タグ別アーカイブ: 家族写真

それでもやっぱり紙が好き‐2181‐

「年賀状を終わりにようと思います」というメッセージが入った年賀状が、今年も結構ありました。

反対に、アメリカから届いたエアメールもありました。

年賀状終いは、やはり85円への値上げの影響も大きそうです。

家族用、会社用を合わせると3万円を超えたので、それなりの額です。

エアメールにも、勿論返信したのですがこちらは140円。

逆に安く感じました。

我が家の年賀状は、表が子供達だけの写真。

裏が家族全員の写真という構成にして20年。

ということは長男が20歳になる年です。

年賀状終いに逆行するように、結構気合を入れて作っています。

昨年唯一の家族旅行は、お盆休みの南紀白浜行きですが、ほぼこのためだけに行きました。

印刷が赤転びしている点だけが少し残念ですが、概ね納得しています。

会社用の年賀状は、 「尼崎園田えぐち内科・内視鏡クリニック」の共用廊下からのカットにしました。

– 患者さんでなくても立ち寄ってほしい。曲面状の本棚があるクリニック –

というメッセージを伝えるには、この2カットが良いかなと思い選んだのです。

「本棚裏のカウンターで、受験勉強をしてくれたら嬉しい」というドクターは、日本広しと言えどもそうは居ないと思います。

本だけ読みにきて頂くのも大歓迎というコンセプトですが、その本も全て、江口院長の何かしら縁のある方からの寄贈で賄われています。

私も出来る限り寄贈したのですが、被ってしまった本がありました。

沢木耕太郎の「深夜特急」です。

真っ先に思い浮かんだのがこの本ですが、どちらかと言えば、私はクリニック側の人間なので、私の分を引き取ってきました。

しかし、同じ思いを持った人が居たことを嬉しく思ったのです。

これは昨年の年賀状ですが、皆の顔が若干こわばっています。

長男が東京の大学へ行ったので、家族写真を撮るタイミングはかなり限られてきます。

なのに、何のイメージも作れておらず、夏の帰省時に、急遽近所の公園で撮ったのです。

三脚を立て、タイマーで撮影していると、公園に居た人たちが「なんだ、この家族?」みたいな雰囲気になり、良い写真が撮れませんでした。

4人揃っての写真が撮れるのは、あと何回くらいかなと考えます。

それなら、毎年2カットくらいは良い表情の写真を撮れるよう、準備しようとなったのです。

もうひとつの候補だった、春先の仙台旅行は私だけキャンセル

南紀白浜行きもかなり怪しかったのですが、何とか参加できました。

本と年賀状。減少の一途をたどっているのはどうしようもありません。

それでも私は紙媒体が好きなのです。

太っても、少々毛が薄くなっても、ありのままの姿を伝えるつもりです。

誰も見たくないかもしれませんが。

■■■9月17日(火)「尼崎園田えぐち内科・内視鏡クリニック」開業■■■

■8月30日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋<リノベーション>」掲載

■2月14日『Best of Houzz 2024サービス賞』受賞

■1月29日発売『日本一わかりやすい 一戸建ての選び方がわかる本2024-25』「回遊できる家」掲載

始まりの地、南紀白浜‐2141‐

夏季休暇の最終日。8月18日(日)の朝、ハーヴェスト南紀田辺をチェックアウトして白浜へ向かいます。

ホテル川久の対岸を通って、白浜の中心街へ向かいます。

前回は遠景の写真でしたが、近くに来るとなお迫力があります。

ホテル建設時のオーナーは、高校の同級生のご両親でした。

自営で左官職人等をイタリアから呼び寄せて完成させています。

流石にその手跡は、遠目から見ても分かるから不思議です。

そして、ザ・白浜と言えば白良浜。

私的にはあまり興味がなく通過します。

家族写真の本命、円月島前に到着しました。

潮が引いており、真正面の磯に降りられました。

白浜まで来ると一気に南国ムードが漂います。

今年はこの地での写真で決まりかなと思います。

更に南下すると、三段壁。

洞窟までエレベーターで36m降ります。

いずれも家族で来ていますが、子供達は小さかったので一切覚えていないそう。

南海トラフ警戒の直後に、その真上にいるのはあまり褒められたものではないかもしれません。

しかし、そのプレートの動きがなければ、こういった景色は生まれないのです。

最終目的地は、南紀白浜アドベンチャーワールド。三段壁から車で10分程の距離です。

免許取りたての長男が練習したいと、前日に初心者マークを購入してきました。

