大名古屋と小名古屋‐1491‐

 先週の日曜日、CSでビフォーアフターの再放送をしていると、中高の大先輩が教えてくれました。

この建物を、6年の間に何度紹介して貰ったかと考えると、多くの時間とエネルギーを投入して良かったと思えます。

 梅雨入り後ですが、今日も気持ちの良い朝でした。

 縁側の掃き出し窓をあけると、「チリーン、チリーン」と涼しげな音色。

 休みの日に、娘が風鈴を作ってきました。

 学校も元気に行っています。担任の先生がとても熱心で、週に何回かは放課後にまで勉強を見てくれるそう。

 こんな話を聞くと、まだまだ日本も捨てたものじゃないと思うのです。

 先週末は名古屋へ出張でした。

 大阪で進めている住宅のフルリノベーション計画ですが、クライアントは名古屋在住です。

 その打合せに、今回は私が伺うことにしました。

 名古屋駅周辺の建築は3月に回りました。スパイラルタワーズをはじめ、個性的なものが沢山あります。

 JRセントラルタワーズは名古屋駅の上に建つ高層ビルで1999年の完成。

 一時は、世界一規模の大きな駅ビルとしてギネスブックに載っていたそうです。

 JR名古屋駅の改札前に、沢山の人が待ち合わせをしていました。

 大阪で言えばBIG MAN前といった所でしょうか。

 少しは早めに着いて、味噌煮込みうどんの山本屋本店エスカ店へ。

 注文すると、先に漬物がでてきてこちらはお代わり自由。

 隣のおじさんは、まずは焼き鳥と漬物で一杯やっていました。

 仕事でなければ、あやうくビールを頼んでしまうところでした。

 グツグツと煮立って出てきました。

 エビ天を入れて1600円程。大阪の人間からすると、うどんがちょっと粉っぽいのですが、地域の食べ方なら納得できます。

 味、店員さんの応対も含めて十分満足できました。

 名古屋名物で言えば残すは、手羽先、エビフライ、モーニングでしょうか。

 いずれも楽しみです。

 その後、名古屋駅の向かいにある大名古屋ビルヂングへ。

 2015年の完成です。

 旧ビルも同じだったようですが、なかなか思い切った名前です。

 ここにショールムームが集まっており、TOTO、YKK、タカラスタンダードと回りました。

 高層階からは名古屋城を見下ろします。しかし、濃尾平野はとにかく広い。

 トイレ等のTOTOは福岡のイメージでしたが、前身の会社は名古屋で創業されたと知りました。

 1876年、森村市左衛門が東京の銀座で貿易商社を起こしました。

 その後、海外で人気の高い陶磁器を早く調達するため、瀬戸、美濃の近い名古屋に、「日本陶器合名会社」を設立。

 1904年のことです。

 ここから「東洋陶器株式会社」が生まれ、後に「TOTO」となります。

 ノリタケカンパニー、日本碍子なども同じ源流をもつ企業のようです。

 便器に関しては、やはりTOTOのクオリティは高いものがあります。

 「世界最大級のセラミックス集団」という言葉に、迫力と納得を感じます。

 詳しくは書きませんが、あるショールームでアテンドしてくれた女性の言葉が少し気になりました。

 そういったことは、はっきり言わせて貰うので、何も腹に残っているものはありませんが、やはりビッグエンタープライズにこういった傾向は強いと思います。

 現在の成功は、これまでの偉大な先人、先輩の努力の賜物です。

 そういった会社に入るには、多くの競争があるのでしょうが、それは仕事のスタートに過ぎません。

 そこに居る人が偉いと勘違いしてしまう人を時々見かけるのです。

 その中心にあるのは「あなただけがお客さんじゃない」という思想だと思います。

 多くのシェアがあるので、ある意味そうとも言えます。しかし、それを公言しても求めてくれる人はどのくらい居るのかなとも思うのです。

 現実は大名古屋。心構えは小名古屋。そんな姿勢が、繁栄を生み、持続を生むのだと思うのですが……

 名古屋はあくまで例えですので、誤解なきよう。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm
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ジューン・ブライド 祝辞 ‐1490‐

