「没頭できる家」– 半地下の音楽室とキャンプ場がある家 –
「没頭できる家」
– 半地下の音楽室とキャンプ場がある家 –
ご夫妻は、ライブ演奏のあるレストランで知り合った。それぞれが、キーボード、ギター、ドラム、パーカッションを演奏できる。
その時の仲間が集まった時に、セッションできる音楽室があれば……
これが建て替え計画において、大きなテーマになった。
コロナ下の社会となり、なかなか友人たちとも集まり難い。家族と友人たちで気軽にBBQができるアウトドアリビングも希望のひとつだった。
音楽室を半地下としたのは、視線のつながりを重視したのと、完全地下だとコストが上がるから。半地下としたおかげで、バルコニーから1段下がった、面白い外部空間が生まれた。
外壁を高めに立ち上げることでプライバシーを保ち、キャンプ場とすることにしたのである。
妻が育った、大阪南部に位置する敷地は、数万年から数千年前に離水した台地で、地盤は非常に良好。ただ、埋蔵文化財包蔵地域に指定されていた。
試掘で遺跡が発見され、発掘調査となる。江戸時代の井戸跡や、1500年程前に人が暮らした痕跡が現れ、弥生時代、古墳時代の土器も見つかったのである。太古から大変住みやすい地域だったのだ。
「没頭できる家」という名前は、育ち盛りの男の子3人が、この家で何かに没頭してくれたら……という願いが込められている。
加えて、裏コンセプトは「妻がご機嫌な家」。
キッチンとその裏にあるパントリーのドアから、直接荷物を運びこめるプランとした。また、地域柄、収穫したばかりの野菜を洗える、外部流しも備えた。想像の通り、大変家族思いの夫なのだ。
コンパクトで金額も抑え目な点も、世の若いご家族にも、夢と希望を与えてくれるのではと思っている。
クライアントの声
「没頭できる家」に住んで1年後の感想です。 数年前にハウスメーカーに相談しましたが、思ったプランにならないことと、営業がしつこく、私達には合わないなと感じ、試しに建築設計事務所数社へ問い合わせしてみました。 その中で1番親身に対応して頂いた、アトリエmさんと打ち合わせをする事にしました。 レイアウトのイメージが既にあり、それを伝えたところ、素人の案でもできる限り再現して下さり感銘を受けたので依頼させて頂きました。 イメージ合わせがしっかりできたので、打ち合わせもスムーズに進めることができ、現在は大満足の家で生活ができています。 半地下の音楽室は工事費の面から防音性の妥協も考えましたが、建設会社さんと予想以上のレベルを実現してくれました。 親だけでなく、子ども達が没頭出来ることを発見し、活用してくれれば素晴らしいなと思っています。
Data
所在地 | 大阪府 |
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構造 | 木造 2階建て 新築 |
竣工 | 2023年2月竣工 |
敷地面積 | 153.24 ㎡(46.36坪) |
延床面積 | 94.91 ㎡(28.71坪) |
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1階床面積 | 56.81 ㎡(17.19坪) |
2階床面積 | 37.10 ㎡(11.53坪) |
建築費用 | 3236万円 |