶できる家」-4-外構

 前回のUPからやや時間が経ってしまいました。

 その理由は、また追々。

 事務所の始まる前に、現場へ行ってきました。 

 出来る限り現場へ車で行くことは避けています。

 環境の事と、どうしても車で来なければならない施工者が優先されるべきと言う考えでそうしています。

 しかし、早朝で時間が短縮できることもあり、この日は車で。

 快晴の朝。しかし川沿いの道は気持ち良いものです。

 誰もいない現場は更に気持ちが良いのです。

 建物の外回りの工事を「外構」工事と言います。

 間もなくコンクリートが打設されるという事で、現場のチェックへ。

 見て回っていると敷地にイガグリがポツポツと。

 前回も書きましたが、理由は隣地に栗の木。

 誰も獲っている様子はなく、大量に落ちています。

 敷地内に転がり込んでくるものだけでも、栗ごはんが出来そうなくらいはありました。

 郊外の住宅地だけあって、柿の木も。

 実りの秋。

 年始の竣工に向けて、今からが最も大切な時期です。

 今週には上棟を控えています。

文責:守谷 昌紀

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「あちこちでお茶できる家」-3-配筋検査

 酷暑と大雨の続いた8月が終わり、9月に入りました。

 月初は涼しい日が続きましたが、検査を実施した9月9日は30℃を超えました。

 現場には大型の扇風機とタープが設営されていました。

 ちょっと日影があるだけでも、随分違うでしょう。

 現場では、まず職人さんとコミュニケーションです。

 いい色に焼けたこの人がいるのは浴室が出来る場所。

 どうもひと風呂浴びた感じに見えます。

 鉄筋の径、本数、ピッチなどをチェック。
 
 問題なしです。

 敷地は閑静な住宅街ですが、隣が空き地になっています。

 結構な大きさのクリの木が植わっています。

 手前に塀を建て、これを借景にする予定。

 敷地が広い分、建物以外の余白と、近隣との関係が重要になってきます。

文責:守谷 昌紀

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「あちこちでお茶できる家」-2-地鎮祭

 先週の金曜日は地鎮祭でした。

 普段、現場に出られている人には「暑くて大変ですね」と言っておきながら、その大変さを改めて実感している次第です。

 この日は曇りでしたが、やはり夏は暑い。

 現地にはテントが設営され、縄張りも終わっていました。

 建物の位置も、このタイミングでチェックします。

 模型も一緒に持って行きました。

 一番上のお姉ちゃんが、伯父さんへ熱心に説明してくれました。

 何度も見た模型なので、大分愛着を持ってくれた、と思いたいです。

 式典は、神社によって意外に違いがあるものです。

 四方払いの際、色紙が入っていました。

 なかなか美しいものです。

 式典前半の鎌入れは、設計者が先に行います。

 しかし、その他は全てクライアントが初め。

 2回目ですというクライアントはあまりいないので、急に作法を聞いても結構緊張すると思います。

 玉串奉納でも、頭の中で「二礼、二拍、一礼。その後、玉串の茎の部分を時計回りに回して祭壇向きで」など、意外に覚えないといけないことが多いのです。

 私が心掛けているのは、出来るだけキビキビと、くらいです。

 間違っていたら、神主さんが指摘してくれますし、真摯に、誠意を持っていればそれで良いと思うのです。

 クライアントのお父さんから、何故建物が敷地に直角ではないのか質問がありました。

 この答えを上のお姉ちゃんが説明してくれ……という事はありませんでしたが、好条件を活かす為、建物を真南に向かわせたかったのですと、説明しました。

 式典が終わった頃に、雨がポツポツと降ってきました。今回も滑り込みセーフと言う感じでした。

文責:守谷 昌紀

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「あちこちでお茶できる家」-1-プロローグ

 当事務所の設計期間は結構長い。

 決して褒められた事ではないが、恥じるほどでもないと考えている。より多くの会話をかわすことが重要だと考えるからだ。

 本計画は2009年の3月にスタートしたが、着工まで2年4ヵ月掛かっている。しかしこれは上記の理由ではない。

 クライアントは、以前から敷地をもっており「子供が小学校に上がるタイミングで引っ越しを」と考えていたのである。

 ご主人の実家は、農家の家系(現在は兼業)。奥さんの実家は太平洋に面した宇和海の漁師。

 共に土間が大きな役割を果たしていたという。この家にも大きな玄関土間が計画された。

 開け放たれた土間、リビング、ダイニング、そして庭。

 家中のあちこちでお茶の出来る家にしようというテーマが出来あがった。

 内部は思い切った色使いの家具でカラフルに彩られた空間がある。

 「あちこちでお茶できる家」竣工は今年の年末。

 真夏にスタートし、今冬完成する。

文責:守谷 昌紀

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