 昨日、当社のスタッフが結婚しました。

 2009年の3月に面接をした日から9年と3ヵ月。

 本当に色々なことがあったと思いますが、よくここまで頑張ってくれました。

 素晴らしくない結婚式など1つもありませんが、本当に素晴らしい式でした。

 新婦側で参列させて貰ったのは、親戚以外では初めてかもしれません。

 新郎側と、新婦側でこうも景色が違うものかと驚いたというのが正直なところです。

 男同士は少なからず「ライバル」という視点があると思います。そういったものがなく、ただただ暖かいのです。

 私は主賓のスピーチがあったのですが、2013年の後輩の式以来です。

 この時も、祝辞は3分から5分がいいと言われましたが、自分の伝えたい話をして8分程掛かりました。

 一緒に出席した弟が「飽きはしなかった」と言っていまいしたが、おそらくその言葉のままだと思います。

 もっと彼の良さを上手く伝える言葉があったのではと、悔いが残っていたのも事実です。

 今回も7分位を目指しましたが、妻によると8分50秒掛かったそうです。

 しかし、感想を貰った人の全てから「良かった」「感動した」と言って貰えました。

 スピーチの途中で、一番前にいる妻が泣いているのが目に入り、私も泣いてしまいそうになりましたが、何とか持ちこたえたのですが。

 スタッフの友人と会うことなど滅多にないので、それも新鮮でした。

 本人の頑張りが一番ですが、実際は多くの友人たちが支えてくれていたことを、彼女たちのスピーチからひしひしと感じます。

 「何だ、お礼を言って回らなければならないのは、私の方じゃないか」と実感したのです。

 新婦側だけになりましたが、各テーブルにお酒を注いで回ったのです。

 高校時代の友人達が席にみえて、「内緒でAKB48の『恋するフォーチュンクッキー』を踊るんです。所長さんには是非一緒に踊ってもらいたいんです!」と。

 「ごめん、AKB48の名前くらいは知ってるけど、観たことがないんだ」と言うと、「大丈夫、大丈夫、前で映像も流れますから」と。

 実際何とかなるものです。

 忙しい仕事を続けながら、精一杯の準備をしてきたのが、進行、料理、デザート、引き出物とよく伝わってきました。

 私が涙してしまったのは、お色直しの退席の時。御祖父母の3人と手を取って中座した場面です。

 久し振りに、ドラえもんの「おばあちゃんの思い出」という短編映画を思い出していました。

 親族代表の挨拶、新郎の挨拶で宴も結び。

 命は紡がれ、人は多くの人に支えられて私たちは生かされています。

 それが実感できるのが結婚式なのでしょう。

 幸せや笑顔を見て、むしゃくしゃするという人は居ません。また、「過ぎる」という事もありません。

 周りに伝播するほど幸せに、周りを照らす程、明るい家庭を築いて欲しいと思います。

 実際、私たち夫婦もとても幸せな気分で帰路につきました。

 今日、皆忙しそうにしているので、私が備品を買いにいくと、ドラッグストアでスクラッチカードが出てきました。

 コインでこすると「当たり」の文字が。

 若い女の子の店員さんが「わ~、私初めて見ました。ホントに当たりって入ってるんですねッ」と。

 店を出て行く時も、隣にいる同僚に「さっき初めて当たりを見たんですよ!」と話かけています。

 思わず笑ってしまいました。

 でも、それはそうでしょうとも思います。

 ムスッと不機嫌そうにお金を払っているおばちゃんと、ニコッとお金を払っている人の、どちらに神様が当たりカードをしのばせてくれるのか。

 考えるまでもありません。

 いやもしかすると、これも幸せのおすそ分けなのかも。

【祝辞】

 いつかこんな日がくるのかなと思っていたのですが、実際にこの場に立たせて貰うと、本当に感慨深いものがあります。

 さちかさんが、当社に来てくれたのは2009年3月でした。

 あれから9年間。真摯に仕事に打ち込み、成長し、今では当社になくてはならない存在となってくれました。

 私どもの仕事は建築設計ですが、大きな夢を持ったクラアントの皆様からオファーを頂き、それを何とか形にし、感激して引き取って貰うというのが目的です。

 遣り甲斐も大変大きいものがありますが、非常にプレッシャーも掛かる仕事です。

 多くの若者が、その重圧に2ヵ月、1ヵ月が持たないなか、なぜさちかさんだけがここまで頑張ってこられらのか。ターニングポイントであろう場面を少しお話しさせて頂こうと思います。

 入社から2年程経った2010年の冬、「Shabby House」という住宅が完成しました。Shabbyとは「着古した古着のような心地よさ」というような意味です。

 クライアントご夫妻は完成したお家を大変喜んで下さり、お礼の席を設けたいということで、さちかさんと私を「Shabby House」に招いて下さいました。

 手料理を振る舞って頂き、美味しいお酒を準備して頂き、本当に幸せな時間だったのですが、その席で奥様が「完璧、もう完璧だったわ」と言って下さいました。

 大きな夢があるからと言って、予算はいくらでも良いと言う方はおられませんので、ありとあらゆる手段を使って、金額を合わせに行きます。

 こちらのお家では、食器棚や本棚を量販店の既製品を組み合わせ、壁に埋め込むことで、職人がつくった家具とそん色ないものにしようという試みをしていました。

 それには、入念なリサーチ、設計図面への落とし込み、現場との調整と、オリジナルの家具を設計するよりも、余程手間のかかる仕事です。

 ともすれば、日の当たり難いこのような仕事をさちかさんは、丁寧に、労を惜しまず取り組んでくれるのです。それをこちらの奥様はよく見て下さっており、先の言葉になったのだと思います。

 彼女はその場で、うれし泣きで大粒の涙を流していました。

 多くの若者が、この場面を経験できず仕事が続けられません。彼女はそれを自身の努力でつかみ取り、決して安くはないお代を頂いているクライアントから、本気の感謝、本気の感激のことばを掛けて頂いたのです。

