永住したい打ち放しのマンション「R Grey」‐3‐1フロア1ヵ月

 1階の鉄筋工事が終わったら、型枠大工による工事が本格化します。

 鉄筋を包み込みように、化粧型枠が建て込まれていきます。

 これらの型枠は、コンクリートが硬化したあと取り外されます。

 中でも、剥がれやすいよう、コンクリートの表面が平滑になるよう、塗装がされているのが化粧型枠です。

 黄色いウレタン塗装がされている面が、コンクリートに接するのです。

 これらは全て手仕事。

 型枠を鋼管でしっかり固定したら、いよいよコンクリートの打設です。

 タンクローリーが入れ替わり横づけされ、ポンプ車を介して型枠の中に打ち込まれていきます。

 コンクリートが均等にいきわたるよう、木槌で叩くのも手仕事。

 とにかく人手がかかるのが、コンクリート打ち放しです。

 先週後半から、部分的に型枠の撤去が始まりました。

 住戸内の壁も姿を現しました。

 断熱工事を施すため、壁は打ち放しではありませんが、天井は全て打ち放しになります。

 1階から2階の階段を見下ろしてみます。

 エントランスドアの高さ、上がりやすい階段の高さ、そして法規と、全てギリギリの線を狙って決めました。

 鉄筋コンクリートの建物は、1フロア毎に1ヵ月掛かるといわれます。

 この忙しない時代、ゆっくり進むのが鉄筋コンクリート造の建築。

 固く強いものが、早くできないのが建築の世界ですが、ある意味もっともだと思っています。

文責:守谷 昌紀

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