タグ別アーカイブ: 建築家

「土佐堀川を望むオフィス-SEIUNDO-」‐1‐プロローグ

 2004年11月、株式会社SEIUNDO(当時は青雲堂)の1階に、RED-Labがオープン。

 プロクリエーターへ印刷物を提供する小さな店舗で、赤をメインカラーとすることを提案した。

 コーポレートカラーが青だったこともあり、思い切って対比させたかったのだ。

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 天神橋筋商店街にある本社ビルから、北浜のオフィスビルへの移転計画を聞いたのが昨年の10月。

 内装計画の提案をしてくれないかと言われ、11月から本格的にプロジェクトはスタートした。

 北浜1丁目の新築オフィスビル。

 土佐堀通り北側で、中之島バラ園の川向かいと言えば分かりよいだろうか。

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 7階にある1室は、約200㎡。

 何より素晴らしいのは、北側の景色だ。

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 北西には大阪弁護士会館 梅田の高層ビル群を望む。

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 北東にはOBP。クリスタルタワーが見える。

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 足元に広がるのは大川。

 初めて訪れた時には、川遊びを楽しむ様がみられた。

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 昨春の「セブンドリーマーズ梅田ラボ」もそうだったが、年度末の商業空間には、時間の厳しいプロジェクトが多い。

 現時点で、まだ工事請負契約まで成立していない。しかし、webサイトで3月28日の移転は発表されている。

 よって何とかするしかない。

 どのようなオフィスになるのか。 SEIUNDOとはどんな会社か。なぜ北浜に移転するのか。

 追々書いていこうと思う。

文責:守谷 昌紀

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建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
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「高台の家 RC打放しの家」‐9‐家は人となり

 2013年の8月に計画がスタートし、ようやく引渡しが終わりました。

 なかなか金額が合わない時「工事はいつ始めても良いから金額を合わせて欲しい」と施工会社に伝えました。

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 そんな荒業まで使い、何とかここまでやってきました。

 アプローチは西側から。

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 そして東の道路下から見上げた外観。

 南からの光を受けるため、2階では南東の眺望を得る為、階段は擁壁ぎりぎりに浮いています。

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 エントランスには、RCのベンチがあります。

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 1階のダイニング・キッチンにリビングの機能はありません。

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 それらは、全て2階の「P室」が受け持ちます。

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 この部屋、ピアノを置く予定で、当初は「音楽室」と呼んでいました。

 しかし、左奥に見える扉の中に、小さなピアノ室を設けることになりました。

 ご主人から「今、パンダのぬいぐるみが目に入ったので、この部屋を仮に『P室』としておきます」というメールがありました。

 以来、この部屋はP室になったのです。

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 明確な用途がある訳ではなく、空を見たり、星を見たり、時には雨だれを見たり。

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 その為に深い庇を設けました。

 庇の上には、簾が掛けられるように、フックもつけてあります。

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 「P室」の横に並ぶ部屋は「視聴覚室」。

 映画を見たり、音楽を聴いたりする空間です。

 「テレビは存在感が強いので、P室に置きたくない」と、明確にイメージを伝えて貰っていました。

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 坂のある街に家を建てることを決め、コルビジェのファンズワース邸、メキシコのバラガン自邸まで足を運んだクライアント。

 半面、ユーモアを忘れない人でもありました。

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 取り扱い説明の日、お子さんのテンションは上がりっぱなしでした。それを見る夫妻の眼差しが何とも優しい。

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 高台から見下ろすこの景色は、私達からのプレゼントです。

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 「ダイニングには、花を活けておく小さな棚があればいいなと思うんです」

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 家は人となり。そんな会話の積み重ねが、家を形作って行きます。

 生活が本格的に始まったら、また撮影に来たいと思うのです。

文責:守谷 昌紀

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「回遊できる家〈リノベーション〉」‐1‐プロローグ

 国は、空き家をなくす為「リフォーム、リノベーションを推進する」とアナウンスしている。

 当たり前だが、新築にしろ、リノベーションにしろ、建築にはお金が掛かる。

 ここのところを抜きにして、いくら推進しても前には進めない。

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 この計画は、リノベーションして向かいの家に引っ越すという、ちょっと変わったものだ。

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 現在の家が左、引っ越す先が右。

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 家族が増えるに従って、現在の住まいが、少し手狭になってきたのがリノベーションの動機である。

