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「White eaves」‐6‐引越し前々々夜

 5月末から、さらに1ヵ月半が経ち、足場が外れました。

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 こちらの住宅は、何と言っても、車の動線を足掛かりにしたファサードのデザインが特徴です。

 ガラススクリーンも入り、よりフォルムが明確になりました。

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 スクリーンの後ろにはサブバルコニーがあります。

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 2階は、若いご夫妻の世帯。

 玄関と生活空間を繋ぐ階段は、キャンティレバーで持ち出しています。

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 キッチンはメインバルコニーに対面します。

 南にある、中庭型のバルコニーから、柔らい光が差し込んでくるのです。

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 バスルームは、タイル貼り。

 濃い色でトーンで抑えめな表現です。

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 タイルは焼き物ですが、まるでカッターで切るような、鮮やかな職人の技。

 現場で、こういった光景を見ると惚れ惚れします。もっと、匠の技に敬意を払うべきだと思うのです。

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 1階の親世帯は、完成が見えてきました。

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 外構工事をする左官職人が、ファン付きのジャンパーを着ていました。

 「涼しいの」と聞くと「ええ。社長が皆に支給してくれたんです」と。

 暑い中、現場で働く社員が居てくれてこそ。社長の愛情を感じました。

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 引越しの3日前に行ったのですが、かなりごった返してしました。

 無事引越しが済みますよう。ここまで来たら祈るしか出来ないのが設計者なのです。

文責:守谷 昌紀

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建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
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「高台の家 RC打放しの家」‐11‐庭と砂場ができていた

 この日曜日は、微妙な空模様でした。

 「高台の家」の3ヵ月点検へ。何とか雨は上がってくれました。

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 ダイニングのテーブルはブナの一枚もの。

 徐々に家具も買い足され、家は醸成されて行きます。

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 一番の変化は庭。

 竣工時は真砂土の状態でしたが、見事なものに変わっていました。

 ご主人、義父の共作です。

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 そのストーリーを聞き、孫娘への愛情を感じたこの砂場。

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 初めは、砂がサラサラ過ぎて団子が上手く出来ませんでした。

 赤土を混ぜてみると、今度は壊すのが大変なほど硬くなり。

 程良い硬さを求め、様々なブレンドを試して、ここにたどり着いたそうです。

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 こちらの机は奥さんがそのお父さんに作って貰ったもの。

 少し手を加え、娘さんに引き継がれています。

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 2階にあるソファーテーブルは、ご主人のお手製です。

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 以前よりセンスの良い方だとは思っていましたが、庭木の選択がまた素晴らしい。

 中央には株立ちのヤマボウシ。こちらは宝塚市の木だそうです。

 雑木林をイメージして、ソヨゴ、ハイノキ、シマトネリコ、シラカシ、マンサク等を選んだとのこと。それぞれの樹形がまた良いのです。

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 こちらは楽しみのトマト。

 現在、ご主人は週1回は庭木屋さんに通っているそうです。

 「ここまで庭いじりがが好きだとは思いませんでした」と。

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 「好きを突き詰めて行きましょう」というのが、私の物創りのポリシーです。

 好きがこの家によって増えたなら、これはとても嬉しいこと。

 「暮らしが始まってからの写真を」というのも私のポリシー。

 次回の訪問をとても楽しみにしています。

文責:守谷 昌紀

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「White Eaves」‐5‐タイルを決めるのは本当に難しい

 前回のUPが3月15日。

 上棟から、あっと言う間に2ヶ月半が経ちました。

 その間の現場打合せは5回。さぼっていたというよりは、現場日記が追いついていないのが現状です。

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 前面道路は一方通行で、それがデザインにも影響を与えています。

 また、工事請負契約が成立した段階で、熱源はプロパンガスとしていました。

 ところが工事が始まってすぐガス管が敷設されることが分かり、都市ガスへと変更。これはランニングコストに大きなメリットがあります。

 その敷設工事も終わり、新品の前面道路になりました。これはかなりついています。

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 日の光も強くなり、クチバシ状のファサードは何とも言えない表情を見せてくれます。

 シートが外れる日がとても楽しみ。

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 道路が北側で、各部屋は裏の南を向いています。

 一階の親世帯は、南の庭から光が差しこんでくるのです。

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 この2ヶ月半の間、下のお子さんが何回か遊びに来てくれました。

