「回遊できる家〈リノベーション〉」‐3‐活かし、歩み寄る

 内部解体が終わり、大工工事が始まりました。

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 従来の構造体を補強したり、柱位置を変えたりしながら、新たな空間を創造して行きます。

 この段階になり、抜けないと分かる柱が出てくることもあります。

 今回も、1ヶ所出来てきました。

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 リノベーションは、従来からの構造体と、新たな構造体のコラボレーションです。

 よって、一方側の論理では解決できないことが起こります。

 監督、棟梁、そしてクライアントに相談し、最も良いだろうという答えを探るのが私の仕事。

 互いを活かし、歩み寄る。それがリノベーションです。

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 また、現物確認にはこだわっています。

 現物と言っても、この段階ではスイッチも、コンセントもまだなく、原寸大の紙を貼り付けます。

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 鏡や、洗面カウンターの高さも、現場で、実寸を確認して貰うことにこだわっています。

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 模型も、同じことかもしれません。

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 設計図面がCAD化され、手描き図面はほとんど無くなりました。

 パース、3D、ウォークスルー(3Dの世界を歩いているような動画)と、データなら万能のような時代。

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 なおさら、縮尺こそ違えど、現物である模型が大切だと考えます。

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 視点を再現すれば、かなり正確に建物を把握することが出来るのです。

 データは簡単に変わりえます。現物は簡単に変わりえません。

 変わりえないものを、変わりえるもので設計する。この矛盾を理解していないと、物創りにおいての、深みにはまってしまうのです。

文責:守谷 昌紀

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