「頑張れる家(イタウバハウス)」-20-取材

 『SUMAInoSEKKEI』の取材が、日曜日の10:30amからありました。

 編集長、ライター、写真家と近くの駅で待ち合わせ、すぐに現地へ。

 昼すぎから雨の予報だったので、挨拶もそこそこに撮影が始まります。

 まずは外観と家族写真。

 カメラマンは結構若く気さくな人でした。

 今まで会った写真家は、どちらかと言うと職人肌の人が多かったでしょうか。

 「ご主人!もっとくつろいで下さ~い」みたいなリクエストもあったりして、緩やかな感じで撮影は進みます。

 一番のお兄ちゃんは、ルーバーを登ってくれたそうで「とてもいい絵になった」と聞いたのです。

 私は編集長と話をしており見れなかったのですが、おそらく採用のされるでしょう。

 ライターの方も、今回で3回目。取材は私へもあります。

 撮影の邪魔にならないよう、ライター、編集長と階段で話します。 

 初めて竣工写真を撮って貰った時、ベテラン写真家に「コンセプトが一番大事」と言われました。

 その時は「建築の出来上がりが一番大切だろう」と思っていました。

 取材されて分かります。「何故こうなったのか」「どんな工夫をしたのか」などの質問に、スッと答えられないようではプロ失格です。

 仕事に大切なのは永続性。環境や偶然に頼っているのでは、確実性がでません。

 その際、通常行うコストダウンの進め方に、2人とも驚いていました。

 これは紆余曲折を経て現在の形に至ったものです。魔法のような方法ではありませんが、クライアントが納得出来る唯一の方法とも思っています。

 今回はこの家が誕生するストーリーに注目した記事になりそうです。これらの方法も含めて、全金額が公開された記事になります。

 掲載は9月21日発売号です。またお知らせします。

文責:守谷 昌紀

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「四丁目の家」-9-私が現場で見るところ

 梅雨にしては、雨の日は少なめ。

 しかし降る時はまとまって、というのが近年の傾向と言えます。現場は若干の遅れが出ていますが、先週配筋検査が終わりました。

 6月4日(土)に捨てコンの打設が終了。

 捨コンとは基礎のコンクリートの下に打つコンクリート。

 現場には行けていないのですが、写真を見ると人力による打設です。

 コンクリートを撹拌しながら運ぶミキサー車と、それを打設するポンプ車が必要ですが、道が狭いので人力になったようです。

 昔はこの一輪車(ねこ車)をあちこで見たものです。

 捨コンが固まれば、その上に基礎の鉄筋を組んで行きます。

 設計図書に記載されている直径の鉄筋が、既定の本数入っているかなどをチェックするのが配筋検査です。

 一昨年の秋、全ての新築住宅に住宅瑕疵保険への加入が義務付けられました。

 主に構造体の安全と、雨漏りに対して10年間の保証を義務付けたものですが、6月10日(金)はその中間検査でした。

 もちろん問題なく合格。

 鉄筋は細い針金で緊結します。それらが下に落ちていたり、ゴミが落ちていたりするのは駄目な現場です。

 仕事にとって大切なことは沢山ありますが、もし1つ上げるなら「整理整頓」でしょうか。言葉は定義が大切です。

 【整理】⇒ 要不要を区分けし、不要なものを処分すること。
 
 【整頓】⇒ 理にかなった配置にすること。

 子供の頃から言われて続けたことですが、建築現場に置いても全く同じです。必要なものだけが機能的に配置されている現場なら、ミスが起こる確率は最小値まで下がるはずです。

 私が現場監理に行った時、注意するのはもう一点。「最も面倒な箇所に十分注意が行き届いているか」です。

 専門の知識がなくても、大概のことはこれで分かると思っています。難しい事は出来るが、簡単なことはしない事など、あり得ないのです。

文責:守谷 昌紀

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