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 彼の部屋は、希望通り薄い青がテーマカラーに。

 本人が居れば即決即断です。

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 一番の課題はタイルでした。

 2階世帯は、寝室等の個室を除き全てタイル。現場で見て貰ったサンプルはおよそ20種類。

 中でも、メインのLDKは難航に難航を極めました。どのくらい難航したか。数枚貼ってから変更になったのです。

 フローリングは木なので、人の意思が入り込む余地がありません。しかし、タイルは人が作るもので、無限の選択肢があります。

 質感、色味、コストをよりどころに絞って行くのですが、もっとも大事なのは「響くか」です。

 本当に、あちこちへ行きましたが、最後は一番初めに選んだものに戻りました。初めに「響いた」ものです。
 
 ここに戻った理由には、コストの件も絡んでいます。

 このタイル、値段が高すぎるので一旦ボツになりました。しかし、色々なメーカーを当たるうちに、全く同じものが、半値で買えることが分かったのです。

 楽ではないですが、面倒だとは思っていません。それら全てがストーリーとなり、愛着に繋がるからです。

 もっと言えば、このくらいのトラブルがあった方が、家創りは面白いのです。

 勿論、理解あるクライアント、ついてきてくれる施工会社があってこそなのですが。

文責:守谷 昌紀

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「四世代で暮らす家」‐1‐プロローグ

 クライアントと一番初めに相談するのは「テーマ」である。

 何に幸せを感じるかは、住まい手によってそれぞれ。

 テーマとは、それを表現するキーワードのようなものだろうか。 

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 この計画も「暖かい」「耐震性」「かっこいい」「ゴージャス」など色々なキーワードが上がった。

 それらをまとめたり、離してみたりしながら計画は進んで行くのだが、言葉には上がらなかったキーワードがある。

 「大きい」である。

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 敷地は約360㎡で110坪ほどある。

 1、2、3階に各居住空間があるのだが、この家は1歳から80代まで、四世代が住むのである。

 大きな空間というのは常に憧れだ。

 2階のLDKは40畳以上ある。それが大味にならないよう、空間構成には特に気を付けた。

 既存建物も相当な規模で、かなりの盛り土をしていた。その分、解体作業にはかなりの時間を要したのだ。

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 打合せには第一世代の長男君も何度が参加してくれた。

 一番下のお子さんは1歳。第四世代の「曾祖母が見てくれているんです」ということも多々あった。

 昔の日本ならごく普通だったのかもしれないが、最近では稀なケースかもしれない。

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 そういった規模だけに、工期も8ヶ月みている。

 全ての世代が幸せだと思えるような家を目指し、工事はスタートする。

文責:守谷 昌紀


『住まいの設計07・08月号』5月21日発売「松虫の長屋」掲載■

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【Events】
■5月21日~5月29日曽根崎地下歩道PRコーナー(大阪市北区梅田1丁目)「宝塚の家」「松虫の家」のパネル、「宝塚の家」の模型展示
■5月30日~6月30日住まい情報センター4階
「宝塚の家」のパネル展示

【News】
『住まいの設計05・06月号』3月19日発売に「野洲の家」掲載
『homify(アラビア語)』5月20日「加美の家」掲載
『homify(韓国版)』5月18日「宝塚の家」掲載
『日刊住まい』「野洲の家」掲載
■『関西ウォーカー別冊「大阪ライフウォーカー」』3月22日発売に
「住之江の元長屋」掲載
■3月23日フジテレビ『みんなのニュース』「灘の高台の家」紹介
■2月23日フジテレビ『みんなのニュース』「松虫の長屋」紹介
『月刊ハウジング4月号』2月20日発売「野洲の家」掲載

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「土佐堀川を望むオフィス-SEIUNDO-」‐6‐webサイトも移転完了

2015年の10月にスタートし、先月末に完成したSEIUNDO

ようやく、現場日記から当社のサイトへの移転も完了しました。

101エントランスゲート

北浜のインテリジェンスオフィスビルの7階。

エントランスには、シルバーのゲートがあります。

405エントランスゲート

その左手には、受付け空間。

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ゲートをくぐると、オーバル・コミュニケーション・カウンター(以下o.c.c.)が、来訪者をまずは土佐堀川の景色へ誘導します。

107応接スペース

その眺めを楽しみながら、打合せスペースへ。

チェアは、マリオ・ベリーニのキャブのアーム付きを選択しました。

201西からの全景

奥から見返した、o.c.c.。

203東からの全景

反対に、エントランス側から見返したo.c.c.。

これはこの会社自体を示すものでもあります。楕円という、関係性の軌跡の中で、人は働き、幸せを求めるのです。

209ミーティングエリアとホワイトボード

サイトでは特に触れていない、ホワイトボード。

これは270度回転し、ミーティングエリアの打合せ時に使われるものなのです。

301ワーキングスペース西エリア

楕円という常に変化し続ける曲線。

307スタッフエリア

それらが、日々の仕事に、少しでも貢献してくれたらこれ程嬉しいことはありません。

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夜遅い時もあるでしょう。

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朝日を見ることがあるかもしれません。

そんな時、変化し続ける土佐堀川の水面が、心を癒してくれると思っています。

北側は一切閉じず、働く空間を中央楕円エリアに集約させたこの仕事空間。

良ければ体験下さい。

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「土佐堀川を望むオフィス-SEIUNDO-」‐5‐覚悟と空間

