尼崎園田えぐち内科・内視鏡クリニック
「尼崎園田えぐち内科・内視鏡クリニック」– 患者さんでなくても立ち寄ってほしい。曲面状の本棚があるクリニック –
「尼崎園田えぐち内科・内視鏡クリニック」
– 患者さんでなくても立ち寄ってほしい。曲面状の本棚があるクリニック –
「ビル診」とは、「ビル診療所」の略で、テナントビルなどで開業するクリニックのことを指す。
テナントを借りるので面積的な制約があるが、このクリニックは約80坪あり、「ビル診」としては広い面積を確保できた。2階までのアプローチに、エスカレーターがあるのも魅力である。
院長は、医師人生を3つに分けた時、最後の期間をどう働くかを考えた。その結果、3つのことを実現したいという考えに至る。
① 地域の方の健康を生涯管理できる、かかりつけ医になる ② 訪問診療の充実 ③ 専門性を活かした予防医療
その上で、患者さんでなくても気軽に立ち寄って貰えるクリニックを実現したいと考えた。そのための装置が、待合室にある曲面状の本棚と、カーブを描くカウンターである。
蔵書は全てを寄贈でと考えているが、開院時には関わりのある方から、結構な数が集まった。地域との関わりが増すにしたがって、少しずつ増えていけば良いと思う。
待合室は天井高さが2.9mある50畳程の空間で、本棚は半径5.5mの円を描くように13mに渡って配置した。対を成すように、その裏側にはカウンターがある。
例えば学生が、コミックを読みに来たり、このカウンターで受験勉強をしてくれたら嬉しいと、院長は思っている。話すのが大好きなので、色々な悩み相談にも乗ってあげたいとも。
お子さんと絵本を読みに来てくれるだけでも、好きな歴史小説を読みに来るだけでも嬉しいので、少しでも長く居て貰えるよう、それぞれの椅子は座り心地優先で厳選したものだ。
それらの理由は、総合病院で勤めている時の経験からくる。やはり、病気になってからしか会うことができなかったことが大きかったそうだ。
元気な時から知っていれば、その時との違いをまず感じることができる。もし病気になったらなら治療し、更に通院できなくなったら訪問診療。最期の時も、できればご自宅で迎えさせてあげたい。
真の意味での、「健康を生涯管理できる、かかりつけ医」であるために独立開業を選んだのだ。
専門は、膵臓・胆道、胃や大腸の内視鏡で、特に発見された時には予後が厳しいことが多い膵臓がん・胆道がんを、超音波内視鏡を使っての早期発見に尽力してこられた。
最先端の医療機器と経験を活かし、高度な医療を地域に落とし込んでいきたいと考えている。
そのため、診察室、前処置室、内視鏡室、リカバリールームと多くの空間が必要となり、複雑な医療動線を解決できるよう、プランには腐心した。また、治療の過程で、下剤を服用する機会もあるので、プレミアムルームという、個室付のトイレも備えている。
このクリニックが、地域の方々の交流の場となればという院長の思いを具現化したのが「尼崎園田えぐち内科・内視鏡クリニック」。水を飲むだけでもよいので、是非気軽に立ち寄って頂ければと思う。
2023年の秋にはじめて院長とお会いした際の印象は「ずっと元気」。プレゼンテーション時には「えぐちずっと元気クリニック」という名称も合わせて提案した。
その名称は採用されなかったが、一度院長に会って頂ければ、多くの人が納得してくれるのではと思う。
Data
所在地 | 「尼崎園田えぐち内科・内視鏡クリニック」 兵庫県尼崎市東園田町5丁目140-1 共栄園田駅前ビル2階(1階はツルハドラッグ) |
---|---|
構造 | RC造 8階建て 一部改修 |
竣工 | 2024年9月竣工 |
延床面積 | 265.93 ㎡(80.44坪) |
---|---|
建築費用 | 5000万円台 |