MONSTER

 久し振りに漫画を読みました。10年振りくらいでしょうか。タイトルは浦沢直樹の『MONSTER』。『YAWARA!』『MASTERキートン』等が代表作のようです。

『MONSTER』はビッグコミックオリジナルに1994年から2001年まで掲載された浦沢直樹の本格ミステリ漫画。単行本は全18巻が出版され、累計2000万部以上を売り上げた。『ウィキペディア(Wikipedia)』より

 あるテレビ番組で、作者が語る姿を見ました。何と言うか、創り手のミステリアスな部分と、正面から取り組んでいる苦悩が、ビリビリ伝わって来たのです。
 これは読んでみようと、本屋に行くと1冊509円。全18巻揃えると9千円ちょっとになるので古本にしました。値段は1冊50円~350円とバラバラ。読み始めると”恐ろしくも先を知りたい”という感じで、完読するのに一週間は掛かりませんでした。

story 1986年、西ドイツの病院に頭を銃で撃たれた少年が搬送されてくる。日本人外科医のDr.テンマは天才的な腕で双子の兄だった彼の命を救う。10年後、次から次へと起こる奇怪な殺人事件が、その少年と繋がっている事が分かってくる。東西冷戦時代のひずみが生み落とした怪物をDr.テンマ、双子の妹、様々な人物が追う……。

 私のイメージにある漫画とは全く異なる物でした。ストーリーには伏線が張り巡らされ、複雑に絡み合ってきます。登場人物の描写も緻密で個性豊か。残酷な暴力シーンも多く有りますが、展開に過剰な演出はありません。言うなれば、映画の面白さを、小説の長さで体感したよう。単純にスカッと、と言う話ではありませんが、2千部売れた事は十分頷けます。迫力があるのです。
 漫画、映画に関わらず宮崎駿をはじめとする”ジャパニメーション”は海外でも評価を受け、価値の高い輸出品でもあります。多くの才能が、チャンスを掴みにくい小説家などから、漫画家へ流れていると聞いた事もあります。
 
 漫画(アニメ)は日本の文化だと思います。しかし、電車の中ではそれを開け辛い気もします。これは世代の問題なのでしょうか。それとも漫画に対するに認識が古いのでしょうか……。
 これだけ面白いと、若い世代が文字の羅列から離れて行くのは解る気がします。しかし私は文字党。

釣りの好き嫌い

 週末は、奈良県の山上湖に行っていました。大阪からは桜で有名な吉野村を経由し、国道169号線を南下すること60km。2時間半くらいの道程です。

 奈良県下北山村にある池原ダム湖は、大台ケ原水系の上流域にあり、水は澄み、緑の深い湖です。

 ここで釣りをするのを、一番の楽しみにしているのですが、訪れるのは一年振りになりました。

 この日はポカポカ陽気で、湖に浮いていると眠たくなってきます。朝が早かった事もあり、船上で都合3時間も昼寝していました。なので釣果のほうは1匹で、夕方を向かえてしまいました。

 釣りの好きな人、嫌いな人、興味の無い人と分けたとします。嫌いな人の問いに、こういうのが有ります。”よくのんびり待ってられるナ”。

 釣り好きからすれば、これは違います。”今、魚がルアー(エサ)を見ているかも。今、喰いつこうとしているかも”という時間の連続なので、のんびり待っているのでは無いのです。むしろずっとワクワクしているのです。まあ妄想ですが。