 おそらく、プロとしてやっていけるという自信ができた瞬間だったと思います。

 よく気が付く、聡明、礼儀正しい、字が綺麗と、およそ欠点など無いさちかさんですが、唯一の問題があるとすれば、仕事をするしか能のない私のもとで、働いていることだと思います。

 しかし、彼女は懸命に仕事に打ちこむことによって、全てが変わったと言ってくれます。

 考え方、行動、言動、全てが前向き、ポジティブなものになったと言ってくれます。

 そして、○○さんと出会われたのです。

 パナソニックの創業者、松下幸之助さんは

 「全てのことは、必要、必然、そしてベストのタイミングで起る」

 と言われたと思います。2人は、必要、必然、そしてベストのタイミング出合われたのです。

 実は結婚のお話を聞いたとき、大変嬉しかったのですが、身勝手にも、「相手の方は、私たちの仕事に理解を示してくださるだろうか」と思ってしまいました。

 しかしそれも全くの杞憂に終わりました。

 この春、私どもが設計した保育園が完成し、お披露目の会が開かれました。その場で彼女は少し測定をしなければならない仕事があったのですが、○○さんも一緒に参加してくれました。

 ○○さんは、メジャーの一端を持ってくれ、こうもったほうが分かりやすい?このほうがいい?などと聞きながら、献身的にサポートしてくれたと、翌日のミーティングで聞きました。

 普通なら、休日に彼女、奥さんが仕事だと言ったら、「そこまでしなくてもいいんじゃない」と言われても不思議のないところです。

 一度3人で食事に行ったのですが、その席でも、互いを想い合い、リスペクトし合っていることがよく伝わってきました。

 もとより2人の幸せに疑いなどありません。

 喜びは分かち合えば2倍に、苦しみは分かち合えば半分になります。

 これこそが結婚する本当の意味だろうと思っています。どうぞ際限ない幸せを実現して欲しいと思います。

 最後に。

 社員というには近すぎる、かといって家族ではない。

 そういった存在にまで成長してくれたこと、そういったスタッフを持たせて貰ったことを心から誇りに思います。と伝えようと思っていました。

 ところが、メッセージカードに、「仕事上の父」と書いてくれていました。

 もちろん、本当にお父様の愛情には及ぶべくもありませんが、私なりに精一杯2人をサポート、応援させて頂きたいと思います。

 そのお名前の通り、幸せが香るようなご家庭を築いて頂きたいと思います。

 長くなってしまいましたが、これをもって私からのお祝いの言葉とさせて頂きます。

 本日はご結婚誠におめでとうございます。どうぞ、末永くお幸せに。

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できるかぎり美しく、できるかぎりドラマティックに‐1489‐

