梅、桃、桜

 朝通るジョギングコースは紅に白にと満開です。

 3年位前からここを通っているのですが”遅い梅か、早咲きの桜かな”と思っていました。

 昨朝、良く見てみると、やはり感じが違うので調べてみました。正解は桃。恥ずかしながら今の今まで、桃の花を知らなかったのです。

 足元に綿が弾けるように咲いているのはユキヤナギ。こちらは間違いないと思います。

 梅、桃、桜。つぎ桜。

父の流儀

 ウチの子供が引きずっているのは、手製のバットです。

 2週間ほど前に実家へ寄った時の事。”これでボール打って見る?”と父が取り出して来ました。手頃な廃材があったで削りだしてみたそうです。1本目は今のより長かったので、これで2本目。孫の為だったらなんだって出来るのです。

 ちょっとグリップが太い感はありますが、前作よりフォルムがそれらしくなっています。妻も痛く感動していました。

 父は岡山の高校を出ると大阪で就職します。二十才をいくつか過ぎた頃、ガラス屋を始めました。大阪は万博景気に湧いていたとはいえ、いきなり繁盛する程甘くは無かったようです。時間が

 ある時は、店の棚、テレビを置く台等など、大概のものは自分で作っていました。

 トラックの荷台にガラスを載せる専用の台を”ウマ”と言いますが、これも大工だった祖父の手作りでした。そんな中に育ったので”要るものは作る”という考え方は私のベースにもあると思います。

 今は何でも買うほうが安い時代です。子供にも”自分で作るなんて面倒くさいしかっこ悪い”と思う時が来るでしょう。私がそうだったように。それでも自分がお祖父ちゃんになった時、バットを削っているような気がします。

裏技のある食卓

 今週は、週明けのプレゼンへ向けて事務所内での作業が続きます。時間はどんどん過ぎて行きますが、取り立てて書く事も起こらなかったので、テレビの話を少し。

 捏造問題で情報番組の放送倫理が問われる中”伊東家の食卓”という番組が終わるそうです。二、三度目みかけた程度の私でも”裏技”というフレーズは聞き知っています。一般視聴者から送られてくる、普通は気付かない”裏技”が紹介される番組です。(だと思います)

 出所は多分この番組で、良く使わせて貰っているものが2つあります。

①野外に出掛ける際、ペットボトルに水を凍らせておけば、氷として、解ければ水として使えて一石二鳥。しかし元に入っていた飲料の匂いは気になります。そんな時、いっぱいまで水を入れて一晩置いておくと、匂いも味も残らないのです。やってみるまでは”ちょっとましになるくらいだろう”と思っていましたが、大体は完全に消えてしまいます。

②野外へビールを持って行く時、クーラーに入りきらない事や、入っても冷えが悪い事が有ります。そんな時は深めのボール等に氷を敷き詰めて中でクルクル回せば、あっと言う間に、キンキンに冷えたビールへ。

 何処にでもあるもので、驚く程の効果が出るワザ。それを毎週伝えるのですから支持されるはずです。それが10年続くほど投稿され続けたのは驚きです。

 裏と言う位ですから、限りはあるでしょう。伝える事が無くなれば止める。倫理も何も当たり前のはず。なのに何か潔い印象を受けるのは先の事件があったからでしょうか。 

動物園って

 先週末は、和歌山県の南紀白浜アドベンチャーワールドに行ってきました。子供が退屈しないで、大人も楽しめる所と言うと限られてきます。動物園はこの冬3回目。

 初めて訪れたのですが、ワイルドキングダム探検隊というツアーに参加してみました。”開園前の動物たちの姿が見れるのでお勧め”と聞いていたのです。私達は肉食、草食動物が真近で見られる《サファリコース》に参加しました。

 夜の間飼育小屋にいる動物達は、朝屋外へ放たれるのを待ちかねています。普段はノッシノッシのシロサイも軽やかな足取りで駆けて行きました。

 ライオンもサファリバスの近くまで。

 感激したのはゾウ。巨体を揺らしながら屋外に駆けでると、良く響く泣き声で”パオーン”と一声を上げるのです。

 エサをあげられるのですが、長い鼻でニンジンを掴む時”シュー”という吸い込み音は掃除機のよう。触るとザラザラはしていますが、意外と柔らかなものでした。

 本当に優しい目をしています。

 このツアーは開園前なので8:40amに集合です。お隣にはパンダが見れる《ふれあいコース》に参加するご夫婦が。笑ってはいけませんが、この帽子でソワソワしている姿を見ると”動物園って素敵”って思ってしまうのです。

