「池を望む家」-12-足場撤去

 12月中旬の竣工を目指して、現場は奮闘中です。そんな中、クライアントと現場で打合せしてきました。今回は主に、造り付けの家具や塗装についてです。

 「池を望む家」のテーマはいくつかありますが、1つに読書と勉強があります。

 クライアントは、とにかく読書と勉強が大好きなのです。そう書くと照れるかもしれませんが、間違いありません。

 1階廊下には本棚が3ヶ所あります。

 こだわったのは机の高さ。なんと780mmです。この件は竣工してから、ゆっくり書きたいと思います。

 本棚と壁の取合い部には10mmの溝があります。

 これを底目(そこめ)といって、違う素材がぶつかってくる時、縁を切って納める手法です。

 大工工事も塗装工事も大変ですが、特に細い刷毛でペンキを塗るのは大変です。

 しかし、その苦労の分、愛情の分、非常に美しい壁と本棚の関係が出来あがります。

 寝室のカウンター部は、柱、壁、天板、腰壁の全てが底目で見切られています。

 現場は非常に苦労していましたが、塗装が終われば、必ず誇らしい壁となるはずです。

 曇天ではありましたが、ついに足場が外れました。

 まずは、池の対岸からの姿を。

文責:守谷 昌紀