 昨日、近畿地方も梅雨入りしました。

 しかし早速の梅雨の晴れ間。

 お母さん方をこれほど喜ばせるものはないかもしれません。この時期、洗濯物が皆さん悩みの種です。

 アジサイの葉に残るのは、今朝方までの雨の証。

 梅雨の間は露を楽しむしかなさそうです。

 6月までにバタバタと撮った竣工写真が、どんどん上がってきます。

 まずはwebサイトのページを作って行きますが、「中庭のある無垢な珪藻土の家」はようやく下書きが完成しました。

 「碧の家」は現在鋭意製作中。

 「山本合同事務所」の写真も本日上がってきました。

 トップライト、吹抜、緑が良い感じです。

 早速、写真、データの整理から始めます。

 昨日公開した「トレジャーキッズたかどの保育園」

 写真はカメラマンの平井さんに撮って貰いました。

 やはり、プロの仕事はアングルを決めることだと実感します。

 現場日記の完結編には、人物ありの写真をいくつかUPしました。

 これらは私が撮ったのですが、他にも好きな写真が沢山あります。

 園児とシャボン玉で遊ぶ先生。

 砂場で。

 芝生の上で。

 園庭で遊ぶ写真は動きがあります。

 しかし、一番好きなのはこの写真。

 何というか、愛情が伝わってくるのです。

 この保育園へは、撮影だけで2回足を運んだのですが、実は今日も行っていました。

 2階にある「あおぞらえほんしつ」は4畳ほどの部屋です。

 しかし、この園にとっては大変重要な空間です。

 トップライトがもう少し分かりよいアングルはないだろうかと思っていたのです。

 階段側を見返す。

 真正面から撮ってみる。

 やっぱり、プロが選んだアングルは間違いないなと思いながら、「もりのひみつきち」を再撮影していました。

 このカットは、初めから私の担当です。

 撮影していると、強い日が差してきました。

 向かいにある「あおぞらえほんしつ」をのぞくと、トップライトからの日が落ちていました。

 急いで準備をして再度撮影したのです。

 3回目に、最も良い条件と巡り合うことができました。

 当たり前ですが、写真はその場にいなければ撮れません。

 自分の人生における、ある時間の、ある一瞬を切り取る行為です。

 できればその一瞬を、できるかぎり美しく、できるかぎりドラマティックに切り取りたいものです。

 昨年2月に幕が開いた「たかどの劇場」。私達の出番はひとまず終わりました。

 プロジェクトが終わる時、いつも一抹の寂しさがよぎるものです。

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花には蝶が、臭いものには……‐1488‐

 2週前に、柿の葉寿司の「松屋」のことを書きました。

 その時、取材があると聞いたテレビの放送は5月19日(土)だったそうです。

 爆笑問題がMCをつとめる、「世界が驚いたニッポン!スゴ~イデスネ!!視察団」でした。

 バックナンバーに奈 良 県、柿の葉寿司とでていましたが、「ご当地魚めしグランプリ」でチャンピオンに選ばれたそうです。

 見ていると、バイクの一行も「ここ、ここ」と手で合図をおくり、少し先に停まりました。

 チャンピオンと聞くと更に食べたくなるのが人の心情。

 それは皆同じで、列までできていました。

 「今が一番いい時期で、柿の葉まで食べられますよ」と。

 実はこちらのお店、古い知人と繋がりがあるのですが、「たまにだけど店頭にでている」と。

 この時は不在でしたが、正直、かなり驚きました。

 そうなれば更にひと押ししたくなります。

 このあたりは景色も良いところです。気になる人は是非。

 昨晩、父の日、母の日会が実家であり、皆で集まっていました。

 魚が得意でない長男以外は、皆喜んでパクパクと食べてくれました。

 その長男ですが、昨日もクラブの卓球で帰ってきたのが夜7時前。

 思ったような結果が出なかったそうで、1つ下の従兄弟と実家の1階でさらに練習していました。

 好きなことがあるというのは、本当に幸せなことです。

 学年は1つ下ですが、誕生日は2ヵ月違い。

 本当によく似た背格好ですが、切磋琢磨して成長していって欲しいものです。

 長男が一度入ってみようと言った橿原にある海苔専門店の「植田商店」

 ご親族に、別の知人ですが旧友が居るそうで、「世間って狭いね」と言っていたのです。

 「類は友を呼ぶ」と言いますが、やはり同じようなタイプの人が集まるものです。

 食べ物の話の後で気が引けますが、始道塾の恩田さんはこう表現していました。

 花には蝶が集まり、ウンチにはハエがたかる

 失礼しました。

 しかし表現として秀逸です。良い人生を送りたければ、花になるしかありません。

 心は花のようでありたい。

 齢47ですが、これは真剣に思っているのです

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ギリギリ険道酷道‐1487‐

 昨日、今日と雨が続きます。

 今朝、食卓にイチゴがでていました。

 小振りだなと思って聞いてみると、「地物のいちごはこんなものよ」と。

 小振りで甘さ控えめ。近頃の果物は、どれもびっくりする程甘いので、これくらいが丁度良いのかもしれません。

 先日、車で現場を回っていると、燃料タンクのガソリンが底をつく寸前に。

 足りると計算していたのですが、走行可能距離が「1km」に。

 ガス欠は後が面倒と聞いていたので、まずはエアコンを切り、赤信号ごとにエンジンをストップ。

 ドキドキしながら、ガソリンスタンドに滑り込みました。

 街中なら何とでもなりますが、肝を冷やしたことがあります。

 20年程前、和歌山県の最南端にある、七川ダムへ妻とキャンプに出掛けました。

 高速が今ほど伸びておらず、大阪から4、5時間掛かったでしょうか。人は少なく、秘境と言って良い場所でした。

 大阪へ帰るには、海沿いの国号42号線に出たあと、2つのルートがあります。

 1つは西に回って、和歌山市を目指すルート。もう1つは、東へ回って熊野まで行き、紀伊半島中央を169号線で北上。吉野へ抜けるルートです。