 前日は北隣の田辺市のホテルに泊まっていました。ここには何度か来ましたが、やっと太平洋に沈む夕陽を見れました。

 日没時刻は調べていたので30分前からバルコニーに座っていました。漁船が前を横切るのを見ているだけでもため息をつきたくなります。

 実は知人から”日記に書いてた温泉を予約したよ”とメールがありました。”良く書きすぎたかな”という気持ちが無いではありませんが、”良かった”を共有出来るのは嬉しい限りです。これからも誇大表現禁止でいきますので、宜しくお願い致します。

帝王を聞き入れなかった父

 さらっと読めて、とても面白かったので一冊紹介します。

 『天才は親が作る』 吉井妙子 著 (文藝春秋)

 アスリート自身ではなく、その家族のインタビューを中心に構成されているノンフィクションです。アスリートは、松坂大輔、イチロー、清水宏保、里谷多英、丸山茂樹、杉山愛、加藤陽一、武双山、井口資仁、川口能活の10人。

 人並みに子供の将来には夢を見ますが”なんとかトップアスリートに!”と思っている訳ではありません。

 しかし、強靭な体と精神力を培った過程には興味があります。家族が語る話は大変興味深いものでした。

 ほとんどの家はごく普通の家庭です。その辺りに焦点をあてた本とも言えますが、特別裕福で幼い頃から英才教育されていた訳では無いのです。

 その中で、世界のトップレベルまでたどり着いた共通点は、親が子供を良く見ている事に尽きると感じました。

 イチローの父は、小学3年から6年までは毎日一緒に練習し、高校卒業まで欠かさず練習を見に行きます。中学生の時、イチローは監督からバッティングフォームを矯正する指導を受けます。

 二人でフォームを創り上げてきた父は”バッティングフォームだけは変えないように指導していただけませんか”と監督に願い出ます。

 プロに行ってからも、同じ場面はやってきますが、今度は自らそれを拒否します。その結果2軍に落とされたりもしましたが、聞き入れていれば現在は無かったかもしれません。

 アマチュア時代から輝かしい実績を残していた、プロゴルファー丸山茂樹。中学生の頃”帝王”ジャック・ニクラウスに直接指導を受ける機会を持ちます。

 そこで非力さを補う為、父が考えたストロンググリップを直すよう言われるのです。ところが”天才の言葉はそのまま受け取ってはいけない”という父の信念のもと、それを拒否するのです。

 二人の父はその道のプロではありません。成功者の言う事を聞かないほうが良いとは思いませんが”一番見ているのは自分だ”という信念が行動の源なのだと思います。それは愛情の深さと言い換えてもよいかもしれません。

月ヶ瀬梅林

 梅が五分咲きと言うので、日曜日の昼から奈良県月ヶ瀬村へ行ってきました。大阪からは西名阪、名阪国道と乗り継いで1時間ほどです。

 梅は月ヶ瀬ダムの湖畔や、村一帯に植えられていますが、役場近くの梅林は雰囲気があります。こじんまりした街には土産屋さんもあり、散策するにも丁度良い大きさ。名勝とある石柱脇から小道を登って行くと、急に視界が開けてきます。

 山肌には紅、白の梅が一面に植わっています。満開時は吉野の千本桜にも勝るとも劣らない景色・・・・・・のはず。五分咲きとは言え、山の頂き付近からダム湖を見下ろす梅は絶景でした。