 土佐堀川を望む、SEIUNDOのNew office。

 3月28日(月)のオープンが、3日後に迫ってきました。

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 New officeは9階建ての7階部分にあります。

 大川の桜を見下ろしながら、オープンを迎えるのです。

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 夜間仕事も多く、現場には苦労を掛けましたが、ようやく完成の目途が立ちました。

 ロゴが入ると、エントランスゲートもぐっと引き締まります。

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 そして、オーバル・コミュニケーション・カウンターがやってきました。

 左に見える、黒のイスは社長席。

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 船に例えるならブリッジです。

 全体を見渡せる所に配置しています。

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 背後にある曲面壁は回転し、裏面がホワイトボードになります。

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 全ての収納扉もアール状。

 現場が、散々苦労したのがこの楕円なのです。

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 しかし、そんな細部に神は宿り、応援してくれるのだと信じています。

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 打合せスペースは、マリオ・ベリーニの名作、キャブのアームチェアを選択しました。

 来客を迎える準備も整いました。

 オーバルとは変化し続ける曲線です。立ち位置によって同じ景色は1つとしてありません。

 機会があれば、SEIUNDOの覚悟とそれを具現化した空間を、是非体験下さい。

文責:守谷 昌紀

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「White Eaves」‐4‐働く夫妻の上棟式

 3月12日、上棟式を迎えました。

 大安、かつ快晴の下、絶好の式典日和でした。

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 建方から1ヵ月経ちましたが、共働きの夫妻が揃うタイミングはなかなかありません。

 よって、快晴の有り難さもひとしおです。

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 白い防水シートがまだ貼られていない、くちばし状の庇が見てとれるでしょうか。

 その間には、ガラスが入ります。

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 横から見ると、分かりよいでしょうか。

 寝室と浴室をつなぐサービスバルコニーを、ガラスが覆うのです。

 くちばし状の庇が、斜めの壁に貫入するところが、この建物の印象を決定付けます。

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 車の軌道を確保する為、斜行する壁。

 寝室から見ると良く分かります。

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 寝室の更に南にあるのがLDK。

 門型の開口の前に、祭壇が準備されました。

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 2階に住むご家族の全員が参加予定でしたが、上のお子さんがインフルエンザに罹ってしまい……

 この日から、ようやく小康状態になったとの事で、奥さんも何とか参加してくれました。

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 3人で、四隅を清めて回って貰いました。

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 初めは少し照れる下のお子さん。

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 しかし、監督も同じような年頃の子を持つ親です。

 波長が合いだせばエンジン全開でした。

 当たり前の話ですが、家族の頑張りによって、こだわりの家は実現して行きます。

 その頑張りに応えるのが、私達の仕事。

 マラソンが終わってから、いくら頑張りたいと言っても、頑張る場所はありません。

 今、ここで走るしかないのです。

文責:守谷 昌紀

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「土佐堀川を望むオフィス-SEIUNDO-」‐4‐楕円という思想

 この空間の核になるのは、オーバル・コミュニケーション・カウンター

 オーバル(oval)は楕円を表します。

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 そのカウンターに切れ込むように独立するエントランスゲート。

 カウンターは最後に搬入される為、現在はゲートのみの状態です。

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 建築工事においては、現場制作と、工場制作とに分かれます。

 壁は勿論現場制作ですが、カウンターに呼応する曲線となっています。

 ようやくフォルムが浮かび上がって来ました。

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 消防法により、燃えない軽量鉄骨(ライトゲージ)で組まれます。

 監督と話すのが、その工事の責任者。

 「楕円の壁がなんとかできてほっとしてます」と言っていました。

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 楕円は、円と違って、均一な変化ではありません。

(C:\Users\marco\Desktop\export\2016_0224 SEIUNDO202oR225

 数学の時間に戻ります。

 楕円は、2つの焦点からの距離の和が、一定となる曲線です。

(C:\Users\marco\Desktop\export\2016_0224 SEIUNDO202oR225

 このオフィスの壁は、3つの楕円で構成されています。

 現場では、2つの焦点にビスを打ち込み、伸びない釣り糸を結びつけ、監督が直接床に描くのです。

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 そのラインに合わせ、スリットが入ったライトゲージを床に敷き。