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 向かいの家は、築38年。ご主人の生家でもある。

 一回り大きな家だが、昔ながらの日本家屋。軒が深く、内部まではなかなか日が届かない。

 この部分を解決しようというのが、まずは本計画のテーマだった。

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 そんな問題を解決するのが私達の仕事。

 提案をクライアントに喜んで貰ったのだが、銀行はリノベーションに対しての融資が渋いのだ。

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 リノベーションとは建物の価値を高めるの意。

 既存建物を活かし、空間の価値を高めるのと、壁紙貼り換えのリフォームでは、勿論工事の規模も変わってくる。

 この辺りの現実を、政治、金融とも把握し、言行一致して貰いたい。

 新築と全く同じと行かないまでも、扱いの差が大きすぎるのだ。

 しかし、何でもトライしてみるものだ。非常に理解のある銀行が何とか見つかり、無事工事スタートにこぎつけた。

 計画の依頼を貰ったのは2013年の4月。融資だけが理由ではないが、工事がスタートするまで、約3年の時間が掛かった。

 「明るく」がサブテーマなら「長く子供と仲良く」がメインテーマ。

 クライアントのこの前向きなテーマがなければ、ここまでたどり着けなかったかもしれない。

 計画の推進力は、クライアントの真剣な思いだとつくづく思うのだ。

文責:守谷 昌紀

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【Events】

■セミナー:4月24日(日)14:00~16:00
(会場:住まいの情報センター3階ホール、定員100名)
■見学会日時:<予定>5月15日(日)14:00~16:00

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「White Eaves」‐2‐地鎮祭

 地鎮祭は快晴のもと。日差しが12月とは思えないほど。

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 今回の工事は、初めて仕事をする施工会社。社長は女性で「素晴らしい天気で、幸先良いスタートですね」と。

 もし雨が降ったら「雨降って地固まる」と言うのですが、こんなところに場数の差が出るのものです。

 流石は歳の効、といえば怒られそうですが。

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 2階には若いご家族で、お子さんは5歳、3歳の姉弟です。

 1階には、ご主人のお母さま世帯がある、2世帯住宅。敷地の間口が大きく、規模の大きな住宅です。

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 地鎮祭での私の仕事は、斎鎌(いみかま)で草を刈り取ること。

 折角なので、気合を入れて挑みます。

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 ご主人のよる鋤入れ。

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 ご家族による、玉串奉奠(たまぐしほうてん)。

 長男君は、ちょっと恥ずかしかったようで、お母さんに手を引かれてでした。

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 最後に、四方へ塩、米をまくのには、興味をもってくれたようです。

