12月9日は、午前中から現場で打合せでした。
外壁下地も出来上がり、建物のフォルムが見てとれるようになりました。
建物短辺方向は2.6m。
建物内に駐車場をとるなら、入口幅を稼ぐ為、斜めにカットする必要がありました。
それで船の舳先が生まれたのです。
この日は、床材や塗装色を決定する予定。
色決めは、室内環境に左右されやすいのです。
例えば、建築中の現場は下地の石膏ボードがむき出しです。
石膏ボードの表面は薄い黄土色で、室内で見ると、どうしても黄色が足される感じになります。
よって、外光で見た方が確実なのです。
2階の舳先部は小さなバルコニーになっています。
外光を求めて、クライアント、スタッフ、合せて3名がその三角スペースに。
このバルコニーは1畳弱です。
1フロア8.3坪しかないこの家だからこそ、このバルコニーが活きてくると考えます。
特にキッチン横の外部空間は何かと役に立つものです。
狭小住宅を解決するもう一つの方法が、スキップフロア。
階段を分割することによって、それぞれの階が近付き、広がり感を与えます。
さらにそれらを繋ぐ小さな吹抜け。建具や仕切りはほぼ無しです。
デメリットを上げるとすれば、冷暖房の効率でしょうか。
しかしそこは床面積18.7坪という小ささが、メリットになりえますす。
3階は、法規制によって、屋根を斜めにカットしています。
それも利用し、比較的大きなバルコニーを取りました。
壁で囲うと立てませんが、外部なら気持ち良い眺めさえ楽しめます。
外部をどこまで内部に近づけれるか。密集地では常に重要なテーマです。
バルコニーは物干しの為にある、おまけの空間では無いのです。
文責:守谷 昌紀