建方が終わりました。
この敷地は、比較的正方形に近い矩形です。
経済効率から、間口が狭い方が一般的ですが、秀吉が間口に対して課税額を決めたのも、一端と言われています。
前面道路の通行量から、車の軌道をデザインの動機としたことは、初回に書きました。
シート裏をのぞくと、分かりよいかもしれません。
道路は北側にあり、1階の主要な部屋は南の庭に開いています。
2階は、中庭のようなバルコニーを、各部屋の中央に配置しました。
加えて、北側にもバルコニー。北と南から外部が切れこんでいます。
正方形に近い平面に、光と風を内部に届ける為に考えたプランなのです。
建方の日は5人程の大工チームでしたが、リーダーはこの2人。
副棟梁は36歳。
「若いね」と言うと「そんなに若い方でも……」と。
最近の高年齢化が進む現場では、若い方と言ってしまいます。
手前が監督で奥が棟梁。棟梁は40歳です。
監督は「載せるなら横顔にして下さい」と言うのでそうしました。
仕事なので、いつも笑ってばかりは居られません。
ただ、こんな笑顔のある現場が、上手くいかないと想像する方がナンセンスだと思っています。
笑顔は全人類共通の幸せ。今日も、そんな1日でありますよう。
文責:守谷 昌紀