ただ、なぜかボンネットには付かず、側面に貼ることになりました。

愛車が汗をかいているようにも見えます。若干緊張しているのでしょうか。

東京でも、友人たちとレンタカーでドライブしているそうで、思ったより運転できていました。

ただ、細やかなアクセルワークやブレーキングはこれからです。

レンタカーより大きいので、そこは運転が難しいはずですが、車高が高いので眺めはよいと言っていました。

無事到着。

合宿免許では、車庫入れの練習がほぼ無かったそうで、端っこの方で少し練習しました。

最近の車はカメラが付いていますが、それでもこれらは経験するしかありません。

イルカショー。

アニマルランド。

ケニア号に乗ってサファリ。

そしてパンダ。

2泊の家族写真の旅はこれで終了です。

ここ南紀白浜は「家族で47都道府県制覇」の旅の始まりの地でした。

2008年の5月、娘が生まれて3ヵ月で、4人での旅行は初めてでした。

それから日本全国、津々浦々を10年掛けて回ったのです。

目的達成から更に6年。

ホテルも少し古くなったなあと思っていまいたが、子供がこれだけ大きくなるのですから当たり前です。

16年振りに訪れたら、感慨深いものがあるかなと思っていました。しかし、懐かしくはありましたが、意外にそうでもなかったです。

それはそうかもしれません。

16年前、私達夫婦が子育てまっただ中だったように、子供達も青春まっただ中。感傷に浸っているような時期でもありません。

いろんな所へ行って、いろんな人と出会って、いろんな経験をして欲しいと思います。

家族写真の旅は、来年以降も誰かが家族を持つまでは続けたいと思います。

もし家族を持っても、一緒に行ってくれるならそれも更に嬉しいのですが。

■■■9月7日(土)、8日(日)10時から14時 「尼崎園田えぐち内科・内視鏡クリニック」 内覧会開催 ■■■

■■9月17日(火)「尼崎園田えぐち内科・内視鏡クリニック」オープン■■

■2月14日『Best of Houzz 2024サービス賞』受賞

■1月29日発売『日本一わかりやすい 一戸建ての選び方がわかる本2024-25』「回遊できる家」掲載

ワンチャン、家族写真は南紀田辺へ‐2140‐

8月15日(木)から18日(日)まで、夏季休暇としていました。

会社としては休みですが、私が休めるかは別問題です。

この春に予定していた仙台旅行も、仕事の恰好がつかず私だけキャンセルしました。直前まで、ギリギリの攻防が続きます。

何とか休めそうとなり、16日(金)の夜から南紀田辺へ向かったのです。

ハーヴェスト南紀田辺に泊まるのは10年振りくらいでしょうか。

義父母が会員で、子供が小さい時は本当に良く使わせてもらいました。

海沿いのロケーションで、眺めは最高です。

今回は1111号室。11階でした。

ホテルから直接は見えませんが、少し歩くと白浜の老舗ホテル、川久が見えます。

南紀田辺は、日本三古泉のひとつと言われる白浜から北に7kmくらいの位置にあります。

結婚してから20年、年賀状は家族写真としてきました。

昨年も何とか4人で撮ったのですが、東京の大学に行っている長男が帰省している時しかチャンスがありません。

皆が揃うタイミングで近所の公園で撮ったのですが、案の定いまいちで……

それで、今年は何とか旅行へ行って撮ろうとなったのです。

チャンスは今回限り。今風に言うなら「ワンチャン」です。

ただ2泊取っているので、2カ所で撮ることにしていました。

このホテル前の海岸でのカットは、風が強すぎて最終的にはボツ。

私のせいですが。

下の娘が生まれてからは、裏面に4人の写真、表面に兄妹の写真と決めているので、兄妹カットも一緒に撮影します。

2人で何かしらアイデアを出してくれるのです。

こちらは採用するかもしれません。

1日目のスケジュールは、写真撮影のみ。

それ以外の時間は、私は部屋で仕事、子供達は勝手に遊んでいました。

泳いだり、テニスをしたり、大学2回生と高校2年生ですが何とも仲が良いのです。

子供がこの歳になってくると、父親ができることはお金を出すことだけです。

普段は食べ放題の焼肉に行っているようなので、紀伊田辺駅前の焼き肉店「松島園」を予約しておきました。

久し振りに家族4人が揃っての食事です。

長男は、牛タン屋さんでバイトしているので、牛タン関係は上手に焼いてくれました。

4人でしっかり食べて3万円ちょっと。

味、金額とも十分満足の店でした。

ホテルに帰ってからは、娘のリクエストで花火。

オークワという和歌山に多いスーパーで購入しました。

