タグ別アーカイブ: 珪藻土

「中庭のある無垢な珪藻土の家」‐6‐現場訪問大歓迎

 暦の上では春ですが、やはり寒い日が続きます。

 大人でも寒いので、お子さんはなお寒いはず。

 この日は、お子さん2人とご両親、ご兄妹も遊びにきてきくれました。

 現場で2時間も、3時間もご夫妻を拘束するので、その間の子守りも含めて、皆さんで遊びにきてくれたのです。

 テンションの上がった3歳のお姉ちゃんは、かなり薄着でした。

 やはり子供は風の子でした。

 ハシゴを降りる時は、おじいちゃんの抱っこで。

 1歳半の弟君は、お母さんの抱っこで。

 何とも幸せそうな笑顔です。

 そして、姪っ子さんも遊びにきてくれました。

 仲良し女の子組は、記念に壁へお絵かきしてもらいました。

 壁内で見えなくなりますが、ここい確かに成長の手跡が残っています。

 これはスタッフの田辺さんからのプレゼント。

 断熱材で出来たお人形です。

 私達が一番お会いするのは、クライアントであるご夫妻です。

 クライアントのご両親からすれば、お子さん、お孫さんが暮らす家が、どんなものになるのか、期待半分、不安半分だと思います。

 私達、また施工会社への思いも、期待半分、不安半分。

 もう少し正直に言えば、不安のほうが大きいと思います。

 知らない、分からないは、不安を大きくこそすれ、信用側には転びません。

 不安を小さくする、解消する方法は1つだけ。お会いする、みていただく。これに尽きるのです。

 よって、どんな時でも現場訪問は大歓迎なのです。

 お孫さんを抱っこするおじいちゃん。これ程微笑ましい光景は、そうありません。

 家創りは、親族をあげてのまさに総力戦なのです。

文責:守谷 昌紀

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「中庭のある無垢な珪藻土の家」‐4‐環境と宇宙

 この敷地は南西の角地で、隅切りがあります。

 隅切りとは、個人の敷地であっても建築基準法上、建築ができない部分のことです。

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 その敷地の特徴をどういかすか。

 それは建築設計の永遠のテーマですが、これだけ特徴があると反対に、意思決定は早くなります。

 どうせ建築できないなら、来客用の駐車スペースにするのがよいだろうと考え、プランを練っていったのです。

11 - コピーのコピー

 その形が、徐々に出来上がってきました。

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 夏の西側からの直射を避けるため、西に開口部はありません。

13 - コピーのコピー

 それがこの建物の表情と、品格を表してくれると考えています。

15 - コピーのコピー

 特に、屋根の端部は重要です。

17 - コピーのコピー

 内部からみると、その形が分かりやすいでしょうか。

19 - コピーのコピー

 斜めの壁と交差する部分にはスリット状の開口を設けました。

 建ぺい率をクリアするため、どこかの面積を削る必要がありました。それならこの部分にくびれをつくり、西側の顔をよりはっきりさせてはと考えたのです。

 環境と宇宙の違いは、自分が含まれているか否かの一点だけが異なっているといいます。

 環境を理解し、宇宙と一体となれたのか。

 もうすぐその答えが明確になります。

文責:守谷 昌紀

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「中庭のある無垢な珪藻土の家」‐3‐現場マジック

 先週土曜日は、今年初めての現場打合せでした。

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 日差しは暖かですが、開始時の気温は3℃くらいだったでしょうか。

 この時期は、寒さ対策が打合せの精度を左右します。

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 都心部に設計する住宅において、中庭はやはり有効です。

 1月初めでも、深くまで直射が入っていました。

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 この日は、スイッチ、コンセント等の位置決め。

 壁が出来上がる前に確定しなければならないのが建築現場の宿命です。

 少しでも分かりやすくと、監督がテープでキッチンを再現してくれました。

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 洗面化粧台も造作になりそうで、高さ、平面位置と無限の選択肢があります。

 寒空の下、2~3時間をお願いしていましたが、みっちり使い切って、何とか一通りを見て回りました。

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 ご夫妻が帰られたあと、監督、棟梁と細部を詰めてきました。

 庇については、ああでもない、こうでもないと意見を出し合い、ようやく方針が見えてきました。

 まずはチョークで描き、最後に墨入れならぬマジック入れ。

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 朝8時から、現場にいること8時間。

 私達は寒かったと会社に戻りますが、棟梁はここからまたひと仕事なのです。

 会議室では解決できないことが、現場では解決できます。

 これまで何度もそういう場面を見てきましたし、皆が本気で知恵を出し合えば、解決できないことなど無いと思っています。

 現場には、磁場のような力があるのです。

 長く、しつこく、元気よく。

 これが現場での私の流儀です。

文責:守谷 昌紀

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「中庭のある無垢な珪藻土の家」‐2‐庭樹に何を植える

 11月に着工したこの住宅。

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 基礎を見ると、建物のフォルムが分かり易いでしょうか。

 敷地が特徴のある形をしており、それを活かしたプランとしました。

 仮設トイレの奥に水回り、その前あたりが中庭になります。

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 そして先週、無事上棟式を迎えました。

 この日は奥様が仕事で欠席でしたが、ご夫妻のご両親、ご兄弟、そしてお子様と、賑やかな式典にりました。

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 住宅街に住む場合、特に環境を読み解くことが重要になります。

 この計画においても、南からの光を取るため、なんとか中庭を確保したいと思っていました。

 庭樹の世話はちょっと苦手、と奥さん。

 しかし、その価値を感じてもらい、一旦は無くなる方向だった庭樹が復活しました。

 現在は、ヤマモミジ、ハナミズキ、ヤマボウシが候補になっています。

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 我が家にも、ネコの額ほどの庭があります。

 そこは自然と家を繋ぐ中間領域。

 この季節は、更に価値を感じさせてくれるのです。

文責:守谷 昌紀

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