 とは言え、釣り好きにも限界はあり、本当に延々と釣れない時は、大自然に抱かれて昼寝します。

連休後半 南紀よいとこ その2

 前回の5/7(月)の続きです。

 ゴールデンウィークも最終日の5/6(日)は南紀白浜アドベンチャーワールドへ。

 生憎の雨でしたが、前回も参加した開園前のイベント、ワイルドキングダム探検隊に参加しました。今回はふれあいコース。

 初めはリスザルとのふれあい。肩や腕に乗ってくるのですが、ウチの子供は固まっていました。

 はたと見ると飼育スタッフの手には無数の絆創膏が……親としては不安が残る所です。

 園内では昨年末に生れた、パンダの赤ちゃんが一番の人気者。双子がじゃれあう姿は、なんとも愛らしいのです。

 この後、お父さんパンダへリンゴをあげにバックヤードへ。このツアーは多分外れなしです。

 早朝ツアーが終わると、開園時間の9:00am。まずはアシカショーへ。コミカルな芝居仕立てで、結構笑わせて貰いました。

 しかし一番感激したのは、ボス役のアシカ君。客前に出ること20年!もうベテラン芸人の域なのです。

 続いて、イルカショーの会場へ。オープニングからいきなり惹きこまれました。

 荘厳な音楽と共にスモークが焚かれると、その中から人の上半身が滑るように移動してくるのです。

 スモークが晴れると、イルカに乗っていたのが分かります。ショーはイルカがジャンプしたり輪をくぐったり。

 極めつけはシッポで水面の上を立って走るのです。想像出来るでしょうか?

 コロッセウムのような会場の海を望む開放感。音楽やマルチビジョンでの演出。最後の一斉ジャンプの迫力と、言葉では伝え難い事ばかりです。機会があれば、是非ライブで見られる事をお勧めします。

 祭りの後のような余韻に浸りながら考えていました。

 子供ができ、動物園に行くようになりました。それぞれに可愛いとは思いますが、柵の中で暮らすことはやはり人の都合で、良い事とは思いません。

 ただ、イルカの1頭は開園した29年前からショーに出ているそうです。勿論、海で暮らすのが一番ですが、一緒に出演するスタッフは、この時期でも冷たいであろう水中へ入り、素手でイルカを撫でていました。それはショーの合間も、ショーが終わってからも。その姿は愛情に溢れ、人同士でもなかなか無いような濃密な関係に見えたのです。

 芸を見せるという感じではなく、イルカと人が何処まで分かり合えるかを見せて貰ったような……。上手く言えませんが、凄く良いものを見れた気がしました。こんな姿が子供に見て貰いたいものなのかな、とも。

 近頃、事務所を始めての11年間。いろいろ有ったなと、思っていたのですが、恥ずかしくなりました。アシカ20年、イルカ29年。どんな年月も日々の積み重ね以外にはありません。コツコツ頑張ろうと思います。やっぱり良いものを見せて貰いました。

 随分長くなってしまったので、南紀の良さについてはまたの機会に。

 ついでに豆知識-スタッフにパンダについて教えて貰いました。パンダは元々肉食だったそうです。しかし200万年前の氷河期を生き延びる為、中国北部に豊富だった笹を食べるようになります。

 当時からほとんど進化しておらず生きた化石だとか。あの色合いは、岩と雪の保護色で、目の周りが黒いのは急所を分かり難くする為。あの模様は必然だった訳です。大分謎が解けました。

連休後半 南紀よいとこ その1

 ついにゴールデンウィークも終わりました。私達は4日から6日の金、土、日を、和歌山の南紀田辺で過ごしました。4日も渋滞の予想が出ていたので、朝の5時過ぎに大阪を出発。阪和道、国道42号線を南下すること155km。7時には田辺市に入りました。

 天気は晴れ。朝食を外で食べるのに、扇ヶ浜と言う砂浜に出ました。砂はきめ細やかで、まずは裸足で散歩。子供の好奇心は際限ないので、波打ち際を何十往復もする事に。


 

 

 

 今回は家族と過ごす時間を最優先、と思っていたのですが、海を前にすると……。妻に”ちょっと見といて”と、釣りの準備を始めました。なんとかキスとチャリコ(マダイの子供)を1匹ずつ。