 少しでも記憶に残ってくれたなら、嬉しい限りです。

 この日の宮司さん。非常に声が大きく、気持ちの良い式典でした。

 それで、帰り際に「素晴らしい式典でした」と伝えました。

 プロというのは、なかなか評価されにくいものです。良かったことは良かった。そうでなかった場合は触れない。

 実務以外の私のスタンスです。

文責:守谷 昌紀

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「千葉の家」‐12‐竣工写真

■■■「セブンドリーマーズ銀座店」のオープニングセレモニー■■■
3月28日(金)-30日(日) 11:00-20:00 東京都中央区銀座5-8-3

550kmという距離を超え、そして厳しいコストの中、完成した「柏の家」。

写真撮影は、担当スタッフも連れて行きました。空は雲ひとつない快晴。

ご主人がこよなく愛するプレミアリーグのリヴァプール。そのホームスタジアム「anfield」がモチーフになっています。

玄関を入ると、右にあるのが「作業室」。奥さんが、木工細工をしたり、縫い物をしたりする部屋です。

ここで作品を作り、数ヶ月に一度、ワンデイショップを開きます

壁も自ら漆喰を塗り、照明なども全て奥さんのセレクト。作業室であり、アトリエであり、店舗であり。

スタッフはこの部屋に泊めて貰いました。

2階はLDKの1室空間。正面が北向き。南の奥に広いバルコニーがあります。

天井は4m以上。延べ面積26坪以上の広がりを出せたと思います。

向かって右にキッチン。袖壁後ろは、両面の全面収納になっています。

外からみると、丁度レンガが張り出している部分です。

見返すと、ダイニング後ろの大きな窓が見えます。

北側の光は明るすぎることがなく、思いきった開口計画が出来るのです。

水周りの上にはロフト。ここはサッカーミュージアムと呼ばれます。

リヴァプールと柏レイソルのお宝が展示されている、至福の空間。

訪れた際は、私が主寝室で夫妻がロフトへ。

しかし、こちらの方が寝やすいかも、と言っていました。

明るいバルコニーに面した浴室。ユニットバスですが、外部へ出られるよう、扉を設けました。

腰壁は高めに設定し、男性なら裸で外へ出られます。夢がかなったと、言って貰ったのです。

22日(土)は、朝から晩まで撮影。そして晩御飯は、大変なご馳走でした。

蒸し鶏、パエリア、デザート。美味しい料理でビールを頂き、12時まで盛り上がっていたのです。

フルコースに感激したのですが、朝ごはんは感動しました。好みでトッピングを選べる中国粥。優しい美味しさで、その心遣いがもう。

仕事をさせて貰い、宿泊付きのフルコース。こんな事を受け入れてよいのかとも思います。

しかし、共に戦ったのは事実。クライアントであり、戦友でもあるのです。

では、何と戦ったのか?コスト、期間、「一般的には」という慣習……

上げれば切りがありません。建築家と家を建てるのは、戦うことでもあるのです。

文責:守谷 昌紀

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「千葉の家」‐11‐ワンデイショップ

昨年の10月に完成したこちらの住宅。

奥さんから、写真がおくられてきました。

家の前に、告知の看板がをおくと、道行くひとが興味をもってみてくれるとのこと。

明日3月15日(土)、10:00amから4:00pmまで、「ワンデイショップ」が開催されます。

店内の写真には、輸入雑貨なども並んでいます。

店名は「Rabitts」。

3月の連休、泊りがけで撮影に行く予定なのですが、その際には本当の「うさぎ」が家族に加わっているとか。楽しみにしています。

文責:守谷 昌紀

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「千葉の家」‐10‐自宅で雪見風呂

千葉の家のクライアントから、大雪の写真が届きました。

雪の中、レンガの外壁がなかなかに映えています。

「自宅で雪見風呂」を堪能いたしました!と、昨日メールを貰いました。千葉は今や雪国です。

かまくらの写真もあり、雪の休日を満喫しているとの事。

風呂は2階にあるため、ユニットバスにしています。

裸でもバルコニーに出られるよう、大きな出入り口を備え、腰壁もかなり高くしました。それが、ご主人たっての希望だったのです。

バルコニーにも降り積もる雪。いよいよ雪見風呂の写真です。

もう説明は不要でしょうか。

念のためですが、ご主人に了解は貰っています。

文責:守谷 昌紀

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「千葉の家」‐9‐ うれしくて…

先月竣工した千葉の家。奥さんから「うれしくて…」とメールが届きました。

 月曜日の昼に職場の友人とお子さんで我が家でパーティーをしました。大人13名、子供5名で・・・・

 椅子の数も偶然ですが13脚ありゆっくり座って食べて飲んでしゃべってと楽しい時間を我が家でできました。

 来客の皆が全員素敵なお家で、いたるところがちゃんと考えてて良いお家だね~~~と言ってもらいました。羨ましい~~~!!と

 いろいろな方の力を借りて自慢できるお家になり感謝しております。ありがとうございました。

 憩いの場所(落ち着くおうち)ができたそうで、また次回もやる計画になりました。また報告のご連絡をさせてもらいます。

照明のセレクトと、棚の制作は奥さんによるものです。

食材の入った缶も、こだわりが伝わってきます。照明も、思い切りのいい選択です。

この家のモチーフとなったのは、リヴァプールにあるanfieldというサッカー場。

玄関には、そのジグソーパズルが飾られています。

階段のエンブレムは、リヴァプールの選手たちが、ピッチに立つ前にタッチしていくものだそう。

毎朝、ここにタッチして仕事へ、学校へ行くなら、こんな素晴らしい仕掛けはありません。

anfieldというモチーフを考えたのはご主人です。現地へ行くほどの、熱烈なプレミアリーグ、リヴァプールのファンでした。

建物には、多くのストーリーがあればあるほど、愛着が生まれます。それは困難と置き換えても良いかもしれません。

近いうちに撮影に行く事になっており、楽しみにしています。

文責:守谷 昌紀

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「千葉の家」‐8‐ 寄りと引き

千葉へ行ったのは先週でした。

明日が引っ越しというタイミンで、外部だけ撮影して来ました。

表札は焼物です。こういった素材感は、無垢ならでは。

正面のスチール庇はスチール製です。レンガの対比がなかなか美しいものです。

外観が「引き」の写真なら、素材感が伝わるのは「寄り」の写真です。

引きで形が良く解るのは、この角度でしょうか。

どのアングルがこの家を最もよく伝えることが出来るのか。これが、撮影の楽しみであり、緊張であり。

今回は思い切って、ミラーガラスも使っています。

正面が北向きなので、昼間なら家の中はほぼ見えません。中から見ていると、結構指を指している人も多いとのこと。良い話であれば嬉しいのですが。

内部の撮影は、奥さんによる家具工事が終わってから。その連絡を楽しみに待っているのです。

文責:守谷 昌紀

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「千葉の家」‐7‐ ぞくっと

昨日、現場へ行っていました。

審査機関の完了検査だったのです。

審査機関の人が「関西弁だね」といい、書類に目を通しました。「ああ大阪から。大変だね」と。

全く大変でないとと言えば嘘になりますが、声が掛かる内が華だと思っています。検査は問題なく終了。まずは一安心です。

内部は最後の掃除か残っているものの、概ね完成です。

決して大きな家ではありませんが、2階は1室空間。天井高もあり、開放的な空間になりました。

道路が北にあるので、南側に大き目のバルコニーをとっています。

フルオープンの窓を開ければ、外部とも一体に。

大きく窓を開けてお風呂に入りたい。出来ればそこから外に出たい。

よって、お風呂からバルコニーに出れるドアをつけました。

奥さんが夕方現場に来てくれました。「足場が外れ、初めて外観を見た時は、ぞくっとしました」と。

初めに書いたのですが、この建物にはモチーフがあります。

プレミアリーグのリヴァプールの本拠地、アンフィールドというスタジアムです。それでも、そんな感想を貰うと設計者冥利に尽きるのです。

文責:守谷 昌紀

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