 昨年の梅は大阪城公園へ行きましたが、自然の中はやはり良いものです。満開は来週末くらいでしょうか。

 混雑を避けて早めに来たのですが、来年は満開を見ることにします。さて、月ヶ瀬か大阪城か和歌山の南部か・・・・・・

暗くないニュース 

 目にした人も多いかもしれませんが、夢のあるニュースでした。ちょっと時間が経ってしまいましたが以下は記事の抜粋です。

[2007/2/6] イタリア北部のマントバ近郊で、5000─6000年前に埋葬されたとみられる抱き合った男女の遺骨が見つかった。発掘調査チームの責任者、エレナ・メノッティ氏は、「これまで新石器時代に2人一緒に埋葬された例はもちろん、こんな風に抱き合った形で発見されたことはなく、驚くべきケースだ」と語った。
同氏によると、埋葬されていた2人は男女にほぼ間違いなく、彼らの歯がほとんど原型のまま磨耗もしていないことから、未確認ではあるが若くして死亡したとみられるとの見解を示した。
同氏はまた、ロイターに対し「遺骨を発見した時、われわれ全員がとても興奮しました。私はこの仕事を25年間続けており、ポンペイをはじめあらゆる有名な遺跡の発掘に携わりましたが、これほど感動したことはなかった」と述べ、今回の発見がこれまでの発掘をしのぐほどの特別なケースだと説明した。

 ”歯で年齢がわかんるンだな。亡くなる寸前まで抱き合っていた訳か・・・・・・事故に巻き込まれたのか、権力者に背いた罰なのか・・・・・・”

 空想は無限に広がります。

 ガイコツに美男も美女もないけれど、イメージは何故かそうでも無いのです。

コミュニティープラザ平野で

 先週末に長男のお遊戯会がありました。会場は大阪市平野区長吉出戸にある区民ホール。愛称コミュニティープラザ平野は大阪の重鎮、出江寛氏の設計です。

 氏は現代の材料を使って日本の美を追求しており、この建物は近隣の町屋をモチーフにしたとの事。鉄筋コンクリート打放しに瓦屋根という公共建築なのです。

 ホールにはいると、三角に切り取られた南の開口から、光が差し込んできます。天井にはスレートの波板仕上。工場の屋根に良く使われる材料と言えば伝わるでしょうか。安価な素材に思いを込める。その思想を私も尊敬しています。

 お遊戯会のほうは、出演時間5分程。無事自分の役割をこなしてくれました。衣装に苦心していた妻は、とても喜んでいました。

 運動会の件があったので、結構心配していたのです。

 しかし今回は片肌脱いで熱演してくれました。

香川 岡山 大阪

 月曜日の続きです。前日の日曜日は、香川県まんのう町にあるみかど温泉に泊まっていました。徳島との県境にあり、川沿いの景色はなかなかのものです。

 お湯は白濁して、雰囲気もあります。しかし秘境の湯と言うより、地元の人が仕事帰りに、といった感じ。料金も入浴のみ600円、宿泊は二食付きで7000円と安いのです。流石に部屋は大きくありませんが、食事はかなり良かったです。

 刺身、天ぷらに小鉢も色々。特に味噌風味のぼたん鍋は格別でした。父母、弟、私の家族と、一行は大満足。

 そんな宿には、何故かてんとう虫が・・・・・・

 翌朝は宿を後に北上です。西に望むのは金毘羅さん。またの名を象頭山。象が伏せている姿なのです。

 瀬戸大橋を渡ると、岡山県倉敷市。今度は90歳になる父方の祖母のもとへ向いました。足こそやや不安がありますが、昼ご飯は一人前を平らげました。

 祖母は何十年も前に、胃をほとんど切り取っています。それを考えると、とても元気です。

 その後は、妻の友人宅へ。岡山市までは倉敷から40分程。年に一度会うかどうかですが、奥さん同士はずっとお喋りしていました。

 ご主人を含めて3人は同じ職場だった事もあり、元同僚、育児と話題には事欠かないよう。のんびりとした午後でした。

 夕方になったので、そろそろ大阪へ向う事に。高速に乗ると渋滞25kmの表示。止まっているよりは、裏道を探しているほうが好きなので早速地図を見て思案しました。途中の三木市で高速を降り、新神戸トンネルまで地道を走り、神戸港まで抜けました。最後は阪神高速の湾岸線。

 裏道が早いかは別問題です。しかし、偶然目にした海から見る神戸の夜景は、ため息が出るほどでした。そんなこんなで9:30pm自宅着。瀬戸内海ぐるり旅は終わりました。この日は風呂に入ってバタンキュー。

橋、橋、お祖母ちゃん

 今日は連休の2日目。

 母の里、香川県のまんのう町に来ています。

 昨日は久し振りに祖母と会いました。

 今から瀬戸大橋を渡って、父の里、岡山へと向います。

 祖母に会い、祖父の墓に参る旅。

 明石、鳴門、瀬戸大橋の3つが揃って可能になりました。

 写真は明石大橋です。

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