 昼過ぎにはホテルに到着。2日間泊まる部屋は16階で、眺めは最高です。遠くに見えるのは白浜の温泉街。眼下には、潮が引くと田辺湾特有のなだらかな礒が現れます。

 夕方には、子供を連れて前の礒へ。潮溜まりにいるヤドカリを取っては放り投げたり、カラス貝をむしったり、ご機嫌で遊んでいました。

 初めのうちは賢く遊んでいたのですが、一旦靴が濡れるとバシャバシャと水遊びを始めました。ズボンも脱がせると機嫌は最高調で、延々と水を踏みつけていました。

 5日(土)はホテルでゆっくり過ごして、翌6日(日)は前回の3月に続いて南紀白浜アドベンチャーワールドへ。

 あいにくの雨だったのですが、パンダの赤ちゃん、アシカショー、イルカショーと断然上回る楽しさでした。

 それを書くつもりが、話が長くなったので続きは木曜日に。今日も気持ちの良い朝になりました。今から切り替えて仕事、仕事。

センセイの悲哀

 ゴールデンウィークもいよいよ後半です。天気が悪かったのは5/1(火)の平日だけで、今日も朝から快晴です。

blog_import_5417b628dfe79

 日の出も本当に早くなりました。5時半には生駒の山並みからすっかり離れていました。

 鯉のぼりも残りの時間を惜しんで泳ぎます。

 明後日は子供の日。長男も2歳を過ぎていろんな事を喋るようになりました。自分の欲求だけでなく、回りとの関係も考えて。

 保育所の先生にかまって欲しい時は”センセイ、かわいいなア”と言うらしいのです。妻が迎えに行った時”センセイそんなこと、言われたことないわア!”と答えていたそうです。笑って良いのやら。少々の悲哀を感じました。

 保育士の仕事は本当に大変だと思います。

 ♪大阪にはうまいものがいっぱいあるんやで~。たこ焼き、お好み焼き~……。ようお越しよし、グリコ!♪

 と良く分からない歌も習って来ます。相手は話が分かるようで分からない子供。いつもお疲れさまです。この連休はゆっくり休んで下さい。

朝9時半公園 夕方5時お寿司

 ついにゴールデンウィークが始まりました。今年は天気に恵まれそうです。

 昨日も晴れだったので、子供と近所の公園へ。普段出来ていないので、点数稼ぎに勤めます。

 早目だからか、皆出掛けたからなのか、園内は閑散としていました。

 普段、そうはいかない滑り台も独占。ちょっとルール違反ですが反対から何度も何度も駆け上がっていきました。

 夕方5時には、妻の友人宅へ。子供の誕生日が2日違いで、産婦人科からのお付き合いなのです。

 お母さん同士は、子育てを中心に話の花が咲いていました。私はご主人とお寿司、お造りをアテに 、ビール、焼酎と杯を重ねます。

 すっかり御機嫌でそろそろと言うと、御代を受け取ってくれないのです。奥さんが”主人が今月は良く残業してくれたので”となんとも泣かせる台詞。なら、来月はわが家に来て貰うという約束をして、おいとましました。

 何年か前、ある方と食事に行った時、せめて半分は払いたいと粘る私に”好意を受け取るのも勉強”と言ってくれた人がいます。元々おごって貰うのは大嫌いですが、借りを作らないことに執着しすぎる事にも気付かされました。それ以来、好意はあり難く受け取って、違う形でお返しするようにしました。

