VOICE – 伊東内科クリニック –
1年後の感想 – 伊東内科クリニック –
2011年7月 伊東内科クリニック 伊東院長より
建物を使われている人数をお願いします。
私を含め現在7名の職員+患者さん
(2階住居部分は2名)
建物が完成して何年になりましたか?
9ヶ月
実際に生活されて(使われて)、良かった点はどこですか?
・天井高にしたこと、光庭をもうけたこと、白を基調にしたことで、明るく上品で、実際よりも広々とした空間となりました。
・光庭のイロハモミジも季節によって様相を変えるので、建物の中に自然の季節感があってよかったです。
反対に問題点や、こうしておけば良かったと思う点はどこですか?
今回は診療所という仕事場の建築を依頼したので、その使い勝手、動線等については打ち合わせを何度も重ねたこともあり、結果として満足いくものが出来たと思っております。
綿密な減額リストを作成していただき、自分の予算が許す条件まで絞り込む作業は、夢を形にするために、大変ではありますが非常に理にかなった作業でした。
ただ、建物の素材等の選択については、減額の優先順位などはわからず、それが最終的にどういった違いを生むかということは、建物が出来上がるまでわからないわけで、施主ではあるものの、そういった判断にまで自分が関与したという責任の様なものを感じました。
訪れた方々の感想はいかがですか?
既存のクリニックにはあまりないデザインなので、初めて来られた方は驚かれます。
また皆さんから一様に「綺麗なクリニック」だとお褒めの言葉をいただきます。
入り口で土足のまま入って良いのかと躊躇されることがよくあります(笑)。
設計の過程、または暮らされて(使われて)、印象に残っていることなどあればお願いします。
当時私はペルーのリマで仕事をしておりました。施主が海外に在住しながら設計を進めていくという、本当に無理なお願いを受けていただき大変感謝しております。
長い間の夢でもあった自分のクリニックを作るという決断はしたものの、既存の設計案に何か物足りないものを感じ、あれこれ悩んでいたところで守谷さんと出会いました。
一時帰国の間に話を決める必要があったので、無理をお願いしてわずか1週間ほどの間に建築コンセプトと模型を提示していただきました。それを見たときの感動は今も忘れられません。その時から不安だらけであった建築計画が胸躍る楽しい作業となりました。
14時間の時差を越えて、いつも日本の午前10時、ペルーの夜8時から、スカイプとウエブカメラを利用して、顔をつきあわせての打ち合わせでした。
建物については細かいところまで本当によく打ち合わせをしましたし、光庭のイロハモミジやおもてのオリーブの木も、守谷さんに古川庭樹園さんの山まで連れて行っていただき、自分達で実際に見て選びました。こういったことから建物だけでなく、木にいたるまで非常に愛着があります。これから年月を経てどのように変わっていくのかが楽しみですし、クリニックとして多くの方々に愛される建物になって欲しいと思います。
その他、ご意見等ありましたら、お願いします。
今後も胸躍るような建物を造り続けていって欲しいと思います。