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掘り炬燵のある平屋「下北山村の古民家〈リノベーション〉」‐3‐【ゲンバ日記チャンネル】EPISODE2-傷んだ柱を補修-

「下北山村の古民家〈リノベーション〉」【ゲンバ日記チャンネル】Episode2を公開しました。

完全にスケルトンの状態になりました。

この時代の建物は基礎がないものが多く、束石に載っているだけでした。

また、躯体が傷んでいるところも結構ありました。

傷んでいるところはカット。

コンクリート製の束石に固定しました。

そして、湿気対策のコンクリートを打設する準備までできました。

リノベーションにおいて、コストとバランスは常に難しい問題です。

■■■2月14日『Best of Houzz 2024サービス賞』受賞

■■■1月29日発売『日本一わかりやすい 一戸建ての選び方がわかる本2024-25』「回遊できる家」掲載

■■8月1日プールのある「ささき整形外科 デイケアセンター」オープン

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掘り炬燵のある平屋「下北山村の古民家〈リノベーション〉」‐2‐【ゲンバ日記チャンネル】EPISODE1-着工までのストーリー-

「下北山村の古民家〈リノベーション〉」【ゲンバ日記チャンネル】Episode1を公開しました。

今年は梅雨入りが遅く、現場は順調です。

ほぼスケルトンの状態になりました。

今回は現場が遠いのでサポートは無し。

リモート操作での撮影で、上手くいかないこともあると思いますが、ご容赦ください。

ただ、何と言っても自然が素晴らしいので、画的には全く困りません。

遊びの場だったこの地で、【ゲンバ日記チャンネル】を撮影するのは感慨深いものがあります。

毎年、この季節はツバメの子育てを見るのも楽しみのひとつ。

コツコツ通って、順次公開して行きますのでおつきあいのほど、よろしくお願いします。

■■■2月14日『Best of Houzz 2024サービス賞』受賞

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掘り炬燵のある平屋「下北山村の古民家〈リノベーション〉」‐1‐プロローグ

奈良県南部にある下北山村で、古民家のリノベーション計画の工事がスタートする。

奈良県は南北に長く、その南東端にあるのが下北山村。随分道路が良くなり、大阪から車で2時間強といった距離感だ。

この平屋の古民家は、大正末期か昭和初期に建てられたものだと思う。

築100年程となるが、建物の状態は非常に良かった。

玄関土間あたりには何度か手が入っているようだった。

鴨居の高さはおそらく5尺6寸。

昔の住宅に多い高さだが、170cmを少し切ることになり、現代の住宅としてはやはり低い。

できれば現状を活かしたいところだが、大きく間取りを変える必要もあり、泣く泣くフルリノベーションとなった。

計画については、追々書いていくが、初回はなぜこの地で仕事をすることになったかを書いてみようと思う。

この魚が私の人生を変えたと言ってもよい。

1996年5月4日、下北山村にある池原ダムで64cm、5.1kgのブラックバスを釣りあげた。

小学生の頃にしていたルアーフィッシングを社会人になって再開。池原ダムへ通い始めて2年目だった。当時は道も悪く4時間近く掛かっていたと思う。

現在では外来魚として悪者の象徴となってしまったが、元は大正末期に食用として北米から輸入された。初めは芦ノ湖、その後いくつかの湖に移植される。

下北山村では重要な観光資源と考え、1988年にフロリダバスという非常に大きくなる種を輸入して放流。釣り人は、遊漁料を払い大自然の中で釣りを楽しむ。池原ダムが「バスフィッシングの聖地」と言われる所以だ。

1996年は放流から10年近くが経ち、60cmオーバーの大物が釣れ始めた年で、幸運にもその中の1匹が私のルアーに食いついてくれたのだ。

一緒に行っていた仲間と写真を撮ったりして盛り上がっていると、人が集まってきて「浜松さんのところに持って行った方がいい」と言われ、翌日伺った。

日本記録級かもしれないと、釣り業界に顔が広いこの方が、釣り雑誌、釣り新聞などに声をかけてくれた。

これは『Basser』。

これは『釣場速報』で、裏面TOP記事だったと思う。色々な釣り雑誌に掲載して貰った。

「日本記録級」という言葉を聞き、なんだか偉くなった気がした。アマチュアボクサーがラッキーパンチで日本ランカーになってしまったような感じだろうか。

休み明け、当時アルバイトで雇って貰っていた若い所長と口論になり、勢い余ってその設計事務所を辞めることになった。

それが、25歳で独立することになった顛末だ。

多分、池原ダムであの魚と出会っていなければ、これ程早く独立することはなかったと思う。

説明は難しいが、日本一になれるかもと根拠のない自信が沸いてきたのだ。

下北山村の大自然に背中を押して貰い、現場監理の経験無しで創業したが後悔は全くない。

新緑の二連滝。

エメラルドグリーンの真夏の備後筋。

けあらし立ち込める晩秋。

秋口に熊と遭遇したこともある。

家族と何度も訪れた。

大雪の大晦日も。

大自然はいつも変わらずにそこにある。

目一杯働き、休みができるとこの地に飛んで行く。それが私の休日だ。

そして、約束しなくても友達がここにいる。会えない時もあるが……

30年間この地に通った縁でクライアントと知り合い、この計画の相談を受けた。

下北山村で仕事ができるのは、建築家として誇らしいが、その分プレッシャーもある。

プロローグは、私と下北山村の話に終始してしまったが、兎にも角にも工事はスタートした。

次回からは通常運転に戻し、このリノベーション計画をお伝えしていきたいと思う。


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