 この時はお盆だったので、すいているであろう東回りを選択しました。更に、念には念をいれ、出来るだけ山側を抜けて、まずは新宮市を目指したのです。

 カーナビはありましたが、この辺りに来ると調子の悪いことが多く、この日も駄目でした。

 一本山側を走るだけなので、間違うこともないだろうと行くと、小さな村が見えてきました。

 通過する時、道端で話をしていたお爺さん達が、私の車を不思議そうに見ていたのです。

 以下のようなルートを通っていたのだと思います。

 ボートを積んでいたので「この辺りでは珍しいのかな」とか妻に言いながら通り過ぎました。

 少し行くと「車幅1.7m以上は通行不可」とありました。山道とは言え5、6kmのつもりだった私は、「大げさに書いているんだろう」くらいの気持ちでやり過ごしました。

 道幅が徐々に狭くなり、肌寒くなってきました。

 標高が上がったなと思っていると、道路の真ん中にコケが生えているのが見えました。初めて、道を間違っていることに気付いたのです。

 変わった滝があったので、その景色を覚えていたのですが、後で調べると「滝の拝(はい)」でした。

 日記の写真は自分で撮ったものと決めているのですが、当時の写真がなく……

 逆向きのルートでしたがこちらのサイトから拝借してきました。

 また、通過した集落は小川という村だったと思います。

 一旦止まって地図を確認すると、山中を北に向いて走ってきたようです。

 先は山の尾根を走る九十九折の道でしたが、瀞峡 のほうに抜けています。

 戻るという選択肢もありましたが、ガソリンが半分位になっており、そのまま行くしか帰る方法はないと判断しました。

 道は更に狭くなります。

 曲がりくねっていて、もうUターンできるような場所は一切ありませんでした。

 当時乗っていたハイラックスサーフは車巾が1.8m。

 確かに道幅は1.7m程で、冗談抜きでタイヤが路肩からはみ出していました。何度も、何度も降りて確認したのです。

 一台だけ出合ったバイクとは、あわやぶつかりそうになってバイクが転倒。

 起こしてあげると、逃げるように行ってしまいました。今思えば、一刻も早くここを抜けたかったのでしょう。

 断崖絶壁のがけにも係わらず、ガードレールが無かったり、岩盤が崩落した後の大きな岩が転がっていたり。

 夕暮れが迫り、更にガソリンは減り、道は細く、深いカーブの連続。

 もう神聖というより、薄ら寒いというか……

 間もなく国道168号線というところまでくると、ようやく景色が開けてきたのです。

 3時間くらい掛かって国道に出たとき、ブレーキを踏む右足はパンパンに張っていました。

 こちらの写真は昨年ですが、20年前はもっと悪路だったと思います。

 あの村で、お爺さんの顔を見たとき、どうして立ち止まれなかったのかと、何度悔やんだことか。

 もうガソリンが無くなるというタイミングで国道169号線に出ました。

 時刻は19:00頃。もう閉めようかというところで、この時程ガソリンスタンドに感謝したことはありません。

 調べていると「険道」「酷道」という言葉があるようです。

 和歌山県道43、44、45号線は、ちょっと知られた「険道」でした。

 また、紀伊半島の中央を、御坊から十津川温泉へ抜ける国道425号線は「日本三大酷道」のひとつだそうです。

 この道もハイラックスサーフで走っことがありますが、「国道だからって信用できないな」と思ったのです。

 今年、国道を169号線を走っていると事故渋滞につかまりました。

 少し戻れば、天川村を抜ける国道309号線があります。

 「待ってるくらいなら、少々険しくてもUターンして行ってみるか」と思っていると、車列が動き出しました。生来のギリギリ、険道、酷道好きなのでしょう。

 しかし命あってこそ。ほどほどにしなければと自戒しています。

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これが私の生きる道‐1486‐

 郊外を走っていると、田植えの季節だとわかります。

 温暖で多湿な日本は、放っておくと何かが生えてきます。

 雑草の手入れを最小限にするために考えられたのが水田という手法です。

 苗床といったか、小さな苗がぎっしりとあります。

 植えられてすぐは水面が広く、まるで水盤のようです。

 本日、houzzというサイトで「あちこちでお茶できる家」を取り上げてもらいました。

 「心地よい暮らしを追求する都市型住宅、大阪の家12選」の中の1軒です。

 正直、1番目でなく少しがっかりしていたのですが。

 こちらのクライアント、この時期は田植えでとても忙しく、打合せを1ヵ月くらい空けたことを思い出します。

 立派な家業があるのですが、代々の兼業農家でもあり、この時期は家族総出なのです。

 田植えが始まったということは間もなく梅雨。九州と四国で梅雨入り宣言がありました。

 先週金曜日はトレジャーキッズたかどの保育園へ、追加の撮影に行っていました。

 鯉のぼりも青空の下、気持ちよさそう。

 何とか梅雨までに、一通りの撮影を済ませたかったのです。

 「中庭のある無垢な珪藻土の家」は少し雲がありました。

 それでも粘って、粘って青空に。

 「碧の家」は快晴でした。

 晴れると色がさらに映えるのです。

 日本人として、利休の唱えた「詫び錆び」の精神を理解しているつもりです。

 クライアントに求められなければ、私から原色を使うことはありませんでした。

 しかし、色彩に対して吹っ切れたのは、「あちこちでお茶できる家」を設計してからだと思います。

 スタート当初「生活には沢山の色があるので、まずは背景としての色使いから考えたほうがよいのでは」と言っていました。

 「人は、建築は自由であるべき」と唱えていたにも関わらず、です。

 しかし、ご家族の「大好き」や「本気の夢」を私が止める理由など全くありませんでした。一緒に考え、悩み、幸せの景色を創造できたと思っています。

 この春に撮影した写真が続々と届いてきます。

 それらをまとめ、整理して世間へと発表。そして、自分達の存在意義を問います。