旅先で地域のスーパーによるのも楽しみのひとつです。

夜もかなり風が吹いていましたが、何とか線香花火まで終えて予定終了です。

南海トラフ警戒の直後だったので、子供たちは多少緊張しているようでした。

来るときは来るし、来ない時は来ないのですから、毎日を大切に過ごせば良いと思っています。

2日目は次の木曜日に。

■■■9月7日(土)、8日(日)10時から14時 「尼崎園田えぐち内科・内視鏡クリニック」 内覧会開催 ■■■

■■9月17日(火)「尼崎園田えぐち内科・内視鏡クリニック」オープン■■

■2月14日『Best of Houzz 2024サービス賞』受賞

■1月29日発売『日本一わかりやすい 一戸建ての選び方がわかる本2024-25』「回遊できる家」掲載

建築家・守谷昌紀TV どこか懐かしい、ワクワクする写真スタジオ「あの森のOhana」【ルームツアー】

『建築家・守谷昌紀TV』 ■

■6月16日 『ESSE-online』「おいでよ House」掲載

■ 『ESSE-online』にコラム連載

10月11日「テレワーク時代の間取り」
9月18日「冷蔵庫の位置」
6月18日「シンボルツリー」
6月5日「擁壁のある土地」
4月11日「リビング学習」
2月27日「照明計画」
2月14日「屋根裏部屋」
2月1日「アウトドアリビング」
1月4日「土間収納」

■11月28日『homify』の特集記事に「回遊できる家<リノベーション>」掲載
■11月17日『homify』の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載

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何とか4人の年賀状を‐1964‐

日曜日は、雨予報から曇りへと、転々と天気予報が変わりました。

昼頃は何とか雲が切れそうだと分かり、その時刻を狙って奈良までやってきました。

登美ヶ丘にある、松伯(しょうはく)美術館です。

向かいには近鉄グループ中興の祖と言われる、佐伯勇の旧邸が建っています。

いずれも、巨匠・村野藤吾の設計です。

もう12月中旬ですが、年賀状用の家族写真が撮れておらず……

慌ててやってきたのです。

松伯美術館の外壁は、村野らしいレンガの使い方ですが、エントランスがなぜか宇宙的。

ちょっと奇抜すぎる感じがします。

空間構成はコンパクトにまとめられています。

ポストカード置きがかなり勿体ないですが、中庭を中心として、立体的に展示室が配置されたプランでした。

中庭は広すぎず、明るすぎず。

そこに面して、ミュージアムショップがあります。

天井は全面ガラスですが、建物に囲まれているので、直射日光が抑え込まれていました。

夏も見てみたいところですが、名人芸と言って良いと思います。

中庭にも出られ、池の中には金魚も泳いでいます。

できればゆっくり見てみたい建物でした。

子ども達もスケジュールが詰まっており、急いで家族写真を撮って美術館を後にしたのです。

今度は急いでレストラン探し。

幹線道路沿いにイタリアンを見つけました。

チェーン店のようですが、駐車場が広いのが有り難いところです。

娘は窯焼きのピザ、長男はパスタランチを食べて、それぞれを駅に送ったのが13時半頃。

帰りの車で、子供と車で出掛けたのはいつ以来だろうと妻と話していました。

長男が大学受験なので仕方ないのですが、関東の大学へ行ったら、4人揃った年賀状は最後になるかもしれません。

何とかしつこく撮ってきたのですが。

今年のボツカットです。

顔に枝の影がかかっていることを、私が分かっていませんでした。

裏面の兄妹カットは、いつも2人でポーズを考えてくれます。

ちょっと長男が怖いということでこちらもボツ。

それでも仲が良いのは何よりです。

子どもが生まれて18年。兄妹となって15年。本当に一瞬のことのようです。

楽しみにしてくれている人がいるかは分かりませんが、何とか4人の年賀状をお届けできそうです。

■■5月13日『住まいの設計6月号』「おいでよ House」掲載

■6月16日 『ESSE-online』「おいでよ House」掲載

■ 『ESSE-online』にコラム連載

10月11日「テレワーク時代の間取り」
9月18日「冷蔵庫の位置」
6月18日「シンボルツリー」
6月5日「擁壁のある土地」
4月11日「リビング学習」
2月27日「照明計画」
2月14日「屋根裏部屋」
2月1日「アウトドアリビング」
1月4日「土間収納」
12月6日「キッチン・パントリー」