 来月末の献立を考えています。私が一番自信を持っているのは”焼き飯”なのですが、お酒が好きなご主人にはもうひとつかもしれません。

 屋外で作れば、大抵の料理は美味しいと言ってくれるのですが今回は家の中。最終的には妻頼みになりそうです。

深日と加太

 深日と書いて”ふけ”。大阪府南端にある港町です。

 中学生の頃、南海電車に乗って良く釣りに行きました。淡路島への航路があり、釣り客とで結構な賑わいでした。

 先週の日曜日は雨が降っていたので、大阪湾沿いをドライブに出ました。南を向いて走っていると、お昼頃ちょうど深日辺りだったので寄ってみました。

 なんとなく記憶に残る食堂がありました。”いい感じ”に見えたので入ってみると、どことなく活気は無し。

 タコの刺身は¥250。安く、美味しかったのですが、フェリー乗り場が泉佐野に変わったようで、辺りはすっかり寂れていました。

 そのまま海沿いを南下し、和歌山県の北端、加太(かだ)を目指します。海を見下ろす眺めの良い道路があったはず……。入り口に着くと、門ができ閉鎖されていました。

 仕方なく高台の紀州加太国民休暇村へ。ロビーから友ケ島を眺めて来ました。帰りには物凄いスケールのイオンりんくう泉南ショッピングセンターでお買い物。

 帰って父に聞くと海岸道路は”峠を走る暴走族が多く閉鎖されたらしい”と。深日港と何の関係も無いのですが、なんとなく寂しい日曜日に。

 しかし今日は気持ちの良い朝になりました。そして今週末からはついにゴールデンウィーク。日本中から”もうひと頑張り”と聞こえてきそうです。

竹の子

 先週の金曜日、事務所に友人が遊びに来ました。その時頂いたのが竹の子。彼は京都市西京区桂坂に住み、朝掘り、土付きを持って来てくれました。

 ”ちょっとでも早く茹でたほうが美味しい”と、ヌカなど有りませんがその場で下ごしらえをしてくれました。

 30分位茹で、冷めるまで置いておきます。茹でている間も、アクらしき物はほとんど出ません。

 そのまま少し食べると、竹の子がこれ程美味しいものとは……。硬すぎずに食感はシャキッと、えぐみ等は全く有りません。色は乳白色で、香りも甘く、味はどちらかと言うと栗に近い感じ。家
ではワサビ醤油で食べましたが、これもかなりいけました。

 聞けば、京都の大枝塚原や乙訓は竹の子の名産地。京野菜の一つと言えるようです。手間ひま掛けて育てるのでしょうが、何故京都の野菜は美味しいのでしょう。やはり土が違うのでしょうか。伊達に長らく、首都をやっていない訳です。

 ひと時食卓は春の京都に。

帯を見てみる

良く見るサイトに、構成作家、高須光聖氏のブログがあります。

 ダウンタウンの幼馴染みでブレーン。今や売れっ子放送作家の彼が、エッセイを出版しました。尼崎での幼少時代を書いたという「あまりかん」。私は読んでいませんが、結構売れているそうです。帯のコメントもそうそうたる3人。

 大御所と言って良い作家・村上龍に続く2人に、思わず笑ってしまいました。

松本人志 -笑える!泣ける!「読んでないけど」-
浜田雅功 -「誰にも読まれませんように」-

 流石芸人。

和歌浦 -わかのうら-

 髪を切りに行くと和歌山マリーナシティー内にあるポルト・ヨーロッパの入場券を貰いました。

 ヨーロッパの街並みを再現したテーマパーク。和歌山マリーナシティ内には他にも、産直市場、温泉、釣り公園等があります。

 大阪からは車で1時間弱。まずはポルトヨーロッパへ。

 作り物ではありますがパティオや路地に入ると、ちょっとした旅行気分です。妻曰く”ああ、旅行に出掛けたい!”。

 本来なら入場料は大人1,400円。遊園地エリアが併設されていますが、そちらに行かないと子供にはちょっと物足りないかもしれません。

 昼食はすぐ隣の黒潮市場で。その場でバーベキューの材料を買い、海辺のテラスで焼きながら食べられるというのが売りです。

 毎度の事ですが良い時間帯は凄い混雑でした。

 この辺り、和歌山市湾港部は和歌浦と呼ばれ、万葉集にも多くの歌が詠まれています。

和歌浦湾に突き出た白砂の砂洲は、山部赤人の歌にちなんで片男波海岸と名づけられたそうです。

和歌の浦 潮満ちくれば 潟をなみ 葦辺をさして 鶴(たず)鳴き渡る -山部赤人-

 水ぬるむ季節。片男波の干潟は潮干狩りで賑わっていました。

建築家がゲツモクに綴るブログ、動画。人、建築、街、自然・・・・・・ぜひご覧ください