 営業にでる訳でなく、誰かに仕事を紹介して貰う訳でなく、ただこのルーティンを延々と繰り返し、オファーを貰い続けてきました。

 そう考えれば、奇跡的だなと思うことがないでもありません。

 謙虚でありたいと思いますが、意味もなく頭を下げるのは嫌いです。定期的に付き合いがあるから発生する仕事も不要です。

 何故なら、本気で求めてくれるクライアントと仕事をしたなら、そのような仕事はとても出来ないからです。

 この日記もそうですが、どこかで、誰かの目に触れることを信じて、または夢見て、描き、創り、撮り続けます。

 何の担保もありません。しかし、これが私の生きる道だと思っているのです。

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革命は小より起こる‐1485‐

 昨日の雨で、葉には雫が残っていました。

 清々しい朝でした。

 長男は奈良の中学校へ通っているので、朝7時前には家をでます。

 私は休みの半分を奈良の南部で過ごすので、なにかしらの縁があるのかもしれません。

 海に面しない古都奈良。○○ビーフなどあまり似合わないと思うのは私の思い込みでしょうか。

 三輪素麺の老舗「池利」も古いスキーの仲間ですが、これぞ奈良の名産品と言った趣きです。

 また、柿の葉寿司も名産品のひとつ。

 川上村にある柿の葉寿司の「松屋」

 吉野川が大きく蛇行する169号線沿い、川上村の大滝という所にあります。

 この辺りには柿の葉寿司を売る店が何軒か並びます。

 5月前半に立ち寄った際は、70歳前後の気さくなご夫妻がでてきてくれました。

 「進物でなければ上に置いてあるものが安いですよ」と。 柿の葉寿司、11個入りが1,100円です。

 話をしていると、「明日、テレビ朝日の取材があるんですよ。何でも、外国人の方が食べてみて、日本一美味しいと評価してくれたそうで……」と。

 いつも前を通過するのですが、時間帯が合わずで食べるのは今回が初めて。

 チェーン店のものは何度か食べましたが、流石は日本一の柿の葉寿司。

 柿の葉の香りがよく、塩がしっかり効いた〆サバと甘めの酢飯が絶妙。各段に美味しかったのです。

 地ものだというので、干し椎茸もかってみました。

 これもゴールデンウィークのことですが、長男のクラブがあり、それ終わりで橿原まで迎えに行きました。

 買い物をしていると、向かいに海苔専門店がありました。

 長男が「買物をしている間、店に誰も入らなかった」と言うのです。

 で「可哀想だから何か買ってあげよう」と。

 なかなか高級そうな店ですが、子供達にはそんな事は関係ありません。2人とも海苔が大好きなのです。

 店内の雰囲気は、なかなか好感がもてます。

 溌剌とした店主に聞くと、主に寿司屋さん等の専門店に卸しているそう。

 店構えというのは正直なものです。仕事に困っていたら、ここまで手を掛けることはできないでしょう。

 上手くいっているんだろうと想像はしていましたが、ほっとしました。

 いやいや、明日は我が身と思い、心配して貰わなくて済むように、日々頑張るだけですが。

 有明産とのことで、娘は塩のりを購入。

 長男はこちらの梅のり。

 そこそこのお値段でしたが、美味しかったようです。

 「松屋」のある川上村のwebサイトに、「2045年の人口は270人になると予想され、その減少率は全国で一番高い」とあります。

 村長は続けてこう語っています。

 それにしても、あえて御幣を恐れずに言うと、今回の「報道」そのものに違和感を覚えます。もちろん報道の使命もその役割も十分認識していますが、今回この結果を報道することで「地方創生に水をさす結果にならないか」「その地で〝今〟を生きる人たちの希望はどうなるのか」等々、あまり好ましくない影響を与えるように思えてなりません。

 都市計画のある説で、「自然災害で壊滅的なダメージを受けた都市と、そうでない都市の10年後は、前者のほうが発展を遂げる」というものがあります。

 海のない奈良に美味しい柿の葉寿司があり、こだわりの海苔を売る店が立派に商いをしています。

 データやマーケティングを無視するつもりはありませんが、それが全てなら、いつも有利なものが必ず勝つことになります。

 しかし、人にはバイタリティや意思があります。少々の困難は、むしろ発奮材料。〝今〟は、過去とも未来とも違うのです。

 中国のことわざに、「革命は小より起こる」というものがあります。

 主流派ではなかった者のたわごとかもしれませんが、生きるということはそういう事だとも思っています。

 頑張れ栗山村長。本当に陰ながらですが応援しています。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm
「回遊できる家」放映

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから11月27日出版
amazon <民家・住宅論>で1位になりました

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【Events】
■4月1日「トレジャーキッズたかどの保育園」開園

【News】
『住まいの設計05・06月号』3月20日発売「回遊できる家」掲載
『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売「阿倍野の長家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載
『homify』6月2日「イタウバハウス」掲載
『houzz』5月28日の特集記事「あちこちでお茶できる家」掲載

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建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
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どんな街も一目千軒、一目千夢‐1484‐