■11月28日『homify』の特集記事に「回遊できる家<リノベーション>」掲載
■11月17日『homify』の特集記事に「下町のコンクリートCUBE」掲載
■6月11日『homify』の特集記事に「R Grey」掲載

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あらゆる願いを叶えてくれる、生駒の聖天さま‐1860‐

日曜日の午前中なら家族全員が揃うとわかり、急遽リサーチしました。

年賀状用の写真を撮りに、生駒市の宝山寺へ。

生駒山の中腹にありますが、初めて訪れました。

なかなか、風情あるお寺です。

生駒盆地を見下ろす景色で、その位置が伝わるでしょうか。

子供が小さい頃、何度ものった生駒山上遊園地行きのケーブルカーが横を通っていました。

訪れたのは初めてでも、横は何度も通っていたようです。

乗ったことが有る人なら、その急こう配を想像して貰えると思います。

ちなみにこのケーブルカーは日本初だそう。

生駒山は古来より修験道場でもあり、空海も修行したそうです。

本堂の上を見上げると圧巻の風景が広がっていました。

般若窟といわれる大岩壁は、大きくえぐりとられています。

鳥取県の投入堂を思い出させる威容です。

宝山寺は「生駒の聖天さま」とも呼ばれ、商売繁盛の現世利益を祈願する庶民信仰の寺として知られます。

現世のあらゆる願いを叶えてくれるとも。

だからかは分かりませんが、昨日も参拝者がひっきりなしでした。

石段は全部で1000段以上。高低差がこういった景色を楽しませてくれます。

斜面に沿って沢山の社が建っていました。

流石に紅葉もほぼ終わりですが、大阪近郊にもかかわらず、山寺の風情を楽しませてもらいました。

お願いすれば何でも叶う訳ではありませんが、ふうふう言いながら参拝したほうがご利益がありそうなもの。

加えて、このドラマティックな景色が、非日常感を盛り上げてくれます。

現世であらゆる願いを叶えて欲しいとは言いません。せめて平穏な日常を取り戻すことができれば十分です。

しかし、宝の山で宝山寺とは、何とも縁起のよいお寺です。

これから折々に参ろうかなと思っている次第です。

■■■ 12月6日『ESSEonline』にコラム連載を開始
第1弾は「キッチン・パントリー」■■■

■■ 8月17日『建築家・守谷昌紀TV』を開設しました ■■

■10月23日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載
■1月27日 『Best of Houzz 2021』「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

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建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
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命のないところに煙は立たず‐1857‐

2021年も残すところ1ヵ月になりました。

前回、東熊野街道の美しさについて書きました。

時間帯によって、全く違う景色になるのです。

奈良盆地の東側から見る、二上山の美しさにも触れました。

そういえば2年前の11月、家族で二上山に登りました。

年賀状に使える写真がなく、慌て皆のスケジュールを調整したのです。

この時も、モミジが紅葉していました。

ひときわ赤い訳です。

二上山から奈良盆地を見下ろせば、大和三山を一目で見ることができます。

左端から耳成山。

中央あたり、少し見難いのが天の香久山。

その右が畝傍山です。

この時期は、あちこちから野焼きの煙が上がっています。

畝傍山の麓でも幾筋もの煙が上がっていました。

東熊野街道沿いの民家では、薪で風呂を沸かしている家が残っています。

林業の町なので、薪に困ることはないでしょう。

父の実家は材木商だったこともあり、40年前くらいまで、材木の端材で風呂を沸かしていました。いわゆる五右衛門風呂です。

今から1600年前、聖帝と言われた仁徳天皇は、民家のかまどから煙が登らないのを見て、貧困を感じとります。そして3年間、徴税を禁じた話はよく知られています。

ゼロカーボンを目指す現在ですが、人類史の大半において煙は生きる証しでした。

寒い時期になり、かまどの煙はなくともつい家路を急ぎたくなります。

煙、湯気、水蒸気……いずれも火や熱によって上昇していくもの。そこに人の営みがあるサインと言えます。

命のないところに煙は立たずと言えそうです。


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■1月27日 『Best of Houzz 2021』を「中庭のある無垢な珪藻土の家」が受賞

■12月28日発売『suumoリフォーム(関西版)』にインタビュー記事掲載
■10月23日『homify』の特集記事に「阿倍野の長屋」掲載

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