カテゴリー別アーカイブ: C38 「千葉の家」

「千葉の家」-2-関東と関西で違う地鎮祭

先週の土曜日、地鎮祭が執り行われました。

残念ながら、私はスケジュールが合わず……全て施工会社の方へお願いすることになりました。あの掛け声をかけられず残念です。

何とか雨が降る前につつがなく終了したと連絡があったのです。

この4年程のあいだに、関東圏の仕事は3件目になりました。色々な国、地域で仕事がしたいと思っているので、とても嬉しいことです。

地鎮祭は関東と関西で違いがあります。

設計者の鎌入れ→クライアントとが砂山を堀り→施工者が鎮め物を埋める、という流れは同じですが、クライントの持つ道具が逆なのです。

大阪のクライアントがもつのは鋤(すき)。大きなスコップのような形状のものです。

ですが、「千葉の家」のクライアントが持つのは鍬(くわ)。このあたりの地域差は大変興味深いところです。

大阪からは距離にすると560km。移動には片道4時間半ほど掛かります。しかし、それを上回る刺激があるものです。

確認申請が下り次第の着工で、竣工は9月末の予定。暑い夏になりそうです。

文責:守谷 昌紀

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「千葉の家」-1-プロローグ

 2012年の8月下旬。千葉から電話を貰った。

 webサイトで当事務所を見かけて、とのこと。

 転勤により、様々な地域、国で暮らした結果、この地に家を建てたいという結論に至る。次は、どうすれば自分達の思い描いた家が建てられるかを模索することになった。

 そんな中、大阪の当事務所にも、2度足を運んでくれた。うち1回は車での来所。

 その帰りに、車のトラブルが起こった。原因は整備工場のケアレスミスだったが、幸いにも大事故には至らなかった。しかし、夕方に大阪をでて、家に着いたのは翌朝だった。

 「そんなこともあったねと、いつか笑い話になれば」と言えば歌詞のようだが、計画はゆっくり前進し、ようやく着工へとこぎつけた。

「リヴァプールは夢、柏は生活」とはクライアントの言葉。

 リヴァプールとは、イングランド・プレミアムリーグの名門チームを指し、柏は柏レイソルを指す。熱烈なサッカーファンなのだ。

 初めて敷地を見に行った際、多くの人が黄色いユニフォームを着てスタジムに向かう姿を見る。体感として、地域密着という言葉を理解できたのである。

 スティーブン・ジェラートらが所属するその名門チームのホームスタジアムがanfield。

 何度かこの地を訪れたクライアントは、今度建てる家はあんな外観にしたいと考えた。よって外観はそれらをモチーフにしている。街を愛する人が増えれば、その街は良くなる。その一助となるような家になればと思う。

 内部や、奥さんのこだわりにはまた追々。

文責:守谷 昌紀

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