 近鉄特急で行く小旅行も、今回で4回目になりました。

 第1弾は名古屋城とひつまぶし。第2弾は、ジュゴンの居る鳥羽水族館。第3弾はテレビ塔に感激し、名古屋人の意気地を知ったのです。

 昨日は、鶴橋から乗ってみました。

 片道2時間半の電車旅。それはそれで貴重な時間です。

 今回は志摩スペイン村のパルケエスパーニャへ。

 大阪市立の小学校は、修学旅行がここになっており、長男から「楽しかった」と聞かされ続けていたのです。

 フェイスペインティングは500円と良心的。

 何より、近鉄特急とセットになっているチケットが、破格と言ってよい値段です。

 電車代だけでこの金額を超えており、利益があるのか心配してしまいます。

 ペイントのあとは、ジェットコースターへ一目散。

 こちらのジェットコースター「ピレネー」は、吊り下げ式タイプです。

2月のUSJ行きで、ジェットコースター卒業宣言をしました。

 しかし、今回は父娘2人旅。再度付き合わされることになってしまいました。

 振り回され、ひっくり返され、揺さぶられで、またも完全ノックアウト。その後は1人で乗ってもらいましたが。

 ストリートミュージカルという出し物があったのですが、これらは南国のお祭りムードを盛り上げます。

 もう少し観客が多いと、パフォーマーも遣り甲斐があるのでしょうが、全体的に人は少なめでした。

 アトラクションはどこもそれほど変わりないので、この園の特徴を少し。

 パルケ(=パーク)+エスパーニャ(=スペイン)なのでスペインの公園という意味です。

 建物はレンガ造りだったり、塗り壁だったりと、しっかり造りこまれ、好感がもてます。

 田舎街を再現しているエリアも良い感じです。

 建物だけで、南欧の気分になれるのだから不思議なものです。

 園の中央にある建物はアントニ・ガウディ風。

 子供用ジェットコースターのデザインもどこかで見たことがあるような……

 こちらもガウデイが設計した、バルセロナのグエル公園でした。

 スペインは2012年の夏に訪れました。

 ガウディ設計のサグラダ・ファミリアは、100年を経た今も建築中。

 また、カサ・ミラ風はみることがあっても、ここまでの建築は他で見たことがありません。

 これだけ有機的な建物をつくるには、多くの時間、お金、職人が必要です。

 また、一歩裏路地に入ると、突き出した洗濯物が見えます。

 これはこれで、街の心地よい風景です。

 知らない街を歩き回ることは、野外へ出掛けることと併せて、私にとって人生の両輪です。

 あるインタビューで、「なぜバックパックの旅が好きなのか」と質問がありました。

 街は建物の集合体です。建物が草木のように勝手に生えてくることはありません。

 思い入れの差こそあれど、誰かの夢や希望の産物です。

 「一目千本」は桜の名所、吉野を指しますが、どんな街も「一目千軒、一目千夢」と言えるかもしれません。

 誰かの夢を見渡しているのだから、ワクワクしない訳がありません。

 あるクライアントが、「僕は人がつくったものが好きなんですよ」と言っていました。

 本、絵、音楽等なども同じでしょう。人の考え、夢や希望に興味があるのだと思います。

 この園では、スペインの文化についても色々な展示がありました。

 長くなってしまったので、また機会を改めて紹介してみたいと思います。

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俺らはあの時精いっぱい生きたんだ‐1483‐

 火曜日は、昨年竣工した住宅の1年点検でした。

 昨春は竣工が間に合わずでしたが、この春、桜並木が一斉に花開く写真を見せてもらいました。

 まさに壮観。

 現在は青々と若葉をつけ、景色が一変しています。

 四季の景色を楽しめるのが、なんと言っても日本のよいところです。

 誰から聞いたのか忘れてしまったのですが、小学校の先生が授業中に言った言葉に衝撃を受けたそうです。

 「絶対分かっていることは、人はいつか必ず死ぬということだ」

 こういったことを、しっかり認識するのはいつ頃のことでしょうか。

 頭では理解しているつもりですが、本当の意味では、まだ分かっていないのかもしれませんが。

 4月5日、アニメーション映画監督の高畑勲さんが82歳で亡くなりました。

 タイトルの言葉は、5月15日のお別れの会で盟友・宮崎駿監督が彼に投げかけた言葉です。

「アルプスの少女ハイジ」「母をたずねて三千里」「じゃりン子チエ」「火垂るの墓」「おもひでぽろぽろ」

 私の人生においても、間違いなく影響を受けているはずです。

 例えば「母をたずねて三千里」のようなアニメを他に観たことがありません。

 1991年公開の「おもひでぽろぽろ」は、今井美樹、柳葉敏郎らが声優をつとめました。

 田舎を持たない27歳のOLが、農家の暮らしにあこがれ、その短い滞在を描いた物語です。

 映画館へ足を運びましたが、私にとっても青春時代の淡い思い出です。

 2人は東映動画を辞めて、ジブリを立ち上げることになりますが、後に社長となる鈴木敏夫は、当時アニメ雑誌の記者でした。

 高畑勲の初監督作品『太陽の王子 ホルスの大冒険』が発表されたのを受け、取材を申し込みます。

 その場面を、以下のサイトから抜粋します。
http://japan-business-headline.com/interview-ja/ghibli/2/

 でも高畑さんは取材は受けないという。高畑さんは非常に理屈っぽい人で、電話口で一時間、なぜ自分がコメントしたくないかを延々に話すわけ。それで最後に、「僕はコメントできないが、隣に宮崎駿という男がいる。彼は同じスタッフとしてやっていたんだが、彼は別の意見を持っているかもしれない。だから電話を換わりますか」と。それで宮崎さんに電話を換わってもらった。