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 そこに柱材を立て、両面に石膏ボードを貼り付けて壁は完成。

 「ほっとした」の言葉通り、難易度の高い工事です。

(C:\Users\marco\Documents\2016_0224 SEIUNDO202o221310211

 カウンターは、更に4つの楕円が組み合わさって、出来ています。

(31SEIUNDO202o216G217332215327.jww)

 それらをいくつかのパーツに分解。

 7階にあるこのオフィスに搬入できるよう、通路幅を検討し、サイズを決定しました。

 何故そんな面倒な楕円を使うのか。

 人の世は、全てが関係性です。自分ひとりで完結できることはありません。

 特に仕事においては、対象者があり、無限の選択肢が常にあります。

 中心と半径を決めれば、1つの形に限定される円より、焦点を決めたとしても、距離を和の選択が無限にある、楕円の方が、適しているのは間違いありません。

 しかし、面倒には常にコストが掛かります。それに納得して貰った場合のみ、実現へと至るのです。

 感謝の気持ちを持ちつつ、楕円という思想が、この新しいオフィスに活気と変化を与えてくれると信じているのです。

文責:守谷 昌紀

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「土佐堀川を望むオフィス-SEIUNDO-」‐3‐水上から

 北浜が、なぜ聖地なのか。

 SEIUNDOのストロングポイトと合わせて、前回書いてみました。

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 北浜の象徴でもある、大阪証券取引所と向かい合うのが難波橋。ライオン橋で知られます。

 右の像は口を閉じた吽形像。反対に、左側が口を開いた阿形像。

 車や飛行機が流通の主力となる20世紀まで、街にとって、川の役割は別次元の重要度を持っていました。

 八百八橋は、商人の街の誇りだったでしょう。

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 北浜一丁目平和ビルは、その難波橋から東へ180m。

 工事請負契約前に、見切り発車した現場日記ですが、ようやく契約が成立。本格的に工事がスタートしました。

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 まずは、オーバル・コミュニケーション・カウンターの墨出し。

 楕円のカウンター、楕円の壁位置を、監督が直接床に描くのです。

 この複雑で、細やかな仕事が、ロボットに出来る時代がもしやってきたとしたら。果たして、人類はまだ生かされているのだろうかと思います。

 全ての場所で、一つとして同じものがない建築は、人における手仕事の砦だと私は思っているのです。

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 土佐堀川の北側を走る阪神高速の環状線。

 中之島の中央公会堂を過ぎれば、このビルが見えてきます。

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 時々、眼下を走るアクアライナー。ここからは目の前で、見上げる形になります。

 4月2日、社員のご家族をアクアライナー招待する、本社移転イベントが開催されることが社長から発表されました。

 桜が盛りの中、水上から本社を見上げるという趣向とのこと。

 3月27日の引っ越しもそうですが、この日には完全に仕上がっていなければなりません。

 SEIUNDOの社長は田畑さん。seven dreamersの社長は阪根。S率がやたらに高いのは、勿論偶然のはず。

文責:守谷 昌紀

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「土佐堀川を望むオフィス-SEIUNDO-」‐2‐オーバル・コミュニケーション・カウンター

 株式会社SEIUNDOのwebサイトには、本社移転がすでに告知済。

 プレッシャーは増す一方ですが、「聖地・北浜へ」とあります。

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 NHKの朝ドラで、ディーン・フジオカが演じた五代友厚像があるのは、大阪証券取引所前。まさに北浜の中心です。

 SEIUNDOは株主総会関係の印刷等の専門家で、顧客の多くは上場企業です。

 なかでも特許製品「ワンタッチ入場票」は大規模な株主総会でのシェアが6割以上もあり、彼らに圧倒的な支持を得ているのです。

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 北浜の中でも、土佐堀川を見下ろす環境は更に限られたもの。

 楕円型のカウンターに囲まれた、働らく空間を提案しました。

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 このカウンターを、オーバル・コミュニケーション・カウンター(oval communication counter)と名付けました。

 仕切りのようにも見えますが、このカウンターは、訪れた人と社員の、また社員同士がコミュニケーションをとる、中継点になってくれると考えています。

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 右上からアプローチ。

 門型のゲートをくぐると、一気に中之島を望む景色が広がります。

 そして、奥の空間に応接スペースへ。

 土佐堀川を望む景観を損なわず、隔てず、導き、分けながらも繋ぐ。そんな機能を形にしました。

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 1階には、土佐堀川を望むテラスもあり、環境的には申し分ありません。

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 この本社移転計画において、私達が出来ることは何かを問いました。

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 それもあくまで完成してこそ。

 3月末、サクラサクとなるように。

文責:守谷 昌紀

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