 そうすると今度もまた一時間。しかし今度は、「僕は話したいことがいっぱいあるから、ページを16ページは下さい。そのくらい無いと自分の思いは伝えられない」って。いったい、この男たちは何なんだと思いましたよ(笑)。

 自分が物創りをしているからか、どんな人が、どうやって作品を生み出していくかに興味があります。

 これは小説家や画家においても同じです。初めて司馬遼太郎が話す姿を見た時も、軽い衝撃を受けました。

 落ち着き払った、仙人のような人をイメージしていたのだと思いますが、むしろ逆でした。情熱的で、ある意味完全ではない子供のような印象を受けたのです。

 記事には、お別れの会での宮崎駿監督の様子がこう書かれています。

 何度も、何度も眼鏡をとって涙を拭い、「パクさん、俺らはあの時精いっぱい生きたんだ」と別れを惜しんだ。

 パクさんは高畑勲監督の愛称です。

 自分なりに、一所懸命生きているつもりですが、自分に盟友などいるのだろうか、77歳の時にこういった言葉がでてくるだろうかと思います。

 高畑監督は東大仏文科卒のエリートでもあります。

 「おもひでぽろぽろ」では、ベット・ミドラーの「The Rose」を和訳し、主題歌として都はるみが歌いました。

 訳詞は彼がつけたものです。

「愛は花、君はその種子」

作詞 MC BROOM AMANDA 訳 高畑勲

長い夜 ただひとり
遠い道 ただひとり
愛なんて 来やしない
そう おもうときには
思いだしてごらん 冬
雪に 埋もれていても
種子は春 おひさまの
愛で 花ひらく

 現場にクライアントが植えた白バラが咲いていました。

 花ことばは「純潔」「私はあなたにふさわしい」「深い尊敬」 だそうです。

 日本が世界に誇るアニメーションの先駆者に、深く尊敬の念を捧げたいと思います。

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くたびれる者は、役に立たざるなり‐1482‐

 昨日は生憎の雨でしたが、土曜日は天気に恵まれました。

 上京区の「山本合同事務所」まで撮影に行っていました。

 この春、竣工写真の撮影は4件目です。

 電線だらけなのが日本の街並み。

 その中で、少しでも影が少なく、美しいタイミングで撮影したいのが、設計者というものです。

 写真家にも無理をいい、朝の7時半頃から待機していました。

 このオフィスは、車が多く停められるよう、1階は最小限の階段と看板があるだけ。

 白い箱が浮いているような建物です。

 内部は3階から撮影をスタート。

 道路と反対の、南に向いた窓から光が回ってきます。

 3階は、打合せとリビングを兼ねたような空間で、小さなキッチンとロフトもあります。

 それが、南側の吹抜けでワークスペースとつながっています。

 道路のある北側は、間接光となるので全面開口としました。

 消防法上必要な非常用進入口。

 北側の吹抜け上のブリッジで繋がります。

 そこに掛けられていた苔玉。クライアントのグリーン好きは私の想像を超えていました。

 この日は、昼から日本建築家協会主催の相談会がありました。

 観光客で賑わう二条城を横目に一旦中座。

 河原町の丸善京都本店へ向かいます。

 途中の教会が目に入りました。

 時間があれば入ってみたいところですが、おにぎりを食べながら足早に通過します。

 夕方に戻ってから、2階の撮影を再開しました。

 2つある大きなデスクは、人の流れに合わせてデザインしています。

 仕事場なので多くの書類、荷物があります。それらを動かしながらの撮影です。

 なかなか大変でしたが、動かすことを許容して貰えるなら、空間が最もよく伝わる風景にしたいのです。

 内部撮影終了の後、30分程休憩して夕景の撮影を始めました。

 全ての片づけが終わったのは夜の9時頃。正直クタクタでした。

 クタクタになった時、「もうこのくらいでいいんじゃないか」と、優しい顔をした悪魔がささやいてきます。

 「いやいや、天気もよく、皆のスケジュールが合うこのタイミングは一生に一度。もっと粘り強く」と厳しい顔をした、天使がささやきます。

 心の中では押し合い圧し合い続きますが、悪魔と天使なら天使が正しいに決まっているのです。

 不幸せの時くたびれる者は、役に立たざるなり

 -山本常朝- 江戸時代 武士

 山本常朝は『葉隠』に武士の心得を記しました。

 日本人で、普通に会話できない人はそういません。人の能力には、それほど差がないのではと私は思っています。

 クタクタと不幸を一緒にするのは大げさですが、差がつくなら、そんなタイミングしかないと思っているのです。

 ちょっと、風呂敷を広げすぎました。

 しかし、写真の仕上がりが楽しみなのです。

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